2024/12/11(水) - 18:30
他の追随を許さない、あらゆるニーズに応えるバリエーション。ピッタリと日本人の足に寄り添うフィット性。研究され尽くした高いクオリティに、海外ブランドではあり得ないお手頃価格。そんな贅沢なニーズに応えるのが日本が誇るシマノが展開するシューズラインナップだ。
本章ではシマノ最高峰を誇る「S-PHYRE」ロードレンジの王道モデル、「RC9」にフォーカス。自らサポートを願い出るほどフィット感を気に入ったと言う若きワールドツアーライダー、留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)へのインタビューとともに紹介します。
スポーツサイクル用シューズブランドは世界各国数あれど、シマノほど膨大なラインナップを誇るブランドは他にない。なにせロード用ですら17種類もあって、トライアスロンシューズにグラベルシューズ、クロスカントリーからグラビティ/エンデューロ用までを揃えるMTBシューズ、北米で大人気だというアドベチャーシューズ、果てはインドアトレーナー用のシューズまで、その数は実に70種類以上と他社の追随を許さない。
「一言で言えば、"あらゆるライダーにベストな製品を届けたい"ということです」
そう言うのは、シマノのギア製品企画を担当する松井正史さんだ。実は自転車関連の身につけるモノの中で、シューズほど「高価なものが誰にとっても良い」という図式が当てはまらないものはない。初心者がトップモデルを履いたら剛性によって必要以上に疲れてしまうだろうし、逆にベテランでもナイロンソールを好む人はいる。そしてもちろん、お小遣いに制約のあるホビーライダーにとっては価格のこなれ感も重要だ。乗る人の数だけ自転車に対するスタンスがあるのだから、絶対的にシューズだって細分化されている方が良いに決まっている。
速さや軽さ、高剛性といったレーシング要素のみならず、快適な履き心地に長期間使い続けることのできる耐久性、買い求めやすい価格設定を維持するための妥協ない素材選び...。シマノの開発チーム内部では、プロ選手を支えるレーシング用のS-PHYREはもちろんのこと、ミドル〜エントリーグレードでも一切手を抜かず、「手に取った人全員が幸せになるように」妥協なく日々研鑽が積まれているのだ。
今回シクロワイアードでは、そんなシマノのロードシューズラインナップにフォーカスを当て、孤高のハイエンドモデル「S-PHYRE」シリーズと、待望のフルモデルチェンジを遂げたミドル〜エントリーモデルを総力特集。ワールドツアー選手や競輪選手への使用感インタビュー、シューズ開発に携わる松井正史さんによる詳細解説と開発ストーリー、さらに有名ショップへのインタビューなど、フルスケールでその魅力に迫ります。
シマノシューズの中でも、レース用に特化した最上級モデルに与えられる名称が「S-PHYRE(エスファイア)」だ。第4世代に進化したロードモデル「RC9(特別カラーモデルのRC9S、女性用のRC9ウイメンズもあり)」を軸に、MTBやシクロクロス用のオフロードモデル「XC9」が登場し、さらに今年4月にはトラック競技やスプリンター、タイムトライアルに打ち込む選手用に固定力を高めた「RC9PWR」と、シリーズ初となるトライアスロンモデルの「TR9」がデビュー。合計4モデル6バリエーションのS-PHYREシューズが、成績を求める選手たちのニーズを受け止めている。
モデルチェンジを繰り返しながらフィット感、柔軟性、剛性、通気性といった要素を底上げし、完成度を高め続けるS-PHYREは、今やプロトンのスタンダードシューズとして君臨するに至っている。かの世界王者マチュー・ファンデルプールやヤスぺル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)や、日本を代表する新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)、さらには若手のホープ留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)の足元を支えるのもRC9。プロレースに詳しい諸兄であれば、国内はもとより海外のプロトンでも大きなシェアを占めているのはご存知の通りだ。
「とにかくフィット感が良いんです。気に入って使っているチームメイトも多いですし、プロトンでも多くの選手が自ら選んで履いている。基本的な作りがすごく良いから支持されているんだと思いますよ」と、留目夕陽は言う。
留目はこれまで他ブランドのシューズを使っていたが、シューズの縛りがないEFエデュケーション・イージーポストに昇格するにあたり、かつて印象の良かったRC9をテスト。自らシマノにサポートを願い出るほど、シューズのフィーリングの良さに惚れ込んだという。
「いろいろなシューズを試していたんですが、過去に使ったS-PHYRE(RC902)がすごく調子良かったんです。EFはシューズの縛りがないので自分の好きなブランドを履けるんですが、僕はシマノ一択でした。過去に履いているからフィット感もサイズも分かっているし、使い慣れていますから。何よりもシマノシューズの安心感は、結果を追い求める上で欠かせないものでした。だからシマノさんにサポートをお願いできないか、頼み込んだんです」。
留目がシューズに求めるのは軽さや硬さではなく、どれだけ足にピッタリとフィットするか。プロ選手ともなれば熱成形カスタムシューズで極限のフィット感を追い求める例も多いものの、あくまでシマノは「吊るし」の状態で履くことを基本としている。
「僕のS-PHYRE(RC9)も何もカスタムしていない市販品そのもの。ピタッと足にシューズが合うし、思い切り引き足を使っても踵が浮く感じもありません。最近シェアを伸ばしているシューズブランドはカスタムありきですが、そうじゃないシマノがヨーロッパでシェアを獲っているのはすごいことだと思います。特にここ4,5年での普及率は目を見張るものがありますね」と留目は言う。
より高剛性で、高い締め付け固定ができるRC9PWRを試したこともあったそうだが、BOAダイヤル2つで調整できるRC9が留目のお気にいり。過去に使っていた他ブランドのシューズと異なり、カーボンソールの絶妙なしなり具合で足裏が疲れすぎることもないという。
「本当にシマノのシューズはストレスフリーなんですよ。毎日走る僕たち選手にとってはすごく重要なことですが、ホビーユーザーでもシューズが快適であることはすごく大事ですよね。RC9はトップ選手が満足する性能と、誰でも履きこなせるフィット性を兼ね備えた素晴らしいレーシングシューズだと感じます」。
本章ではシマノ最高峰を誇る「S-PHYRE」ロードレンジの王道モデル、「RC9」にフォーカス。自らサポートを願い出るほどフィット感を気に入ったと言う若きワールドツアーライダー、留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)へのインタビューとともに紹介します。
海よりも広く深い、シマノのシューズラインナップ
スポーツサイクル用シューズブランドは世界各国数あれど、シマノほど膨大なラインナップを誇るブランドは他にない。なにせロード用ですら17種類もあって、トライアスロンシューズにグラベルシューズ、クロスカントリーからグラビティ/エンデューロ用までを揃えるMTBシューズ、北米で大人気だというアドベチャーシューズ、果てはインドアトレーナー用のシューズまで、その数は実に70種類以上と他社の追随を許さない。
「一言で言えば、"あらゆるライダーにベストな製品を届けたい"ということです」
そう言うのは、シマノのギア製品企画を担当する松井正史さんだ。実は自転車関連の身につけるモノの中で、シューズほど「高価なものが誰にとっても良い」という図式が当てはまらないものはない。初心者がトップモデルを履いたら剛性によって必要以上に疲れてしまうだろうし、逆にベテランでもナイロンソールを好む人はいる。そしてもちろん、お小遣いに制約のあるホビーライダーにとっては価格のこなれ感も重要だ。乗る人の数だけ自転車に対するスタンスがあるのだから、絶対的にシューズだって細分化されている方が良いに決まっている。
速さや軽さ、高剛性といったレーシング要素のみならず、快適な履き心地に長期間使い続けることのできる耐久性、買い求めやすい価格設定を維持するための妥協ない素材選び...。シマノの開発チーム内部では、プロ選手を支えるレーシング用のS-PHYREはもちろんのこと、ミドル〜エントリーグレードでも一切手を抜かず、「手に取った人全員が幸せになるように」妥協なく日々研鑽が積まれているのだ。
今回シクロワイアードでは、そんなシマノのロードシューズラインナップにフォーカスを当て、孤高のハイエンドモデル「S-PHYRE」シリーズと、待望のフルモデルチェンジを遂げたミドル〜エントリーモデルを総力特集。ワールドツアー選手や競輪選手への使用感インタビュー、シューズ開発に携わる松井正史さんによる詳細解説と開発ストーリー、さらに有名ショップへのインタビューなど、フルスケールでその魅力に迫ります。
S-PHYRE プロ選手を支え続ける、至高のハイパフォーマンスモデル
シマノシューズの中でも、レース用に特化した最上級モデルに与えられる名称が「S-PHYRE(エスファイア)」だ。第4世代に進化したロードモデル「RC9(特別カラーモデルのRC9S、女性用のRC9ウイメンズもあり)」を軸に、MTBやシクロクロス用のオフロードモデル「XC9」が登場し、さらに今年4月にはトラック競技やスプリンター、タイムトライアルに打ち込む選手用に固定力を高めた「RC9PWR」と、シリーズ初となるトライアスロンモデルの「TR9」がデビュー。合計4モデル6バリエーションのS-PHYREシューズが、成績を求める選手たちのニーズを受け止めている。
プロ選手を支える定番ど真ん中シューズ、RC9
中でも中心となるロードモデルRC9(SH-RC903)は、ここ最近のモデルチェンジによって第4世代になった名作中の名作シューズ。土踏まず部分やソールまで包み込むことでアッパー自体がアウトソールの一部になり、一体感や安定性と軽量化を両立する独自構造「360°サラウンドラップアッパー」や、シマノシューズラインナップの中で最高レベルの硬度「12」を誇るカーボンソール、ねじれに強い機能性を持たせたヒールカップ、薄いLi2にアップデートされたBOAダイヤルといったテクノロジーをふんだんに盛り込んだ意欲作だ。モデルチェンジを繰り返しながらフィット感、柔軟性、剛性、通気性といった要素を底上げし、完成度を高め続けるS-PHYREは、今やプロトンのスタンダードシューズとして君臨するに至っている。かの世界王者マチュー・ファンデルプールやヤスぺル・フィリプセン(アルペシン・ドゥクーニンク)や、日本を代表する新城幸也(バーレーン・ヴィクトリアス)、さらには若手のホープ留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト)の足元を支えるのもRC9。プロレースに詳しい諸兄であれば、国内はもとより海外のプロトンでも大きなシェアを占めているのはご存知の通りだ。
「自らサポートを願い出た」留目夕陽が語るRC9
「とにかくフィット感が良いんです。気に入って使っているチームメイトも多いですし、プロトンでも多くの選手が自ら選んで履いている。基本的な作りがすごく良いから支持されているんだと思いますよ」と、留目夕陽は言う。
留目はこれまで他ブランドのシューズを使っていたが、シューズの縛りがないEFエデュケーション・イージーポストに昇格するにあたり、かつて印象の良かったRC9をテスト。自らシマノにサポートを願い出るほど、シューズのフィーリングの良さに惚れ込んだという。
「いろいろなシューズを試していたんですが、過去に使ったS-PHYRE(RC902)がすごく調子良かったんです。EFはシューズの縛りがないので自分の好きなブランドを履けるんですが、僕はシマノ一択でした。過去に履いているからフィット感もサイズも分かっているし、使い慣れていますから。何よりもシマノシューズの安心感は、結果を追い求める上で欠かせないものでした。だからシマノさんにサポートをお願いできないか、頼み込んだんです」。
留目がシューズに求めるのは軽さや硬さではなく、どれだけ足にピッタリとフィットするか。プロ選手ともなれば熱成形カスタムシューズで極限のフィット感を追い求める例も多いものの、あくまでシマノは「吊るし」の状態で履くことを基本としている。
「僕のS-PHYRE(RC9)も何もカスタムしていない市販品そのもの。ピタッと足にシューズが合うし、思い切り引き足を使っても踵が浮く感じもありません。最近シェアを伸ばしているシューズブランドはカスタムありきですが、そうじゃないシマノがヨーロッパでシェアを獲っているのはすごいことだと思います。特にここ4,5年での普及率は目を見張るものがありますね」と留目は言う。
より高剛性で、高い締め付け固定ができるRC9PWRを試したこともあったそうだが、BOAダイヤル2つで調整できるRC9が留目のお気にいり。過去に使っていた他ブランドのシューズと異なり、カーボンソールの絶妙なしなり具合で足裏が疲れすぎることもないという。
「本当にシマノのシューズはストレスフリーなんですよ。毎日走る僕たち選手にとってはすごく重要なことですが、ホビーユーザーでもシューズが快適であることはすごく大事ですよね。RC9はトップ選手が満足する性能と、誰でも履きこなせるフィット性を兼ね備えた素晴らしいレーシングシューズだと感じます」。
シマノ S-PHYRE RC9ラインアップ
S-PHYRE RC9
カラー | ブルー、ブラック、ホワイト |
サイズ | スタンダード:36、37 ~ 47(ハーフサイズあり)、48 ワイド:36、37 ~ 47(ハーフサイズあり)、48 |
重量 | 225g(42サイズ) |
税込価格 | 56,650円 |
S-PHYRE RC9ウィメンズ
カラー | ホワイト |
サイズ | 36 ~ 44 |
重量 | 215g(40サイズ) |
税込価格 | 56,650円 |
提供:シマノセールス | text:So Isobe