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BMCのフラッグシップバイク、第4世代となるTeammachine SLR 01がフルモデルチェンジした。プロサイクリングの世界で常に頂点を極めてきたレーシングバイクはさらなるオールラウンド性能に磨きをかけて全面刷新。Faster,Lighter,Stiffer(速く、軽く、強く)を実現し、新世代をリードすべく生まれ変わった。

「SLR 01にはクライミング能力とレスポンシヴな俊敏さが求められる」「SLR 01にはクライミング能力とレスポンシヴな俊敏さが求められる」 photo:Philipp Schönauer

10年を経てなお普遍のオールラウンド性能を追求するフラッグシップ

コロナ禍においてオンラインで開催されたメディアプレゼンテーションコロナ禍においてオンラインで開催されたメディアプレゼンテーション BMCの誇るフラッグシップがTeammachine SLR 01だ。遡ること10年前に初代SLR 01は誕生。それがBMCにおけるパフォーマンスロードバイクのデザイン進化のスタートとなる。

以来、その進化は今に至るまで続き、Teammachine SLR 01はプロサイクリング界におけるメジャータイトルのほぼすべてを獲得。ツール・ド・フランス、世界選手権、モニュメント、オリンピックなど、ロードレースにおけるタイトルのほとんどすべてを手中に収めてきた。

ツール・ド・フランス2011 シャンゼリゼに凱旋するカデル・エヴァンス(BMCレーシングチーム)ツール・ド・フランス2011 シャンゼリゼに凱旋するカデル・エヴァンス(BMCレーシングチーム) (c)Makoto.AYANO
BMC初のフルカーボンモノコック製レーシングバイクとして初代SLR 01がデビューしたのは2010年。TCC=Tuned Compliance Conceptを掲げ、BMCのアイデンティティとも言えるトップチューブが2又となるスケルトンデザインやドロップド・シートステーが特徴的なレーシングバイクだった。デビュー後すぐにBMCレーシングのカデル・エヴァンス(オーストラリア)によってツール・ド・フランスの勝利を収め、SLR 01のプラットフォームは確固たるものとなった。

SLR01の10年の開発のキーとなったテクノロジー  TCC(2010年)、ACE(2014年)、ICS(2017年)SLR01の10年の開発のキーとなったテクノロジー TCC(2010年)、ACE(2014年)、ICS(2017年)
2年目の2012年にはフィリップ・ジルベール(ベルギー)が世界選手権ロードレースを制覇。SLR 01のキャラクターをより鮮明に反映させたカウベルクの丘での鋭いアタックによりアルカンシェルを獲得。

ロード世界選手権2012  カウベルクを独走で越えゴールに飛び込むフィリップ・ジルベール(ベルギー)ロード世界選手権2012 カウベルクを独走で越えゴールに飛び込むフィリップ・ジルベール(ベルギー) photo:Kei Tsuji
2014年には第2世代のSLR 01のためにACEテクノロジーと呼ぶ新たなカーボン技術を投入。2016年のリオデジャネイロ五輪ロードレースにおいて、グレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)がSLR 01を駆り優勝、金メダルを獲得した。

2016年リオデジャネイロ五輪ロードレースを制したグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)2016年リオデジャネイロ五輪ロードレースを制したグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー) (c)CorVos
ツール・ド・フランス2018でグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)が駆ったTeammachine SLR01 序盤にマイヨジョーヌも獲得したツール・ド・フランス2018でグレッグ・ヴァンアーヴェルマート(ベルギー)が駆ったTeammachine SLR01 序盤にマイヨジョーヌも獲得した photo:Makoto.AYANO
2017年には第3世代のSLR 01が登場。画期的なケーブルマネジメントによるICS=Integrated Cockpit Systemの採用やディスクブレーキが導入される。このようにBMCを代表するパフォーマンスロードバイクであるTeammachine SLR 01は、プロサイクリングのプロトンにおいて10年もの間、常にその頂点に君臨し続けてきた。そしてBMC開発陣はさらなる究極のパフォーマンスを求め、蓄積したノウハウと開発能力を全て注ぎ込み、次世代をリードする新型バイクへと昇華させた。

最新のTeammachine SLR 01は、再びゲームチェンジャーとなる。10年間続けたリーダーの座をこの先の10年でも守り、頂点に君臨し続けるために。

10年目の全方位刷新で新たなるリードへ

BMC Teammachine SLR 01 ONEBMC Teammachine SLR 01 ONE photo:Makoto.AYANO
BMCが新世代のTeammachine SLR 01の開発目標としたのは、より軽く、反応性に優れ、速いバイクであること。機能をさらに統合することにより、究極のパフォーマンスを追求。今までで最も速く、軽く、剛性に優れたバイクにすること。

ACE+(エースプラス)テクノロジーとエアロダイナミクスの向上

BMCが誇るACEテクノロジー。剛性、重量、柔軟性をパラメーターとするコンピューター解析と、膨大なプロトタイプによる測定・試験により生み出されるカーボンフレームは、今までもバランスに秀でたものだった。それに対し、エアロダイナミクスの向上という新たな要求が加わった。空気抵抗の軽減という4つ目の要素をバランスさせ開発を進める。BMC開発陣はそれをACE+(エースプラス)テクノロジーと呼ぶ。

カムテール形状が取り入れられ、ボリュームを増したヘッドチューブ周りカムテール形状が取り入れられ、ボリュームを増したヘッドチューブ周り photo:Makoto.AYANO
エアロダイナミクス向上のために開発陣がとくに意識したのは、フレームの各部形状、ヘッドチューブ周辺、フロントフォーク、ボトルケージ周辺、ドロップアウト(エンド)などの部位のデザインだ。BMCの自社開発ACE+ソフトウェアによる流体力学を用いたコンピュータ解析により、各部の形状とディテールが煮詰められた。

ヘッドチューブ周りにはカムテールデザインを導入、エアロダイナミクスとより高い剛性とハンドリング性能を求めたヘッドチューブ周りにはカムテールデザインを導入、エアロダイナミクスとより高い剛性とハンドリング性能を求めた フロントフォークのブレードもカムテール形状採用とボリュームアップ化フロントフォークのブレードもカムテール形状採用とボリュームアップ化


ヘッドチューブは前後方向にボリュームを増しつつカムテールデザインを導入。エアロ効果と同時に安定性と剛性向上を果たしている。また、よりスマートなケーブル内蔵方式により、新型ICS Carbonコックピットとともに高度なインテグレーションを達成。空気抵抗を真っ先に受けるヘッド&ハンドル周りの空力を向上させた新形状&システムとなった。

カムテールかつ左右非対称が顕著なデザインとなるFフォークカムテールかつ左右非対称が顕著なデザインとなるFフォーク photo:Makoto.AYANOカムテール形状となるDシェイプシートポストは軽量化と柔軟性を手に入れたカムテール形状となるDシェイプシートポストは軽量化と柔軟性を手に入れた photo:Makoto.AYANOドロップド・シートステーはコンプライアンス(柔軟性)の高さのキモだドロップド・シートステーはコンプライアンス(柔軟性)の高さのキモだ photo:Makoto.AYANO


Fフォークのブレードもカムテールを採用、かつディスクブレーキの制動時の応力に耐えるべく、今までよりも顕著な左右非対称デザインとなり、軽量化しながらもエアロ効果とともにフォーク剛性の向上も達成している。

Timemachine ROADからモディファイして採用されたAEROCOREボトルケージシステムTimemachine ROADからモディファイして採用されたAEROCOREボトルケージシステム (c)BMC
そしてボトルケージ周辺には、Timemachine ROADに採用したAEROCORE(エアロコア)ボトルケージシステムが導入された。専用デザインのボトルケージ2つを備えるこのシステムにより、空気の巻き込みによる乱気流の発生を削減、2本のボトルを取り付けた状態でもっとも空気抵抗が少なくなる。斜め方向から風を受ける際にも空気抵抗が少なく、ライドに欠かせない補給のためのボトル2本を取り付けるユーティリティ性を保ちながら、空気抵抗削減に成功しているのだ。

AEROCOREフェザーウェイト・カーボンボトルケージシステムAEROCOREフェザーウェイト・カーボンボトルケージシステム photo:Makoto.AYANOAEROCOREはケージとボトル間の空気を整流する効果があるAEROCOREはケージとボトル間の空気を整流する効果がある


剛性向上は必要な部分に

「SLR 01はパフォーマンスバイクとしてオールラウンドな性能を求め開発された」「SLR 01はパフォーマンスバイクとしてオールラウンドな性能を求め開発された」 photo:Philipp Schönauer
剛性を向上させることは常に良いとは限らない。しかしオールラウンダーとしてのバイクのキャラクターやフィーリング、パフォーマンスなどを向上させなくてはならない。開発陣が取り組んだのはコンプライアンス(柔軟性)やレスポンス(反応性)を犠牲にせず、剛性を高め、かつ軽量化も図るという相反する要素をバランスさせて向上させることだった。

大きくボリュームを増しつつ空気抵抗の軽減につながったヘッド周辺大きくボリュームを増しつつ空気抵抗の軽減につながったヘッド周辺 photo:Makoto.AYANOチューブ径拡大により拡幅されたBB。PF86(プレスフィット)を採用チューブ径拡大により拡幅されたBB。PF86(プレスフィット)を採用 photo:Makoto.AYANO


新ダウンチューブ形状と最適化されたカーボンレイアップ技術によりSLR 01のボトムブラケットエリアは拡幅され、耐ねじれ剛性を向上。より高いパワー伝達性を達成している。そしてピュアレースバイクに求められるのは俊敏さとレスポンスの良いハンドリング。SLR01のヘッドやステアリング部周辺からエンド部にかけて、つまりヘッドチューブ、Fフォーク、ステアリングコラム、ICSコックピットなど構成要素の全てにおいて、SLR 01に求められる俊敏で反応性に優れたシステムとなるように熟考され、開発された。

軽量化が目標でなく、ムダを省くことで重量を軽減する

ICS carbon cockpit は重量305gと軽量化にも大きく貢献ICS carbon cockpit は重量305gと軽量化にも大きく貢献 photo:Makoto.AYANO
剛性の向上は必要な部分だけにしつつも、重量の削減、つまり相反する軽量化は重要だ。しかし開発陣は軽量化すること自体を目標にはせず、すべてのディテールにおいて設計を最適化し、構成要素のムダを省くことで軽量化も実現するという手法をとった。

ステルス・ドロップアウトデザインは、スルーアクスルを露出させないスマートさ。高剛性にも寄与するステルス・ドロップアウトデザインは、スルーアクスルを露出させないスマートさ。高剛性にも寄与する photo:Makoto.AYANO
まず305gという軽量な新ICSコックピットによる重量軽減は顕著だった。Dシェイプシートポストは無駄のないデザインとすることで軽量化され、ステルス・ドロップアウトデザインはパーツを統合することで不必要な部品を無くし、塗装については最小限のLowペイントを施した。それらにより、全体ではボトルケージを含めて前世代比で約9%の重量減となっている。

快適性がスピードにつながる

グランツールなどのステージレースを闘えるクライミング能力と快適性が求められるグランツールなどのステージレースを闘えるクライミング能力と快適性が求められる photo:Philipp Schönauer
快適性はスピードにつながる。新SLR 01は必要十分なコンプライアンス(柔軟性)を確保している。新たにTCC(Tuned Compliance Concept)Raceテクノロジーと呼ぶ進化は、カーボンレイアップの最適化によってすべての地形を走破するSLR 01にふさわしい快適性を得ることを可能にした。フレームとシートポストにより垂直方向の「しなり」が生み出され、トラクション(路面追従性)やコントロール性の向上につながり、ひいては筋肉疲労を軽減することができるファインチューニングだ。

インテグレーションが進んだ ICS Carbonコックピット&ICS2

ICS carbon cockpit システム展開図 パーツ単位で徹底的に無駄を無くしているICS carbon cockpit システム展開図 パーツ単位で徹底的に無駄を無くしている
空気抵抗削減に大きな役割を果たすのがハンドル周りのインテグレーションだ。BMC開発チームは、ケーブル類のフレームへの完全内蔵とエアロ形状の一体型ハンドル、専用構造のステムなどのコックピットを新SLR01のために妥協なきアプローチで設計し直した。

ステム、スペーサー、ヘッドキャップ等まで専用設計のICS Carbonコックピットステム、スペーサー、ヘッドキャップ等まで専用設計のICS Carbonコックピット photo:Makoto.AYANOスマートな専用サイコンホルダーはGarminとWahooに対応スマートな専用サイコンホルダーはGarminとWahooに対応 photo:Makoto.AYANO


新世代のICSテクノロジーは一体型ハンドル「ICS Carbon Cockpit」と、ハンドル別体式のステム「ICS2」の2つが用意される。ハンドルとステムが一体となったエアロ形状のモノコックハンドル ICS CARBON Cockpitは305gの超軽量ながら高い剛性を有し、ケーブルを完全内蔵するステルス・ケーブルルーティング設計とされた。

そして一体型ハンドルであっても優れた整備性と機能性を融合させることを目標に、ステアリングコラム内の構成パーツやヘッドキャップ、サイクルコンピュータマウント、スペーサーやボルトの一つ一つまで新たに設計された。

好みのハンドル形状が選べるICS2ステム 好みのハンドル形状が選べるICS2ステム
好みのシェイプのハンドルバーと組み合わせることができるICS2ステムも徹底的にリファインされた。ケーブルをカバーで覆うようにしてステアリングコラムへと導く自由度の高いスマートなシステムは、高いエアロダイナミクスを発揮しながらよりインテグレートされ、クリーンなルックスを備えつつ、自社開発による構成パーツの徹底的なリファインにより15gの軽量化を達成している。そして両システムには現在主流のサイコンであるガーミンとワフーに適合するデバイスマウントが用意される。

ICS2ステム 展開図  パーツ単位の最適化で15gの軽量化を達成ICS2ステム 展開図 パーツ単位の最適化で15gの軽量化を達成
以上のような徹底したファンクショナル・インテグレーションを経て生まれ変わった新SLR01は、エアロダイナミクスの向上を図った結果、前世代SLR01との比較でメインフレームは815gから820gへと5gの増加をみたが、フォークは-50g、シートポストは-10g、コックピットは-105g、トータルで-160gの軽量化につながっている。この数値はトップモデルのSLR01 ONEの完成車重量で約6.57kg(スラムRED eTap仕様:写真)と、UCIの最低重量規定の6.8kgに適合させることが容易な重量に、そして同形状のフレームとなるセカンドグレード以下にも軽量性とエアロダイナミクスの向上を実現している。

強固な剛性を誇る ICS Carbonコックピットと、柔軟性によりトラクションを生み出すDシェイプシートステイ強固な剛性を誇る ICS Carbonコックピットと、柔軟性によりトラクションを生み出すDシェイプシートステイ photo:Philipp Schönauer

6%速く、9%の軽量化、20%の剛性向上

「軽くすること自体は目標ではなかった」と開発の指揮をとったステファン・クライスト氏は言う。「エアロダイナミクスと俊敏な反応性、剛性を高バランスで融合させる。それでいてひと目でSLR01と分かるアイコニックなデザインながら、ディテールをくまなく見てゆけばすべてが変わっていることに驚くでしょう」。

開発の指揮をとったステファン・クライスト氏(オンラインプレゼンテーションより)開発の指揮をとったステファン・クライスト氏(オンラインプレゼンテーションより) 6%速く、9%の軽量化、20%の剛性向上により「今までのベスト」を達成6%速く、9%の軽量化、20%の剛性向上により「今までのベスト」を達成


BMC本社が拠点とするスイス・グレンヘンのベロドローム「impecラボ」において、NTTプロサイクリングの選手たちによる実走行試験を経てSLR01はディテールに磨きをかけた。空気抵抗試験においてCdA値は向上、加速性を左右する剛性と、耐ねじれ剛性に関して数値の向上を達成。全方位に進化を遂げたことが実証された。

NTTプロサイクリングの選手によるテストライドでエアロダイナミクスの向上を確認したimpecラボでのテストNTTプロサイクリングの選手によるテストライドでエアロダイナミクスの向上を確認したimpecラボでのテスト 前世代SLR01との重量比較  エアロ形状の採用でボリュームが増しながらも総計160gの軽量化を達成前世代SLR01との重量比較 エアロ形状の採用でボリュームが増しながらも総計160gの軽量化を達成


結果、数値データとして前世代SLR01比で6%速く、9%の軽量化、20%の剛性向上を果たした。今まででベストな新SLR01が誕生したのだ。

「無駄を削ぎ落とす」ディテールへのこだわり

ステルス・ドロップアウトデザインによりアクスルを隠すフォークエンドステルス・ドロップアウトデザインによりアクスルを隠すフォークエンド photo:Makoto.AYANO
新SLR 01の完全な再設計によるリファインはすべてのディテールに及ぶ。フロントのディスクブレーキ取り付け台座は、キャリパーをベースプレートに取り付けたままでスライドさせることができ、パッドとローターの位置関係の微調整が素早く簡単にできる。これはプロレースの現場におけるメカニシャンからの声を反映させたものだ。

ステルス・スルーアクスルは固定プレートを隠しつつ固定力の向上を達成しているステルス・スルーアクスルは固定プレートを隠しつつ固定力の向上を達成している (c)BMCアクスル固定プレートを一体化した強化ウルトラライトディレイラーハンガーアクスル固定プレートを一体化した強化ウルトラライトディレイラーハンガー (c)BMC


右フォークレッグおよびリアのドロップアウトエンドに採用される「ステルス・スルーアクスル」は、アクスルのネジ切り部を受ける側をフレーム内側に内蔵し、外に貫通させないという独自の構造だ。アクスルの固定プレートとドロップアウトエンドが一体となるようなデザインで、フレームがそれをサポートするような構造をとることで、より強固なインターフェイスを成している。

その構造による部品点数の減少と重量減、そしてスリークなルックスを手に入れているとともに、アクスルの固定力向上により剛性をアップ。ひいてはハンドリングの向上、ペダリングパワーの伝達効率の向上につなげているのだ。

AEROCORE(エアロコア)システムによりダブルボトル装着時の空気抵抗削減に成功AEROCORE(エアロコア)システムによりダブルボトル装着時の空気抵抗削減に成功 photo:Philipp Schönauer
空気抵抗の向上に寄与するAEROCORE(エアロコア)システム。エリート社(イタリア)との協業で設計されたこの専用インジェクションカーボン製ケージは、ダウンチューブとの隙間に生じる空間を無くし、乱気流を発生させない一体デザイン。ダウンチューブ側のメインケージが43g、シートチューブ側が26gという軽量を達成しつつ、「cobblestone proof」つまり石畳でのライドでもボトルが飛び出さない高いホールド力をもつという。なお従来と同じボルト取付け方式のため、一般的なボトルケージに換装することも可能となっている。

タイヤクリアランスは30mm幅タイヤ対応。さらなるワイド化に備えるタイヤクリアランスは30mm幅タイヤ対応。さらなるワイド化に備える photo:Makoto.AYANO
タイヤクリアランスは30mm幅タイヤ対応となった。25mmタイヤやワイドリムが標準化した今、さらなるエアロダイナミクス向上および快適性の追求における「一層のワイド化」への可能性を見込んでの決断だ。


Teammachine SLR 01 スペックデータ

BMC Teammachine SLR 01BMC Teammachine SLR 01 photo:Makoto.AYANO

主な仕様

premium ACEカーボンフレームTCC Race ComplianceICS(インテグレーテッド・コックピット・システム)
DシェイプシートポストステルスケーブルマネジメントAerocoreエアロ・フェザーウェイト・カーボンボトルケージシステム
インテグレーテッドシートクランプPF86ボトムブラケットリアブレーキ:フラットマウント
140/160mmローター対応ステルス・ドロップアウトデザイン交換式ウルトラライトディレイラーハンガー
電動式コンポーネントのみに対応

フロントフォーク仕様

ICSシステム対応コラム径:1−1/8” a 1−1/2”フラットマウント
ステルス・ドロップアウトデザイン160mmローターのみ対応

サイズ&重量スペック

サイズ47、51、54
フレーム重量820g
フォーク重量345g
シートポスト重量185g

STEALTH thru-axle(ステルス・スルーアクスル)

フロント寸法12x100mm
リア寸法12x142mm

ステルス・スルーアクスルはTeammachine SLR01 および Teammachine SLR、そのモジュールキット(フレーム+αセット)に付属。フレームはほとんどのダイレクトマウント対応ホームトレーナーにセットすることが可能。

BMC Teammachine SLR01 FOUR(Pearl Blue & Carbon)BMC Teammachine SLR01 FOUR(Pearl Blue & Carbon) (c)BMC
BMC Teammachine SLR 01 モジュールBMC Teammachine SLR 01 モジュール (c)BMC

ICS carbon cockpit

ハンドルバーリーチ/ドロップ67/127mm
ステム角-15°
ハンドル幅&ステム長400x90mm、420x100mm、420x110mm、420x120mm
重量305g
サイクルコンピュータマウントGarmin、Wahooに対応

ICS2ステム、RAB02ハンドルバー

ステム角-15°
ステム重量185g
ハンドルバーリーチ/ドロップ70/125mm
サイクルコンピュータマウントGarmin、Wahooに対応



※Teammachine SLRシリーズのトップモデル以下のフレームは、フレーム形状、デザイン、エアロコアシステム、ステルス・ドロップアウト等の構造はSLR 01と同一。違いはフレーム重量、ケーブルルーティング、コックピット、そして価格。日本におけるラインアップ展開や価格等は下記にて。
新型 Teammachine SLR01 & SLR ラインアップ
販売モデル 仕様 カラー 税抜予価 備考
Teammachine SLR01 ONE 完成車 Red AXS HRD Carbon & Neon Red 1,400,000円 ICS-CARBON仕様
Teammachine SLR01 THREE 完成車 Force AXS HRD Metallic Orange & Carbon 940,000円 ICS2仕様
Teammachine SLR01 FOUR 完成車 Ultegra DI2 Pearl Blue & Carbon 860,000円 ICS2仕様
Teammachine SLR01 MOD フレームセット Carbon & Neon Red 580,000円 ICS-CARBON仕様
Teammachine SLR TWO 完成車 Ultegra DI2 Pearl Grey & Black 590,000円
Teammachine SLR THREE 完成車 Ultegra Carbon & Gold 450,000円
Teammachine SLR FOUR 完成車 105 Racing Red & Brushed Silver 350,000円
Teammachine SLR FOUR 完成車 105 True Blue & Neon Red 350,000円
提供:BMC(フタバ商店)、text:Makoto.AYANO