2019/06/20(木) - 22:00
キャノンデールのグラベルロードTOPSTONEに、最大30mmの可動域を持つリアサスペンション装備のカーボンモデルが新登場。グラベルブームを牽引するアメリカにて行われた新モデル発表会の模様と共に、この意欲作の詳細に迫る。
マウンテンバイクをブランドのルーツに持ち、片持ちサスペンションフォークのLeftyを始めとする革新的なテクノロジーによって、オフロードの世界をリードしてきたキャノンデール。30mmトラベルのLefyフォークや650bホイール+ワイドスリックタイヤと世界をあっと言わせたSLATEや、ドロッパーシートポストを装備したエントリーモデルのTOPSTONE、機敏な走りを持ち味とするシクロクロスバイクSUPER X、あるいは未舗装路も厭わない快適性を誇るエンデュランスロードSYNAPSEなど、昨今のグラベルムーブメントにおいても豊富なラインアップを揃えてきた。
しかし、そんなキャノンデールのラインナップ中、唯一欠けていたのが高性能カーボンモデルの存在だ。アメリカではグラベルロードカルチャーが既に定着し、専門チームの誕生やトップレース高速化など競技レベルは上がる一方だが、キャノンデールの選手たちはシクロクロスバイクのSUPER Xを駆っていたのもまた事実。トレンドに沿ってラインアップの空白を埋めるべく開発されたのが、新型のTOPSTONE CARBONである。
年間数百というグラベルレース/イベントが開催されており、世界中のグラベルムーブメントを牽引しているアメリカ。生活用の道路がほぼ100%舗装されている日本とは異なり、未舗装路が身近に広がっている環境を見れば、そんなグラベルカルチャーが発展するのも頷ける。世界第3位の面積を誇る広大な国土には、何十~何百kmものジープロードが無数に広がっており、自転車遊びの一つとしてグラベルカテゴリーが定着している。
アメリカを代表するグラベルレースと言えば、カンザス州を舞台に200マイル(約320km)もの未舗装路を駆ける「Dirty Kanza(ダーティカンザ)」だろう。昨年はキャノンデールアンバサダーのテッド・キングが総合優勝を叶え、今年はワールドチームのEFエデュケーションファーストからもテイラー・フィニー、アレックス・ハウズ、ラクラン・モートンの3人が出場し表彰台を掴んだ。
TOPSTONE CARBONは、そんな本場アメリカでのメディア発表会にてお披露目された。会場となったのは、キャノンデール本社からも近いバーモント州にあるリゾートロッジ。ロードでもなく、MTBでもなく、グラベルロードこそが生きるこの場所を拠点に、テストライドやプレゼンテーションが開催されたのであった。
TOPSTONEといえば、キャノンデール初の正統派グラベルロードとして2019年モデルで登場したアルミバイク。キャノンデール本社スタッフの遊び場にもなっているフィールドに由来したモデル名を冠し、耐久性の高いアルミフレームに、安定感の高いジオメトリー、かつアドベンチャー用途にも使いやすい拡張性を持ち合わせたグラベルロードだ。
幅広いライダーにグラベルロードを提供するべくアルミフレームでコストカットを図ったTOPSTONEだが、今まで欠けていたハイパフォーマンスモデルを補うべく今回登場したのが、兄貴分となるカーボンフレームモデルTOPSTONE CARBON。エンデュランスロード、シクロクロスバイク、マウンテンバイクのテクノロジーをクロスオーバーさせたキャノンデール”らしさ”溢れる革新的な1台がここに誕生した。
シートステーとシートチューブの接続位置を下げることで、シートチューブ上部のしなりも活かせる設計に。シートチューブ、チェーンステー、トップチューブそれぞれに扁平形状を取り入れることで、フレーム全体が板バネのような動きを見せ、実に30mm前後ものフレックス性能を実現することで圧倒的な快適性を生み出している(※可動範囲はライダーの体重や走行シーンによって前後する)。
シートステーやシートチューブをしならせ快適性をアップさせるテクノロジーは各社から登場しているが、基本的にシッティング時のみにしかその効果を体感しにくい問題がある。今作はKingPinサスペンションによってダンシング時でもフレームが大きくしなることで確実な振動吸収性を発揮し、かつ荒れたオフロードでもトラクションを高めコントロール性の高い無駄のない走りを見せてくれる。
サスペンションと言ってもMTBのようにサグの調整など細かなセッティングは不要。フレームサイズに合わせてチューブのしなりや剛性感を最適化しており、全てのサイズで狙ったサスペンション効果を発揮するよう作り込まれている。買ったまま走り出すだけで最高の快適性を手に入れられ、面倒なメンテナンスも必要ない。
駆動部にカートリッジベアリングを埋め込み、1本のシャフトで繋いだだけのシンプルな構造とすることで余計な重量増も抑える。かつ左右のシートステーを独立させず1つの構造体とすることで、サスペンションとしてのスムーズな動きを助長し、ねじれ剛性も高まることで優れたパワー伝達性に寄与している。
フレームはキャノンデールお馴染みのバリステックカーボンテクノロジーを用いた軽量かつ高剛性な仕上がりに。グラベル用途を考慮し、多少の重量増と引き換えに耐久性を格段に高めたカーボンレイアップを採用している。サスペンションの動作を含めサイズごとのライドフィールが同じになるよう、チューブ形状すらも作り変えるほど凝った作りだ。なおHi-MODモデルの展開はない。
SYNAPSEに準じたスタック&リーチとしたエンデュランスジオメトリーを採用し、グラベルライドで快適性とコントロール性を両立させるややアップライトなポジションとする。71.2°(XSサイズは70°)とやや寝かせたヘッドアングルと55mmのフォークオフセットを組み合わせた、アウトフロントジオメトリーによって長時間のライドでもストレスの少ない安定感を実現し、かつフロントホイールへのトゥオーバーラップも防いでいる。
対して、アルミのTOPSTONEと比べて短めのチェーンステーと浅めのBBドロップとすることで、レスポンスの良い走りに仕上げ、カーボンモデルらしい軽快な走行性能を生み出している点もポイントだ。
カーボン製のフロントフォークにはSAVEテクノロジーを用い、路面からの振動をいなすようしなやかな剛性感に調整。上側1-1/8、下側1.5インチのテーパードヘッドチューブとしながらも、フォークコラム自体はストレート形状とすることで剛性を調節し、フロント周りの快適性を高めている。同じくカーボン製のSAVEシートポストは従来品から変更はなく、しなりを生み出すために上部を扁平させたデザインとしている。
オールラウンドにオフロード走行を楽しめるWTBの37cブロックタイヤを標準でアセンブル。タイヤクリアランスは700Cで最大40mmまで、650Bで最大48mm幅まで対応している。他メーカーのグラベルロードの多くは、オフロード用途のワイドなタイヤクリアランスを確保するためにドライブ側のチェーンステーを下側にドロップさせたデザインを使用しがちだが、TOPSTONE CARBONはストレート形状のままクリアランスを確保し、かつショートチェーンステーを実現。これこそがキャノンデールが誇る「AI(アシンメトリックインテグレーション)」の賜物だ。
MTBやCXバイクなどオフロード系モデルに搭載されるキャノンデールのAIテクノロジー。ドライブトレインを6mm外側にオフセットさせた左右非対称のデザインを用いることで、フロントディレイラーやチェーンステーも同様に外側へ逃がすことができ、結果としてショートチェーンステーとワイドなタイヤクリアランスを実現している。クランクやホイールを含めたトータルのシステムでバイクを作り上げるキャノンデールならではの設計である。
また、ホイールはキャノンデールオリジナルのHollowGramハブとカーボンリムを使用。22mmハイトのロープロファイルで漕ぎ出しの軽さや機敏なハンドリングに貢献するとともに、内幅25mmという幅広な設計でワイドタイヤに対応させている。AIオフセットに基づき、リアホイールは左右のおちょこ量が均等になった組み方とし剛性強化に貢献。リムもシンメトリーデザインが特徴的だ。
グラベルツーリングやアドベンチャーライドにも活用できる拡張性を持っており、前後フェンダーが装備可能な他、ボトルやストレージを増やせるようダウンチューブ下部とトップチューブ上部、フォークサイドにマウント用ダボを配置。シートステーには着脱できるフェンダーブリッジも取り付け可能だ。
またトレイルのハードな上り下りのシーンで役に立つドロッパーシートポストにも対応。27.2mm径の円形シートポストが使えるため市販品に交換できる。サドルハイトを瞬時に調整できポジションの自由度が上がることで、よりスムーズなオフロードライドを楽しめるだろう。ケーブルは作業性の良いダイレクトラインインターナルルーティングを採用。ワイヤー配線用の細いチューブが内側に通っておりスムーズにセッティングすることができる。
ディスクブレーキはフラットマウントで前後12mmスルーアクスルの仕様。ホイール交換の煩わしさを解消するため、リアエンド&フォークエンドの片側にスリットを入れた「スピードリリース」機構を採用している。アクスルを完全に引き抜かずともホイールを着脱でき、より簡単に素早く交換作業ができる。
アセンブルパーツで注目はバートップを扁平形状にしたSAVEハンドルバーだ(Force eTap AXS完成車のみ装備)。上下にしなるカーボンレイアップを施すことでハンドルから受ける振動を軽減し上半身の疲労を抑えてくれる。専用のステムと組み合わせており、8度の送り・しゃくりに調整できる。コラムは一般的な円形のため汎用品も使用可能だ。
先日発表されたTreadwellとともにリリースされたオリジナルのホイールセンサーも搭載。スポークを挟むようにしてフロントホイールのハブ部分に取り付けされるセンサーは、スマートフォンの専用アプリと連携しライドの記録を取ることができる。さらにはライドログに基づきメンテナンス時期の通知もしてくれる他、バイクのマニュアルや関連ビデオの閲覧、販売店検索などの機能も使用可能だ。
バイクラインアップは、フレームは共通でアセンブルの異なる4モデルの完成車にて展開。Force eTap AXS完成車をトップモデルとし、シマノUltegra RX完成車とシマノ105完成車が揃う。
グラベルムーブメントを牽引するアメリカで開かれたキャノンデール新作発表会
マウンテンバイクをブランドのルーツに持ち、片持ちサスペンションフォークのLeftyを始めとする革新的なテクノロジーによって、オフロードの世界をリードしてきたキャノンデール。30mmトラベルのLefyフォークや650bホイール+ワイドスリックタイヤと世界をあっと言わせたSLATEや、ドロッパーシートポストを装備したエントリーモデルのTOPSTONE、機敏な走りを持ち味とするシクロクロスバイクSUPER X、あるいは未舗装路も厭わない快適性を誇るエンデュランスロードSYNAPSEなど、昨今のグラベルムーブメントにおいても豊富なラインアップを揃えてきた。
しかし、そんなキャノンデールのラインナップ中、唯一欠けていたのが高性能カーボンモデルの存在だ。アメリカではグラベルロードカルチャーが既に定着し、専門チームの誕生やトップレース高速化など競技レベルは上がる一方だが、キャノンデールの選手たちはシクロクロスバイクのSUPER Xを駆っていたのもまた事実。トレンドに沿ってラインアップの空白を埋めるべく開発されたのが、新型のTOPSTONE CARBONである。
年間数百というグラベルレース/イベントが開催されており、世界中のグラベルムーブメントを牽引しているアメリカ。生活用の道路がほぼ100%舗装されている日本とは異なり、未舗装路が身近に広がっている環境を見れば、そんなグラベルカルチャーが発展するのも頷ける。世界第3位の面積を誇る広大な国土には、何十~何百kmものジープロードが無数に広がっており、自転車遊びの一つとしてグラベルカテゴリーが定着している。
アメリカを代表するグラベルレースと言えば、カンザス州を舞台に200マイル(約320km)もの未舗装路を駆ける「Dirty Kanza(ダーティカンザ)」だろう。昨年はキャノンデールアンバサダーのテッド・キングが総合優勝を叶え、今年はワールドチームのEFエデュケーションファーストからもテイラー・フィニー、アレックス・ハウズ、ラクラン・モートンの3人が出場し表彰台を掴んだ。
TOPSTONE CARBONは、そんな本場アメリカでのメディア発表会にてお披露目された。会場となったのは、キャノンデール本社からも近いバーモント州にあるリゾートロッジ。ロードでもなく、MTBでもなく、グラベルロードこそが生きるこの場所を拠点に、テストライドやプレゼンテーションが開催されたのであった。
TOPSTONEといえば、キャノンデール初の正統派グラベルロードとして2019年モデルで登場したアルミバイク。キャノンデール本社スタッフの遊び場にもなっているフィールドに由来したモデル名を冠し、耐久性の高いアルミフレームに、安定感の高いジオメトリー、かつアドベンチャー用途にも使いやすい拡張性を持ち合わせたグラベルロードだ。
幅広いライダーにグラベルロードを提供するべくアルミフレームでコストカットを図ったTOPSTONEだが、今まで欠けていたハイパフォーマンスモデルを補うべく今回登場したのが、兄貴分となるカーボンフレームモデルTOPSTONE CARBON。エンデュランスロード、シクロクロスバイク、マウンテンバイクのテクノロジーをクロスオーバーさせたキャノンデール”らしさ”溢れる革新的な1台がここに誕生した。
グラベルでの最高の快適性と機能性を追求 TOPSTONE CARBONデビュー
あらゆる道でスムーズなライディングを実現する”KingPinサスペンション”
TOPSTONE CARBONでコアとなるテクノロジーが、リアサスペンションの役割を果たす「KingPinサスペンション」だ。MTB由来のLockRピボットを採用し、シートステーとシートチューブをアクスルシャフトにて接続。チェーンステーやシートチューブを中心に柔軟性を持たせた形状とカーボンレイアップを採用することで、路面からの衝撃に対してリアトライアングルが上下に可動する構造になっている。シートステーとシートチューブの接続位置を下げることで、シートチューブ上部のしなりも活かせる設計に。シートチューブ、チェーンステー、トップチューブそれぞれに扁平形状を取り入れることで、フレーム全体が板バネのような動きを見せ、実に30mm前後ものフレックス性能を実現することで圧倒的な快適性を生み出している(※可動範囲はライダーの体重や走行シーンによって前後する)。
シートステーやシートチューブをしならせ快適性をアップさせるテクノロジーは各社から登場しているが、基本的にシッティング時のみにしかその効果を体感しにくい問題がある。今作はKingPinサスペンションによってダンシング時でもフレームが大きくしなることで確実な振動吸収性を発揮し、かつ荒れたオフロードでもトラクションを高めコントロール性の高い無駄のない走りを見せてくれる。
サスペンションと言ってもMTBのようにサグの調整など細かなセッティングは不要。フレームサイズに合わせてチューブのしなりや剛性感を最適化しており、全てのサイズで狙ったサスペンション効果を発揮するよう作り込まれている。買ったまま走り出すだけで最高の快適性を手に入れられ、面倒なメンテナンスも必要ない。
駆動部にカートリッジベアリングを埋め込み、1本のシャフトで繋いだだけのシンプルな構造とすることで余計な重量増も抑える。かつ左右のシートステーを独立させず1つの構造体とすることで、サスペンションとしてのスムーズな動きを助長し、ねじれ剛性も高まることで優れたパワー伝達性に寄与している。
エンデュランスジオメトリー採用のカーボンフレーム
フレームはキャノンデールお馴染みのバリステックカーボンテクノロジーを用いた軽量かつ高剛性な仕上がりに。グラベル用途を考慮し、多少の重量増と引き換えに耐久性を格段に高めたカーボンレイアップを採用している。サスペンションの動作を含めサイズごとのライドフィールが同じになるよう、チューブ形状すらも作り変えるほど凝った作りだ。なおHi-MODモデルの展開はない。
SYNAPSEに準じたスタック&リーチとしたエンデュランスジオメトリーを採用し、グラベルライドで快適性とコントロール性を両立させるややアップライトなポジションとする。71.2°(XSサイズは70°)とやや寝かせたヘッドアングルと55mmのフォークオフセットを組み合わせた、アウトフロントジオメトリーによって長時間のライドでもストレスの少ない安定感を実現し、かつフロントホイールへのトゥオーバーラップも防いでいる。
対して、アルミのTOPSTONEと比べて短めのチェーンステーと浅めのBBドロップとすることで、レスポンスの良い走りに仕上げ、カーボンモデルらしい軽快な走行性能を生み出している点もポイントだ。
カーボン製のフロントフォークにはSAVEテクノロジーを用い、路面からの振動をいなすようしなやかな剛性感に調整。上側1-1/8、下側1.5インチのテーパードヘッドチューブとしながらも、フォークコラム自体はストレート形状とすることで剛性を調節し、フロント周りの快適性を高めている。同じくカーボン製のSAVEシートポストは従来品から変更はなく、しなりを生み出すために上部を扁平させたデザインとしている。
オールラウンドにオフロード走行を楽しめるWTBの37cブロックタイヤを標準でアセンブル。タイヤクリアランスは700Cで最大40mmまで、650Bで最大48mm幅まで対応している。他メーカーのグラベルロードの多くは、オフロード用途のワイドなタイヤクリアランスを確保するためにドライブ側のチェーンステーを下側にドロップさせたデザインを使用しがちだが、TOPSTONE CARBONはストレート形状のままクリアランスを確保し、かつショートチェーンステーを実現。これこそがキャノンデールが誇る「AI(アシンメトリックインテグレーション)」の賜物だ。
MTBやCXバイクなどオフロード系モデルに搭載されるキャノンデールのAIテクノロジー。ドライブトレインを6mm外側にオフセットさせた左右非対称のデザインを用いることで、フロントディレイラーやチェーンステーも同様に外側へ逃がすことができ、結果としてショートチェーンステーとワイドなタイヤクリアランスを実現している。クランクやホイールを含めたトータルのシステムでバイクを作り上げるキャノンデールならではの設計である。
また、ホイールはキャノンデールオリジナルのHollowGramハブとカーボンリムを使用。22mmハイトのロープロファイルで漕ぎ出しの軽さや機敏なハンドリングに貢献するとともに、内幅25mmという幅広な設計でワイドタイヤに対応させている。AIオフセットに基づき、リアホイールは左右のおちょこ量が均等になった組み方とし剛性強化に貢献。リムもシンメトリーデザインが特徴的だ。
利便性を高めるこだわりのディテールにも注目
グラベルツーリングやアドベンチャーライドにも活用できる拡張性を持っており、前後フェンダーが装備可能な他、ボトルやストレージを増やせるようダウンチューブ下部とトップチューブ上部、フォークサイドにマウント用ダボを配置。シートステーには着脱できるフェンダーブリッジも取り付け可能だ。
またトレイルのハードな上り下りのシーンで役に立つドロッパーシートポストにも対応。27.2mm径の円形シートポストが使えるため市販品に交換できる。サドルハイトを瞬時に調整できポジションの自由度が上がることで、よりスムーズなオフロードライドを楽しめるだろう。ケーブルは作業性の良いダイレクトラインインターナルルーティングを採用。ワイヤー配線用の細いチューブが内側に通っておりスムーズにセッティングすることができる。
ディスクブレーキはフラットマウントで前後12mmスルーアクスルの仕様。ホイール交換の煩わしさを解消するため、リアエンド&フォークエンドの片側にスリットを入れた「スピードリリース」機構を採用している。アクスルを完全に引き抜かずともホイールを着脱でき、より簡単に素早く交換作業ができる。
アセンブルパーツで注目はバートップを扁平形状にしたSAVEハンドルバーだ(Force eTap AXS完成車のみ装備)。上下にしなるカーボンレイアップを施すことでハンドルから受ける振動を軽減し上半身の疲労を抑えてくれる。専用のステムと組み合わせており、8度の送り・しゃくりに調整できる。コラムは一般的な円形のため汎用品も使用可能だ。
先日発表されたTreadwellとともにリリースされたオリジナルのホイールセンサーも搭載。スポークを挟むようにしてフロントホイールのハブ部分に取り付けされるセンサーは、スマートフォンの専用アプリと連携しライドの記録を取ることができる。さらにはライドログに基づきメンテナンス時期の通知もしてくれる他、バイクのマニュアルや関連ビデオの閲覧、販売店検索などの機能も使用可能だ。
バイクラインアップは、フレームは共通でアセンブルの異なる4モデルの完成車にて展開。Force eTap AXS完成車をトップモデルとし、シマノUltegra RX完成車とシマノ105完成車が揃う。
キャノンデール TOPSTONE CARBONラインアップ
TOPSTONE CARBON Force eTap AXS
フレーム | All-New, BallisTec Carbon, Kingpin suspension system, BB30-83 Ai, 12x142mm Speed Release thru-axle |
フォーク | All-New, BallisTec Carbon, SAVE, 1-1/8" to 1.5" steerer, 12x100mm Speed Release thru-axle |
シートポスト | SAVE Carbon, 27.2x350mm (XS-L) |
ハンドルバー | HollowGram SAVE Carbon, 400mm (S), 420mm (M-L) |
ステム | All-New HollowGram SAVE, alloy, -6° |
クランクセット | SRAM Force, 46/33 |
ホイール | HollowGram 22 Carbon, 22mm deep, 25mm ID, tubeless ready |
タイヤ | WTB Riddler TCS Light, 700x37c, tubeless ready |
サドル | Fabric Scoop Shallow Race, titanium rails |
サイズ | XS, S, M, L |
価格 | 595,000円(税抜) |
TOPSTONE CARBON Ultegra RX
フレーム | All-New, BallisTec Carbon, Kingpin suspension system, BB30-83 Ai, 12x142mm Speed Release thru-axle |
フォーク | All-New, BallisTec Carbon, SAVE, 1-1/8" to 1.5" steerer, 12x100mm Speed Release thru-axle |
シートポスト | SAVE Carbon, 27.2x350mm (XS-L) |
ハンドルバー | Cannondale 3, butted 6061 alloy, 16 deg flare drop |
ステム | Cannondale 2, 6061 alloy, 31.8, 6° |
クランクセット | HollowGram, BB30a w/ OPI SpideRing, 46/30 |
ホイール | HollowGram 22 Carbon, 22mm deep, 25mm ID, tubeless ready |
タイヤ | WTB Riddler TCS Light, 700x37c, tubeless ready |
サドル | Fabric Scoop Shallow Race, titanium rails |
サイズ | XS, S, M, L |
価格 | 425,000円(税抜) |
TOPSTONE CARBON Ultegra RX 2
フレーム | All-New, BallisTec Carbon, Kingpin suspension system, BB30-83 Ai, 12x142mm Speed Release thru-axle |
フォーク | All-New, BallisTec Carbon, SAVE, 1-1/8" to 1.5" steerer, 12x100mm Speed Release thru-axle |
シートポスト | Cannondale 2, carbon, 27.2 x 350mm |
ハンドルバー | Cannondale 3, butted 6061 alloy, 16 deg flare drop |
ステム | Cannondale 2, 6061 alloy, 31.8, 6° |
クランクセット | Cannondale 1, BB30a, FSA rings, 46/30 |
ホイール | WTB KOM Light i23 TCS, 28h, tubeless ready |
タイヤ | WTB Riddler TCS Light, 700x37c, tubeless ready |
サドル | Fabric Scoop Radius Elite, cro-mo rails |
サイズ | XS, S, M, L |
価格 | 315,000円(税抜) |
TOPSTONE CARBON 105
フレーム | All-New, BallisTec Carbon, Kingpin suspension system, BB30-83 Ai, 12x142mm Speed Release thru-axle |
フォーク | All-New, BallisTec Carbon, SAVE, 1-1/8" to 1.5" steerer, 12x100mm Speed Release thru-axle |
シートポスト | Cannondale 3, 6061 alloy, 27.2 x 350mm |
ハンドルバー | Cannondale 3, butted 6061 alloy, 16 deg flare drop |
ステム | Cannondale 3, 6061 alloy, 31.8, 7° |
クランクセット | Cannondale 1, BB30a, FSA rings, 46/30 |
ホイール | WTB ST i23 TCS, 28h, tubeless ready |
タイヤ | WTB Riddler TCS Light, 700x37c, tubeless ready |
サドル | Fabric Scoop Shallow Sport, steel rails |
サイズ | XS, S, M, L |
価格 | 275,000円(税抜) |
提供:キャノンデール・ジャパン text&photo:Yuto.Murata