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新たに生まれ変わったÉmonda SLRとSLを乗り比べインプレッション

国立京都国際会館で開催されたトレックワールド。中でも会場の話題をさらったのが先日モデルチェンジを発表された2代目Émondaである。今回はそんなマスプロ最軽量モデルÉmonda SLRと新型アルテグラ搭載で32万円というコストパフォーマンスを実現したÉmonda SLをインプレッション。まるいち丁田店の河井貴彦さんとオンザロードつくば店の堀越耕平さんという、走り系スタッフ2名にテストして頂いた。

京都国際会館近くの山林でÉmondaをインプレッション京都国際会館近くの山林でÉmondaをインプレッション

インプレッションライダーのプロフィール

河井貴彦(まるいち丁田店)河井貴彦(まるいち丁田店) 河井貴彦(まるいち丁田店)

愛知県に2店舗を展開する まるいち丁田店で主に接客と休日ライドを担当している、パワー系ヒルクライマー。実業団レースへの参戦経験も豊富で、お客さんと共にヒルクライムだけではなくロードレースやクリテリウムにも出場してきた。最近は歴史好きが高じてロードバイクで城跡や史跡巡り(1日で200km以上走ることも)へとシフト中。愛車は先々代のMadone 6SSLと、フルチューンを施し6.8kgを切る重量をマークしているというÉmonda ALR。

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まるいち丁田店

堀越耕平(オンザロードつくば店)堀越耕平(オンザロードつくば店) 堀越耕平(オンザロードつくば店)

茨城県に2店舗を展開するオンザロードのつくば店にて店長を務める37歳。中学生から自転車を始め、トライアスロン、フルマラソン、ヒルクライムと持久系スポーツを経て今年からは実業団レースに挑戦している。愛車はMadone 9と一世代前のDomane 6、そして今回インプレッションを担当した新型Émonda SLの3台。癖のない安定した走りをするバイクが好み。スタッフとしてのモットーは、お客さんに対して将来的な趣味の広がりを含めて商品や遊び方を提案すること。

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Émonda SLR 8

Émonda SLR 8(税込797,000円)Émonda SLR 8(税込797,000円)
フルモデルチェンジを遂げ、フレーム重量640g(56サイズ)という軽さを纏った2代目Émonda SLRのフレームに、R9000系DURA-ACEを搭載した完成車が「Émonda SLR 8」だ。コストパフォーマンスの高いAeolus Pro 3を搭載しながらも、軽量なボントレガー製ブレーキ「Speed Stop Pro」などをアッセンブルすることで完成車重量は6.23kg(56cm)と即ヒルクライム対応スペックを誇る。価格は797,000円(税抜)だ。詳細スペックは記事下部を参照してほしい。

河井:何と言ってもÉmonda SLRの素晴らしい点は、ダンシングでバイクを振りながら踏み込んだ際の素晴らしい加速。右クリートを嵌めて、左クリートを嵌め込む前の踏み込みで、既に進みの軽さを体感できました。重量は世界最軽量ということですが、漕ぎの軽さも世界最軽量レベルと言い切って差し支えないでしょう。

大きくくびれ、後端に窪みを設けたトップチューブ。先代から大きく変化した部分だ大きくくびれ、後端に窪みを設けたトップチューブ。先代から大きく変化した部分だ 緩くベンドしたフロントフォーク。軽量ながら高いスタビリティを秘めている緩くベンドしたフロントフォーク。軽量ながら高いスタビリティを秘めている ボントレガー製の超軽量ブレーキ、Speed Stop Proをアッセンブルするボントレガー製の超軽量ブレーキ、Speed Stop Proをアッセンブルする

堀越:そうですね。物理的な軽さも加わるのでヒルクライムでは普段よりギアを1枚か2枚分軽く感じるほどの軽快さです。後述するÉmonda SLでも十分フィーリングは軽いのですが、これはバイク自体のレベルが全然違うものと考えた方が良いでしょう。それほどまでに圧倒的な性能差を感じます。レースで使えば間違いなくÉmonda SLRはアドバンテージを生み出してくれると思いますね。

先代のÉmondaは軽さがプラスにもマイナスにも働き、オールラウンドに使うにはやや扱いにくさを感じる部分もありました。ですがこの新型Émonda SLRはしっかりとした安定感が加わっているので、どんな場面でも安心して使用できるバイクへと変化を遂げましたね。エアロロードに生まれ変わる前のMadone最終型のようなバランス感の良さが出てきているような気がします。

Émonda SLR 堀越「インナーで登りを走ると、いつもよりギアを1枚か2枚分軽く感じるほどの軽快さ」Émonda SLR 堀越「インナーで登りを走ると、いつもよりギアを1枚か2枚分軽く感じるほどの軽快さ」
河井:確かに先代のÉmonda SLRはヒルクライム専用マシンという印象で、そのピーキーさを打ち消すためディープホイールを組み合わせて安定感を出すような調整が必要でした。ですがこの新型Émondaではバイク自体の安定感が増しており、どんなシュチュエーションでも使えるオールラウンドバイクに生まれ変わっていることに驚かされました。これならロングライドや長距離レースにも使用できますね。

実際にÉmonda SLRとSLを乗り比べると、その性能差は乗った瞬間に分かるほどに歴然としています。同グレードのパーツ類をアッセンブルしたÉmonda SLR 6とSL 6で30万近くの差があるのですが、その価格差なり、もしくはそれ以上の違いは確実にあると感じました。俊敏な走りを求める方、そしてレースでの成績を狙う方であれば、積極的にÉmonda SLRを選択すると幸せになれますね。

Émonda SLR 堀越「Madone、Domane、Émondaで迷ったら、オールラウンドに使えるÉmondaがベストチョイス」Émonda SLR 堀越「Madone、Domane、Émondaで迷ったら、オールラウンドに使えるÉmondaがベストチョイス」 Émonda SLR 河井「先代のÉmondaは乗り手を選ぶ上級者バイクだったが、新型はどんなシーンにも合う安定感がある」Émonda SLR 河井「先代のÉmondaは乗り手を選ぶ上級者バイクだったが、新型はどんなシーンにも合う安定感がある」

Émonda SLR 河井「オールラウンドバイクとして安心して乗ることが出来る」Émonda SLR 河井「オールラウンドバイクとして安心して乗ることが出来る」
堀越:本物のオールラウンダーとして生まれ変わっているので、超軽量バイクということに特に気を使うこと無く普通のカーボンバイクとして安心して使い倒せます。Madone、Domane、Émondaで迷ったら、Émondaがベストチョイスだと思います。乗り味や取り回しの良さを考えたら買って一番安心できるバイクですし、販売店側から見ても特殊機構などを搭載していない分、安心して販売できるバイクであることも嬉しいポイントです。

河井:ロードバイクとしてオーソドックスな性能を求めている人にとって最適な選択となるでしょう。ジオメトリーに関してもDomaneは少しエンデュランスフィットですが、Émondaはノーマルなロードバイクのポジションですので、よりレーシーに、スピーディーに乗りたい方にとってベストチョイスだと感じました。機械式デュラエースを搭載して80万円ほどですが、それに見合う価値のあるバイクです。

Émonda SL 6

Émonda SL 6(税込297,000円)Émonda SL 6(税込297,000円)
従来のÉmonda Sがラインナップから消えたことで、カーボンモデルのボトムラインを担うようになったSLシリーズ。実質的に大幅なプライスダウンが行われており、その価値はより一層高まっている。テストバイクは8000系ULTEGRAやボントレガーの軽量ブレーキSpeed Stop、Paradigm Tubeless Readyホイールを搭載し297,000円(税抜)というタグを掲げるÉmonda SL 6。2018モデルからはダイレクトマウントブレーキとなった点もポイントだ。

堀越:新型アルテグラがアッセンブルされたSL 6は完成車パッケージで32万円とコストパフォーマンスが非常に高いですね。ホイールもチューブレスレディに対応したボントレガーのParadigm Tubeless Readyですので、まとまりが素晴らしいですね。チューブレス化を行えばあらゆるシーンに対応できる総合力を持っています。

シートポストはRide Tuned seatmast。フレームのしなやかな動きを阻害せず、かつ乗り心地も高めたシートポストはRide Tuned seatmast。フレームのしなやかな動きを阻害せず、かつ乗り心地も高めた 2018年モデルからSLR同様にダイレクトマウントブレーキを搭載している2018年モデルからSLR同様にダイレクトマウントブレーキを搭載している

Émonda SL 6に搭載される新型ULTEGRAÉmonda SL 6に搭載される新型ULTEGRA
河井:先日フルモデルチェンジした新型アルテグラが搭載されるのは良いですね。デュラエースのテクノロジーを継承しており、洗練された外見ですし、これから数年はモデルチェンジすることはないでしょうから、型落ち感も出ません。105組みのÉmonda SL5だとコンポーネントがモデルチェンジする可能性がありますから、このタイミングならÉmonda SL6が買いですね。

堀越:また、Émonda SLでもSLRと同様にダイレクトマウントブレーキに対応しているのは購入の動機の1つになると思います。ダイレクトマウントブレーキは2点でフレームに固定することで、制動力も高いですし、ワイドリムホイールを使用したときのタイヤクリアランスにも余裕が生まれるので、間違いなくこれからの主流スペックになってくると思います。そういったテクノロジーが搭載されているのは非常にありがたいですね。

Émonda SL 堀越「ダイレクトマウントブレーキに対応しているのは購入の動機の1つになる」Émonda SL 堀越「ダイレクトマウントブレーキに対応しているのは購入の動機の1つになる」 Émonda SL 河井「SL6は新型アルテグラがアッセンブルされコストパフォーマンスが高い」Émonda SL 河井「SL6は新型アルテグラがアッセンブルされコストパフォーマンスが高い」


お店でもÉmonda SL6の注目度は非常に高いです。新型アルテグラの搭載により、それまでコンポーネントのフルモデルチェンジを待っていた方々から多くの注文を頂いています。フレームカラーも情熱的なヴァイパーレッドと落ち着いたマットメタリックガンメタルと、どちらも非常に魅力的なカラーリングになっていますね。

河井:これからの時代の流れとしてワイドリムが標準的になってくるでしょうし、アッセンブルされたSL6が32万円とコストパフォーマンスが高いことも注目のポイントですね。ショップでも先日モデルチェンジを果たした新型アルテグラが装着されている事もあって、それまで我慢していた多くの人に購入して頂いていて人気です。品薄となりそうな予感もあるので、気になる方は早めに注文を入れておいた方が良いかもしれませんね。

同じ54サイズでトップチューブの形状を比較。SLRはより曲線を描く形状だ同じ54サイズでトップチューブの形状を比較。SLRはより曲線を描く形状だ

テストバイクスペックチャート


Émonda SLR 8
サイズ47、50、52、54、56、58、60、62cm
フレームUltralight 700 Series OCLV Carbon
コンポーネントシマノ DURA-ACE R9000
ホイールボントレガー Aeolus Pro 3 Tubeless Ready
重量6.23kg(56cm)
価格797,000円(税抜)

Émonda SL 6
サイズ44、47、50、52、54、56、58、60、62cm
フレームUltralight 500 Series OCLV Carbon
コンポーネントシマノ ULTEGRA 8000
ホイールボントレガー Paradigm Tubeless Ready
重量7.37kg(56cm)
価格297,000円(税抜)

2モデルの詳細スペックやその他Émondaラインナップはトレック・ジャパンのホームページを参照のこと。
提供:トレックジャパン text:CW編集部 photo:So.Isobe