「Innovate or die(革新か死か)」というメッセージを持って、ロードバイク界のトレンドを牽引するアメリカンブランド、スペシャライズド。7月中旬に同社2017年モデルの一大展示会が開催され、常に大きな注目を集める同社のフルラインナップがベールを脱いだ。このスペシャルコンテンツでは、2017年ラインアップの中から注目モデルを全5編に渡って紹介していこう。まずは同社が誇る、ピュアレーシングロードのTarmacからスタート。

より濃く受け継がれるS-Worksの血脈 新時代のミドルグレードTarmac comp

大きな進化を遂げたスペシャライズド Tarmac comp 2017大きな進化を遂げたスペシャライズド Tarmac comp 2017
スペシャライズドロードラインアップの中核をなすオールラウンドモデル「Tarmac」シリーズ。中でも最もバリューの高いモデルと言えるのがTarmac compだ。デビュー以来数々のプロレースで多くの実績を残してきたハイエンドモデル「S-Works」の設計思想を色濃く受け継ぐミドルグレードバイクは、2017年モデルから更なるアップデートを施されている。

最も大きな変更点は、使用されるカーボンファイバーが昨年モデルに使用されていた「Fact9r」から「Fact10r」へとグレードアップされ、走行性能に更なる磨きが掛けられたこと。より軽く、より俊敏に。ロードバイクとしての魅力を底上げする、正統進化といえるだろう。

ケーブル類は全て内装され、すっきりとした見た目に仕上がるケーブル類は全て内装され、すっきりとした見た目に仕上がる ライダー・ファースト・エンジニアードを採用するため、サイズによってヘッドチューブの下ワンの径が異なるライダー・ファースト・エンジニアードを採用するため、サイズによってヘッドチューブの下ワンの径が異なる

上位モデルのS-Works TarmacやTarmac Expertと異なるのはBBの規格。スペシャライズドオリジナルのOSBBではなく、トラディショナルなスレッドBBを採用し、メンテナンス性能にも配慮した上位モデルのS-Works TarmacやTarmac Expertと異なるのはBBの規格。スペシャライズドオリジナルのOSBBではなく、トラディショナルなスレッドBBを採用し、メンテナンス性能にも配慮した サドルも座り心地に定評あるスペシャライズド Toupeが用意されるサドルも座り心地に定評あるスペシャライズド Toupeが用意される

更にはフラッグシップモデルであるS-Works TarmacとセカンドグレードであるTarmac Exportにのみ採用されてきた「ライダー・ファースト・エンジニアード」が、ついにTarmac compへも降りてきた。「ライダー・ファースト・エンジニアード」とは、一言で表すと「どのサイズのフレームも同じ乗り味を持つ」というテクノロジーだ。2年前に発表されたS-Works Tarmacの核となる設計思想であり、それ以降のスペシャライズドのバイク開発に通底するコンセプトでもある。

サイズごとに金型とカーボンレイアップスケジュールを構築し、同じモデル名を冠しながらもそれぞれのサイズが全く別物といっても差し支えないレベルで設計が施される「ライダー・ファースト・エンジニアード」。本来であれば、ハイエンドモデルにのみ用意されて然るべき手間暇が、新しいTarmac compには注ぎ込まれている。

コストダウンの対象となりやすいクランクもシマノ アルテグラが使用され、確実な変速を約束するコストダウンの対象となりやすいクランクもシマノ アルテグラが使用され、確実な変速を約束する ホイールにはDTスイスのR460が、タイヤにはスペシャライズドのS-Works Turboが組み合わせられるホイールにはDTスイスのR460が、タイヤにはスペシャライズドのS-Works Turboが組み合わせられる

S-Worksと同じフレーム内装式のクランプを採用。クリーンなルックスにも貢献しているS-Worksと同じフレーム内装式のクランプを採用。クリーンなルックスにも貢献している 更にはシートクランプがノーマル方式からS-Works同様のフレーム内蔵臼式クランプとなり、よりすっきりとした見た目に。そしてボトムブラケットはスペシャライズド独自のOSBBを取りやめ、ホビーライダーにとってはメンテナンス性の高いJISとなった。JIS規格を採用したTarmacはラインナップ中唯一の存在だ。カラーはレーシングバイク然としたステルスブラックに加え、アルカンシエルを着る世界最強ライダー、ペーター・サガンのレプリカカラーも用意される。

そんなフレームに組み合わせられるコンポーネントは安心のシマノ アルテグラ。2017モデルではクランクセットまでも含めた純粋なトータルアッセンブルとなり、より統一感を高めている。タイヤにはスペシャライズドの最高級品であるレースモデルS-Works Turboが用意されている部分も魅力的だ。

ここまでの進化を果たしていれば、それに見合った値札が下げられていても納得するところだが、実際の価格は30万円と据え置きのまま。ツールを走るハイエンドモデルに肉迫するフレーム、フルアルテグラ、スペシャライズドのハイエンドモデルを使うサドルとタイヤ。すぐにレースデビューできるポテンシャルを持ちながら、30万円という価格は非常にリーズナブルと言えるだろう。来年のレース会場で多く見かけることになりそうだ。

Tarmac comp

スペシャライズド Tarmac compスペシャライズド Tarmac comp
サイズ49,52,54,56,58
カラーSATIN CARBON / CHARCOAL, GLOSS SAGAN REPLICA
フレームFACT10r Carbon
フォークS-Works FACT carbon
コンポーネントシマノ アルテグラ
ホイールDT スイス R460
タイヤスペシャライズド S-Works Turbo 24c
価格300,000円(税抜価格)


S-Works Tarmac:R9100系デュラエース完成車、刀をイメージした特別カラーも発表

スペシャライズドS-Works Tarmac  Dura-AceスペシャライズドS-Works Tarmac Dura-Ace
R9100系デュラエースを搭載した完成車がいち早くデビューR9100系デュラエースを搭載した完成車がいち早くデビュー S-Works Tarmac Dura-Aceには空力を追求したロヴァールの32mmハイトホイール、CLX32が装備。詳細は続編にてS-Works Tarmac Dura-Aceには空力を追求したロヴァールの32mmハイトホイール、CLX32が装備。詳細は続編にて

ボリュームゾーンで更なるパワーアップを果たしたTarmacだが、ハイエンドであるS-Worksグレードも忘れてはならない存在。完成車としては発表されたばかりの新型R9100系デュラエースはもちろん、既にプロレースに投入され実績を残しているスラムの無線式電動コンポーネント、Red eTapを搭載したモデルも用意されている。ディスクブレーキモデルではRed eTap Discを搭載した完成車が用意されており、その守備範囲は広く、そして深いものとなっている。

独特かつ色鮮やかなフレームセットがラインナップされる独特かつ色鮮やかなフレームセットがラインナップされる
そして毎年発売されているフレームセット。こちらもスペシャライズド「らしさ」を感じる多数のカラーが揃っている。これまでは、バイク自体が持つレーシーなイメージに相応しい精悍なカラーリングが多かったS-Worksだが、2017年モデルではその殻を打ち破る大胆なグラフィックが施されたカラーが用意されることになった。

KATANA:スペシャライズド・ジャパンの発案で生まれた、特別なグラフィック

50本限定で発売されるフレームセット、S-WORKS TARMAC「KATANA」50本限定で発売されるフレームセット、S-WORKS TARMAC「KATANA」 エンボス塗装で浮き上がるTARMACエンボス塗装で浮き上がるTARMAC

まるで柄巻きのような紋様が描かれるシート&チェーンステーまるで柄巻きのような紋様が描かれるシート&チェーンステー カタナのフォーククラウンには感じで「速」と描かれる。ちなみに反対側には「鋭」の文字がカタナのフォーククラウンには感じで「速」と描かれる。ちなみに反対側には「鋭」の文字が

最も注目を集めるであろうカラーが50本限定となる"JAPAN EDITION"として設定されたフレームセット。スペシャライズド・ジャパンの発案によって生まれ、「KATANA」というカラーネームが与えられたこのカラー。その名の通り日本刀をイメージした、今までのマスプロダクトでは前例が無い大胆な意匠が落とし込まれている。

フレーム全体で一振りの抜き身の刀を表現したKATANA。ブルーのリアバックが柄巻(つかまき)を表現していれば、フレーム前側のメタリックシルバーが意味するのはもちろん切れ味鋭い刃(やいば)。フロントフォークには互の目波紋を模したペイントが施されており、フォークの左右にはそれぞれ「速」と「鋭」が、トップチューブには家紋と兜を組み合わせたロゴが入る。ダウンチューブにはエンボス塗装で浮き上がる「TARMAC」が記されるなど、まさに大業物の雰囲気漂う大作に仕上げられている。

他にも、鮮烈な印象を網膜に焼き付けるエレクトリックライムを全身にまとったモデルや、さわやかなライトターコイズといった、これまでのTarmacシリーズにはなかった「攻め」のカラーリングが多数用意されている2017年モデル。

さわやかなイメージを与えてくれるライトターコイズさわやかなイメージを与えてくれるライトターコイズ グリーンからイエローへと美しいグラデーションを描くグリーンからイエローへと美しいグラデーションを描く

ツールやジロといったビッグレースを制してきたS-Works Tarmacの走行性能を求めるシリアスレーサーはもちろん、走りもスタイルもおろそかにしたくない欲張りなライダーまでをも射程に収める、スペシャライズドのストラテジーを感じさせる、堂々のラインアップに仕上がっている。

S-Works Tarmac

サイズ49,52,54,56,58
カラーDURA-ACE完成車 Satin Carbon/Rocket Red/Metallic White
Red eTap完成車 SATIN/ GLOSS CARBON/ FLO RED/ METALLIC WHITE
フレームセット CARBON/GLOSS ROCKET RED/METALLIC WHITE, LIGHT TURQUOISE/BLACK, MONSTER GREEN/TEAM YELLOW/TARMAC BLACK, SATIN BLACK/ GLOSS CARBON/HYPER GREEN/ METALLIC WHITE, SATIN/ GLOSS TARMAC BLACK/CLEAN,S-BUILD KATANA
フレームS-Works FACT11r Carbon
フォークS-Works FACT carbon
コンポーネントシマノ DURA-ACE/スラム Red eTap/フレームセット
ホイールロヴァール CLX 32,
タイヤスペシャライズド S-Works Turbo 24c
価格DURA-ACE完成車:896,400円(税込価格)
Red eTap完成車:972,000円(税込価格)
フレームセット ノーマルカラー:453,600円(税込価格)
フレームセット S-BUILD KATANA :486,000円
提供:スペシャライズドジャパン 製作:シクロワイアード編集部