皆さんはいつもどこを走っておられますか? 多くの方は、“いつもの”ホームコースであったり、レースやイベントであったりするのではないでしょうか。

しかし、それだけではいつか満足できなくなりますよね。そんな時、自然に囲まれ、グルメも堪能でき、選手がエスコートしてくれて、地域の皆さんが自転車に優しいサイクリングエリアがあったらどうしますか?

那須ブラーゼンの清水良行選手は、那須地域をそんなサイクリストの理想郷にすべく奔走しています。

『新たな挑戦』 観光地での地域密着型チームの始動

地域密着型チームが増えている中、観光地では国内初となる地域密着型チームとして2013年元旦に那須ブラーゼンは活動を始めました。
私自身地域密着型チームに所属するのは2度目です。そしてこのパナレーサーホイールトークを書かせていただくのも今回が2度目となります。以前ホイールトークを書いていた時のことが昨日の事の様に思い出されます。

プレゼンテーションに臨む那須ブラーゼンのメンバーたちプレゼンテーションに臨む那須ブラーゼンのメンバーたち (c)Maeda Yukio M-WAVE
前回と今回との間には、紆余曲折、様々なことがありましたが、再び地域密着型チームで活動することに喜びと興奮を覚えています。気持ちはあの時と変わらない、『ロードレースのメジャー化』に向けて日々頑張るだけです。

プレゼンテーションで挨拶をする清水良行キャプテンプレゼンテーションで挨拶をする清水良行キャプテン (c)Maeda Yukio M-WAVE那須ブラーゼンは那須地域を活動拠点とし活動する地域密着型チームです。私は那須ブラーゼン運営会社である『NASPO株式会社』に入社し、運営業務にチームキャプテン(選手)、これから始まる観光事業のガイドライダーや子供自転車教室の講師まで幅広く活動させて頂いております。

昨年までとは違い、今年からはいわゆるサラリーマンライダーです。やりたいことが仕事になっているので、自分にとっては苦なことも苦ではなく、やりがいがあるなかで活動させてもらっています。

自転車と観光を結びつける役割を担う那須ブラーゼン

那須岳に向かう道。那須は信号が少なく走りやすいです那須岳に向かう道。那須は信号が少なく走りやすいです (c)Maeda Yukio M-WAVEBLASEN(ブラーゼン)とはドイツ語で『風が強く吹く』という意味です。那須地域は標高1917mの那須岳から吹き下ろされる風が強いことで知られています。と言いますか、日々それを体感しています(笑)。

那須ブラーゼンが他の地域密着型チームと異なるのは、観光地での地域密着型チームということです。つまり那須ブラーゼンの場合、地域密着型チームとして地域に必要とされるには、レース活動は勿論、観光に貢献する事業にも特化していく必要があります。

那須地域は自然豊かで信号も少なく、カフェや温泉等観光施設が多く存在します。

そんな那須じゅうを、年間2万km以上を練習で走る私たち選手がガイドライダーとなって、那須を訪れて下さった観光客やサイクリストの皆さんと一緒に走り、那須の魅力を堪能し、温泉に入ってもらうなど、自転車と観光をセットにした『那須=自転車』というイメージ作りをしていきます。

地域的に、那須は地形的な特性に加えて観光地としての性格があり、自転車を走らせ、楽しむうえで、地の利があると言えます。向きを変えれば、こういった那須の魅力を一番感じられるツールが自転車だと思っています。

那須“ロイヤルロード” 。信号が無く、止まらずに走り続けられます那須“ロイヤルロード” 。信号が無く、止まらずに走り続けられます (c)Maeda Yukio M-WAVE那須は洒落た飲食店が点在しています那須は洒落た飲食店が点在しています (c)Maeda Yukio M-WAVEお腹を空かせたサイクリストにもピッタリのおいしい料理が楽しめます!お腹を空かせたサイクリストにもピッタリのおいしい料理が楽しめます! (c)Maeda Yukio M-WAVE

那須ブラーゼンベースとサイクルピットがサイクリストをサポート

4月24日(水)より、那須高原のサイクリングを楽しんでいただくための拠点『那須ブラーゼンベース』が那須の目抜き通りともいえる那須街道沿いにオープンします。

那須ブラーゼンサイクルベースの外観。ガラス張りの素敵なテナントです。4月24日(水)にオープンします那須ブラーゼンサイクルベースの外観。ガラス張りの素敵なテナントです。4月24日(水)にオープンします (c)Maeda Yukio M-WAVE
那須ブラーゼンベースを発着点として、那須の魅力を那須ブラーゼンの選手がガイドライダーとなり発信していきます。同時にレンタルサイクルも開始して、スポーツバイクを持っていないお客様でも気軽にサイクリングを楽しんで頂けるような環境づくりも行っていきます。

他にも、地元のタクシー会社にキャリアを装備し、最寄り駅の那須塩原駅まで輪行して来て頂いたお客様のロードバイクをそのまま駅でタクシーのキャリアに積んでもらい、サイクリングをしやすいポイントに着いてから自転車に乗れるようにして、那須を自転車で走れる環境が身近に感じられる工夫をします。
ゆくゆくはJRとの連携で自転車専用車両を設けて頂き、より気軽に移動できて、那須を身近に感じていただけるような工夫と連携を模索しています。

那須、最高標高の「峠の茶屋」は1462m地点にあります那須、最高標高の「峠の茶屋」は1462m地点にあります (c)Maeda Yukio M-WAVE無料で浸かれる温泉街の足湯も魅力のひとつ。練習途中に寄っています無料で浸かれる温泉街の足湯も魅力のひとつ。練習途中に寄っています (c)Maeda Yukio M-WAVECHEESE GARDEN五峰館の「御用邸チーズケーキ」濃厚で美味しゅうございます!CHEESE GARDEN五峰館の「御用邸チーズケーキ」濃厚で美味しゅうございます! (c)Maeda Yukio M-WAVE

遠方から車に自転車を積んで来られる方のために、無料の大駐車場を完備した『サイクルベース』を設けておりますので、車を停める場所の心配をすることなく那須サイクリングを楽しむ事が出来ます。

そのほかにも那須を楽しく安全にサイクリングしてもらうために『サイクルピット』が設置されます。

サイクルピットとは、那須のレジャー・宿泊施設、飲食店(一部個人)らが協力して、自転車スタンド、空気入れ、パンク修理キット等を装備した施設です。

サイクルピットを装備してるカフェ。外にはサイクルスタンドがあってサイクリストが気軽に立ち寄れますサイクルピットを装備してるカフェ。外にはサイクルスタンドがあってサイクリストが気軽に立ち寄れます (c)Maeda Yukio M-WAVEカフェにはパンク修理キットや空気入れも常備されており、パンク等の緊急時にも対応できますカフェにはパンク修理キットや空気入れも常備されており、パンク等の緊急時にも対応できます (c)Maeda Yukio M-WAVE

現在サイクルピットは70カ所を超え、サイクリング中の休憩と緊急時に対応できる体制でサイクリスト達を歓迎しています。

詳しくはNASUKOUGEN CYCLEMAP(外部リンク)をご参照下さい。自転車の聖地『那須』へ向け、今後さらにサイクルベースとサイクルピット設置店を増やしていきたいと考えています。

これから 〜宇都宮ブリッツェンに勝るチームを目指す〜

那須ブラーゼンは、国内初の観光地での地域密着型チームとして、他のチームにはできない活動を行っていき、地域に根付き・地域に愛され・地域に必要とされる存在を目指しています。

そして那須ブラーゼンがモデルとなり、今後他の地域(観光地)でも地域密着型チームが増え、競技人口が増えることが理想であり、ひいては自転車界の発展に寄与できるものと考えています。

いつかは地元の子供たちや那須ブラーゼン出身の選手が、本場ヨーロッパのプロロードレーサーになり、ツール・ド・フランスで勝つような選手になってもらいたい。那須ブラーゼンは若手の発掘・育成にも力を入れていきます。

私も選手を続けていられるうちにこういったチャンスを頂けることに感謝しています。

今年で3回目を迎える那須高原ロングライド。7月7日(日)に開催されます今年で3回目を迎える那須高原ロングライド。7月7日(日)に開催されます (c)Maeda Yukio M-WAVE
湯本温泉を駆け抜ける那須高原ロングライド。那須ブラーゼンも皆さんと一緒に走ります湯本温泉を駆け抜ける那須高原ロングライド。那須ブラーゼンも皆さんと一緒に走ります (c)Maeda Yukio M-WAVE
子供達も元気にゴール!子供達も元気にゴール! (c)Maeda Yukio M-WAVE


最近は那須地域を走っていて少しずつ声を掛けられるようになってきました。

すれ違うサイクリスト、カフェや飲食店の店員、とくに嬉しかったのは子供自転車教室でふれあった子供たちに、ある日小学校の近くを練習で通った時に『ヨッシーだぁ!』『頑張れ〜』『カッコ良い!』などと声を掛けられたことです。あだ名まで覚えていてくれて、素で嬉しかった! この嬉しさが自分の活力と言っても過言ではないです。

たまに上手くいかなかったりした時は凹みます。人間だもの。でも、いつも様々な人に助けられ、生かされています。最近特にそう感じます。それが地域密着型チームの良いところです。

子供自転車教室の様子子供自転車教室の様子 (c)Maeda Yukio M-WAVEただ教えるだけでなく、子供達との触れ合いも喜びの1つですただ教えるだけでなく、子供達との触れ合いも喜びの1つです (c)Maeda Yukio M-WAVE

地域密着型チームを出て、再び地域密着型チームで活動する自分には痛いくらい感じます。それもこれも、宇都宮ブリッツェンの存在が大きいです。那須ブラーゼンが活動をできているのは、宇都宮ブリッツェンが地域密着型チームとして日本一に輝いた実績があるからこそだと思います。発起人の廣瀬佳正さん、柿沼章さんの強い意志があってこその賜物(たまもの)です。

だからこそ私は宇都宮ブリッツェンに勝るチームをつくりたい。それが自分なりの廣瀬さん、柿沼さんへの恩返しだと考えています。

初年度の宇都宮ブリッツェンも様々な面で苦労していました。それは自分が初年度に宇都宮ブリッツェンで活動していたから良くわかります。

那須ブラーゼンでも相当な苦労があるでしょう。でも諦めず、真っ直ぐブレずに活動していけば日本一のチームになれるということを証明してくれているので、チームキャプテンとしてチームを牽引し、仲間たちと共に日本一を目指して頑張ります。

近い将来、栃木県内でレースを開催し『栃木ダービー』と言われるようなレースをやってみたい。先ずはチーム力を上げなければ盛り上がらないので頑張ります(笑)

それでは皆様、『おいで那須!』

見事な四季を堪能できる那須へ『おいで那須!』見事な四季を堪能できる那須へ『おいで那須!』 (c)Maeda Yukio M-WAVE

プロフィール
(c)Maeda Yukio M-WAVE
清水 良行 しみず よしゆき
1982年12月1日生(30歳)
宇都宮ブリッツェン初年度のメンバーで、その後ブリヂストンアンカーなどの他チームを経て、今年から地域密着型チームであるブラーゼンに加入。ヨーロッパでの競技生活やその豊富な経験を活かしてキャプテンとしてもチームを牽引する。

→那須ブラーゼン ウェブサイト

Panaracer「TOURER PLUS Brevet edition」

パナレーサー TOURER PLUS  Brevet editionパナレーサー TOURER PLUS Brevet edition (c)パナレーサーロードバイクやスポルティーフでのツーリングに人気のタイヤ「ツアラープラス」に、ブルベに最適な「ブルベエディション」が誕生!

「ツアラープラス」は、“本格的なロードバイクで安心してツーリングが楽しめるロードタイヤ”をコンセプトに開発された商品だが、「ブルベ エディション」は、超長距離を走ることになるブルベを意識して、さらに「軽く」「快適に」を追求して開発された。

「強さ」を維持するために、ベーシックモデルと同じく、ツーリングにありがちなサイドカットやリム打ちパンクで効果を発揮する「アンチフラットケーシング」を採用。「ブルベ エディション」は、ベーシックモデルからケーシングのベースコードを軽量化することによって、さらなる軽量化と衝撃吸収性向上を実現した。

またコンパウンドも、耐カット性、耐摩耗性を向上させた「 NEW ZSGナチュラルコンパウンド」を採用することで安心感がアップ。

サイズは、長距離走行での身体への負担軽減を考慮した、エアボリュームのある700×26Cで展開。26Cの太目のサイズで「アンチフラットケーシング」も採用しながら、重量は240g(ave)を実現している。

商品名「Panaracer TOURER PLUS Brevet edition」
(パナレーサー ツアラープラス ブルベエディション)
サイズ700×26C(26-622)
重 量240g(ave) ※アラミドビード
カラー黒、茶サイド
税込参考価格5,100円

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男子アンダー23個人タイムトライアル4位山本元喜選手(鹿屋体育大学)
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西日本チャレンジサイクルロードレース2013
エリート優勝マリウス・ヴィズィアック選手(マトリックス パワータグ)
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提供:パナソニック ポリテクノロジー株式会社