2011/08/11(木) - 22:22
長野県富士見町の富士見パノラマリゾートで、日本を代表するマウンテンバイクの祭典『第21回シマノ・バイカーズ・フェスティバル』が開催された。標高約1000mに位置するカラッとした気候が心地良い入笠山山麓に全国のマウンテンバイク・ファンが集まった。
日本最大級のMTBイベントであるシマノ・バイカーズ。今年の参加人数は、昨年と比べて微増の2日間のべ2267名。会場駐車場は臨時キャンプ場と化し、鮮やかなテントが立ち並んだ。そして、ブースエリアには、シマノをはじめ自転車関連メーカー各社のブースが並び、最新機材の試乗や物販など、お祭り気分を盛り上げていた。
2日間にわたり開催されたイベントは、大きく分けてレースとツーリングで構成される。レースは初日が7種目、2日目が6種目。ツーリングは、2日とも7コースを設定。自分のライディングスタイルに合わせて、レースとツーリングを組み合わせて楽しめることもこのイベントの人気の秘密だ。
レース種目は、アップ&ダウンを繰り返すコースを走るクロスカントリーと、下りだけを楽しむダウンヒル、そして、上りだけのヒルクライムがある。
クロスカントリーの一番人気はエンデューロレース。これは、2時間または4時間を、1~5人で編成されたチームで周回コースを交代しながら走る耐久レースだ。
会場にはショップのクラブや、会社の同僚などで参加するチームが目立った。脚に自信のあるチームはひたすら上位を狙い、その一方で、初心者やキッズ、女子と一緒にひとつのタスキをつなぐ歓びを求めるエンジョイチームも多い。
なかでも、元全日本チャンピオンの竹谷賢二さんをはじめ、今年の全日本選手権ジュニア・カテゴリーで表彰台に立った沢田時選手と前田公平選手がチームを組んで参加していた!
そんなトップアスリートの生の走りを間近に見られる一方、同じコースを初心者の女子が笑顔で走る愛らしい姿も見られる。また大人に混ざり小さなマウンテンバイクで一生懸命ペダルを踏むキッズもいれば、シニア世代の方もいる。老若男女が混ざり合い同じコースをそれぞれのスキルに応じて楽しめる最高にピースフルなレースなのだ。
また、ピットエリアには、各チームが朝早くからテントを張り、ピクニック気分でレースを楽しむ姿も目立つ。
がんばって走ったら仲間と交代して、しばし休息。そして、また交代して走る。同じコースを休みを入れながら反復して走るエンデューロレースは、じつは楽しみながら上達する近道でもある。
レース当日は、晴天に恵まれ気温も上がった。コース途中ではスタッフが水を撒き、選手の体をクールダウンする様子も見られた。
追い越しが難しい狭い林間コースでは、渋滞が発生し、そこで上位チームのタイム差が縮まることも広がることもあった。これもエンデューロの面白さではないだろうか。
選手たちが使う機材も様々で、最新のカーボンフレームMTBや29インチホイールで走る人がいる一方で、10年以上も前に発売されたモデルを大切に使い続けている方も多い。楽しむことが最大の目的であるファンレースならではの心温まる光景だ。
クロスカントリーと並行して、特設のダウンヒルコースではダウンヒルレースも行われた。参加者全員が一斉スタートをして一番を競うスーパーDでは、49歳の柳澤誠さんが優勝。さらに3名でチームを組んで競うチームDHでも、柳澤さん率いるチームが優勝。柳澤さんは、同大会が小海で開催されているころから走り続けているベテラン。時代が変わろうと変わらずマウンテンバイクを楽しみ続ける熱心なファンの底力を垣間見た。継続は力なり!
そして、日差しが少し赤さを増したころ、エンデューロレースは終盤を迎える。コース脇では最終ライダーをゴールに迎える仲間たちが大きな声援を送る。
2時間、4時間を走り終えゴールに入る選手の自転車に跳ねあがるドロや、力を出し切ったあとの顔は、みな輝いていた。そして、ゴールした選手を労う仲間たちや家族の姿も美しいものだった。その後の表彰式では、ウイニングジャージやメダルが授与され、長いドラマは幕を閉じた。
このほか2日目には、ゲレンデ・ボトムを一斉にスタートして、そのまままっすぐ上るゲレンデ激坂ヒルクライムを開催。エンデューロを走り終えた選手たちが、うれしそうに走っていたのが印象的だった。
また、シマノ・バイカーズは、キッズたちがレースデビューを飾る場としても親しまれている。小学生低学年と高学年に分けたクロスカントリーレースや、家族で参加できるEKIDENファミリーリレー、さらに、最終日には未就学児によるミルキーレースも開催された。ここに参加したキッズの中から、将来のエリートレーサーが生まれるのだろうか?
親子、仲間、そして、ソロで。爽やかな高原のレース会場では、オフロードを走るマウンテンバイカーたちの笑顔が輝いていた。
ツーリングが充実していたのも今年のシマノ・バイカーズの特徴だ。レポーターが実走しての体験レポートは別記事にて追ってお伝えします。お楽しみに。
text&photo:山本修二 Shuji YAMAMOTO
日本最大級のMTBイベントであるシマノ・バイカーズ。今年の参加人数は、昨年と比べて微増の2日間のべ2267名。会場駐車場は臨時キャンプ場と化し、鮮やかなテントが立ち並んだ。そして、ブースエリアには、シマノをはじめ自転車関連メーカー各社のブースが並び、最新機材の試乗や物販など、お祭り気分を盛り上げていた。
2日間にわたり開催されたイベントは、大きく分けてレースとツーリングで構成される。レースは初日が7種目、2日目が6種目。ツーリングは、2日とも7コースを設定。自分のライディングスタイルに合わせて、レースとツーリングを組み合わせて楽しめることもこのイベントの人気の秘密だ。
レース種目は、アップ&ダウンを繰り返すコースを走るクロスカントリーと、下りだけを楽しむダウンヒル、そして、上りだけのヒルクライムがある。
クロスカントリーの一番人気はエンデューロレース。これは、2時間または4時間を、1~5人で編成されたチームで周回コースを交代しながら走る耐久レースだ。
会場にはショップのクラブや、会社の同僚などで参加するチームが目立った。脚に自信のあるチームはひたすら上位を狙い、その一方で、初心者やキッズ、女子と一緒にひとつのタスキをつなぐ歓びを求めるエンジョイチームも多い。
なかでも、元全日本チャンピオンの竹谷賢二さんをはじめ、今年の全日本選手権ジュニア・カテゴリーで表彰台に立った沢田時選手と前田公平選手がチームを組んで参加していた!
そんなトップアスリートの生の走りを間近に見られる一方、同じコースを初心者の女子が笑顔で走る愛らしい姿も見られる。また大人に混ざり小さなマウンテンバイクで一生懸命ペダルを踏むキッズもいれば、シニア世代の方もいる。老若男女が混ざり合い同じコースをそれぞれのスキルに応じて楽しめる最高にピースフルなレースなのだ。
また、ピットエリアには、各チームが朝早くからテントを張り、ピクニック気分でレースを楽しむ姿も目立つ。
がんばって走ったら仲間と交代して、しばし休息。そして、また交代して走る。同じコースを休みを入れながら反復して走るエンデューロレースは、じつは楽しみながら上達する近道でもある。
レース当日は、晴天に恵まれ気温も上がった。コース途中ではスタッフが水を撒き、選手の体をクールダウンする様子も見られた。
追い越しが難しい狭い林間コースでは、渋滞が発生し、そこで上位チームのタイム差が縮まることも広がることもあった。これもエンデューロの面白さではないだろうか。
選手たちが使う機材も様々で、最新のカーボンフレームMTBや29インチホイールで走る人がいる一方で、10年以上も前に発売されたモデルを大切に使い続けている方も多い。楽しむことが最大の目的であるファンレースならではの心温まる光景だ。
クロスカントリーと並行して、特設のダウンヒルコースではダウンヒルレースも行われた。参加者全員が一斉スタートをして一番を競うスーパーDでは、49歳の柳澤誠さんが優勝。さらに3名でチームを組んで競うチームDHでも、柳澤さん率いるチームが優勝。柳澤さんは、同大会が小海で開催されているころから走り続けているベテラン。時代が変わろうと変わらずマウンテンバイクを楽しみ続ける熱心なファンの底力を垣間見た。継続は力なり!
そして、日差しが少し赤さを増したころ、エンデューロレースは終盤を迎える。コース脇では最終ライダーをゴールに迎える仲間たちが大きな声援を送る。
2時間、4時間を走り終えゴールに入る選手の自転車に跳ねあがるドロや、力を出し切ったあとの顔は、みな輝いていた。そして、ゴールした選手を労う仲間たちや家族の姿も美しいものだった。その後の表彰式では、ウイニングジャージやメダルが授与され、長いドラマは幕を閉じた。
このほか2日目には、ゲレンデ・ボトムを一斉にスタートして、そのまままっすぐ上るゲレンデ激坂ヒルクライムを開催。エンデューロを走り終えた選手たちが、うれしそうに走っていたのが印象的だった。
また、シマノ・バイカーズは、キッズたちがレースデビューを飾る場としても親しまれている。小学生低学年と高学年に分けたクロスカントリーレースや、家族で参加できるEKIDENファミリーリレー、さらに、最終日には未就学児によるミルキーレースも開催された。ここに参加したキッズの中から、将来のエリートレーサーが生まれるのだろうか?
親子、仲間、そして、ソロで。爽やかな高原のレース会場では、オフロードを走るマウンテンバイカーたちの笑顔が輝いていた。
ツーリングが充実していたのも今年のシマノ・バイカーズの特徴だ。レポーターが実走しての体験レポートは別記事にて追ってお伝えします。お楽しみに。
text&photo:山本修二 Shuji YAMAMOTO
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