「運動会と文化祭を合わせたような、子供から大人まで誰もが楽しめるサイクルイベント」をコンセプトに9年前に始まったサイクルイベント、バイクロアが大阪・梅田に上陸。しかも会場は大阪駅の目の前。関西初、初の都市型イベントとして開催された大会の模様をレポートする。



大阪・梅田の「うめきた2期」特設会場で行われたアーバンバイクロア大阪。車運車2台を使ったフライオーバーがコースのハイライト大阪・梅田の「うめきた2期」特設会場で行われたアーバンバイクロア大阪。車運車2台を使ったフライオーバーがコースのハイライト photo:Masanori.Asano
「自転車は速さだけが正義じゃない」と気づかせてくれるバイクロア

バイクロアは、「大人から子供まで誰もが楽しめるように、自転車の運動会、自転車の文化祭をミックスしたようなイベントを開催しよう」と9年前に埼玉県の秋が瀬公園で始まった。未舗装路と舗装路をミックスしたコースを走るシクロクロス風のイベントだが、勝敗にこだわるレースの要素は薄く、あくまで参加して楽しむのが第一なのが特徴だ。

会場の入り口にはバイクロアでおなじみのあの木製のゲートも! 会場に入る前から気持ちがワクワクする会場の入り口にはバイクロアでおなじみのあの木製のゲートも! 会場に入る前から気持ちがワクワクする うめきたのビル群を背景にしたフライオーバーを走るうめきたのビル群を背景にしたフライオーバーを走る photo:Masanori.Asano


会場のエントランス付近では、無造作に貼られたポスターも大会開催をアピール会場のエントランス付近では、無造作に貼られたポスターも大会開催をアピール デニムクラスには女性サイクリストの姿も見られたデニムクラスには女性サイクリストの姿も見られた photo:Masanori.Asano


それを象徴するのが一風変わったレースのカテゴリー。車種制限のあるレースはほかの大会でも珍しくないが、カゴや荷台などがついたバイクで参加することが条件のカーゴクラスでは、実際に木の杭や麻袋などの荷物を運んでコースを走り、荷物ごとに設けられた難易度によるポイントと順位のポイントの総合で成績が決まるという変わったルールを採用している。“速いことが正義”という価値観がすべてではないのだ。

運びにくい大きな荷物をいかにたくさん積むかがカーゴクラス攻略のポイント。とはいえシケインなどの担ぎセクションもあるので、積載量オーバーには気をつけて!運びにくい大きな荷物をいかにたくさん積むかがカーゴクラス攻略のポイント。とはいえシケインなどの担ぎセクションもあるので、積載量オーバーには気をつけて!
さらに面白いのはドレスコードのあるクラスがあることだ。デニムクラスは、デニムジャケットやジーンズなどデニムのアイテムを身につけること、スーツクラスはスーツで走ることが出場条件だ。これらのクラスでは、ほかのレースではまず見られないデニムをはいた選手やスーツを着た選手がスタートラインに並び、一斉にスタートする場面が見られる。仮装したライダーだけが参加できるオウルクラスは、走ることより仮装がメイン(?)で、すでにバイクロアの名物という。

「デニム素材のウェアやアイテムを身につけること」というドレスコードがあるデニムクラス。自転車レースとは思えない参加者の出で立ちに注目!「デニム素材のウェアやアイテムを身につけること」というドレスコードがあるデニムクラス。自転車レースとは思えない参加者の出で立ちに注目! photo:Masanori.Asano
そんな関東でおなじみのバイクロアが、大阪・梅田にやってきた。バイクロア関西初上陸であり、都市部で開催されるアーバンスタイルも初だ。なぜ大阪駅の真ん前でこのようなイベントが開催できたのか? それはJR大阪駅前の元貨物駅・大阪北ヤードの跡地で、都市公園の整備が予定されている「うめきた2期区域」に特設会場を設けたからだ。

舗装されたエリアと未舗装のエリアに巧みにコースを引いて、車運車を2台連ねたフライオーバーや階段やシケインなどを設置し1周500mほどの特設コースを作り上げた。大阪・梅田の高層ビル街の一等地にある空き地にゼロからコースを作り、ブースエリアや大会本部を設けた会場は、どこか移動遊園地や移動サーカスに通じる独特の雰囲気があった。

「チネリスプリント」の優勝賞品。チネリのVigorelli Sharkをベースに大会オリジナルペイントを施した世界に1本だけのフレームセット「チネリスプリント」の優勝賞品。チネリのVigorelli Sharkをベースに大会オリジナルペイントを施した世界に1本だけのフレームセット バイクロアのフクロウが描かれるバイクロアのフクロウが描かれる




関西とバイクロアの相性は最高?

会場で実際にレースを見ていると、他のどのレースとも違うバイクロアの個性を感じる。ブースを取り囲むように配置されているコースは1周500mほどしかなく、定点に立っていてもひっきりなしに選手がやってくる。ブースは自転車関係ブランドだけでなく、地元の飲食店も出展していて、応援のみのギャラリーやレースが終わった参加者はお酒を飲むこともできるし、食べ物をテイクアウトして、コース沿いで食べながら仲間を応援したり、面白い仮装をして走っている選手に声援やヤジ(?)を送ったりできる。

荷物満載のバイクでシケインを越えられずに困っているライダーを見かねたギャラリーが、思わず助け船を出す場面も荷物満載のバイクでシケインを越えられずに困っているライダーを見かねたギャラリーが、思わず助け船を出す場面も photo:Masanori.Asano車運車2台を使ったフライオーバーがコースのハイライト車運車2台を使ったフライオーバーがコースのハイライト photo:Masanori.Asano


こんな一幕もあった。カーゴレースで荷物を満載してやってきたカーゴバイクが、シクロクロスでおなじみの障害物・シケインを越えられなくて困っていたら、沿道のギャラリーが助けに入ってシケインを越えさせていた。UCIレースやそれに準じる多くのレースでは御法度な行為で選手も失格になるはずだが、それも特におとがめなし。シケインを無事に越えた(?)選手がリスタートすると、ギャラリーは再び「がんばれー!」という声援と拍手で選手を送り出したのだった。

レースでは3位までの選手の表彰はあるが、勝負の場独特のピリピリした雰囲気とはほとんど無縁。むしろ小学校や地域の運動会のようなほのぼのとした雰囲気さえ感じられる。

女子シングルスピードレーサーによるレース女子シングルスピードレーサーによるレース サイクルパーツのブースも多く出展。ランとバイクを組み合わせたパークラン&ライドの冠スポンサーとなったKnogは、新製品のライトをバトン代わりに提供サイクルパーツのブースも多く出展。ランとバイクを組み合わせたパークラン&ライドの冠スポンサーとなったKnogは、新製品のライトをバトン代わりに提供


ブースの展示を見て回って、応援しながらご飯を食べ、自分のエントリーしたレースの時間が近づいたら準備して、楽しく走って、自分の番が終わったらお酒を飲んで仲間とだべって過ごす。“運動会と文化祭を合わせたようなイベント”とは、まさに言い得て妙。仮装したライダーのためのオウルクラスは目立ってナンボの関西人のメンタリティーにピッタリだし、関西人や関西という土地とバイクロアとの相性は最高だと確信した。

トラックバイクによる都市型クリテ・スフィダーレクリテも併催!

ガチなピストレーサーが集結したガチなピストレーサーが集結した
今回は東海地方を中心に開催されているトラックバイクによるクリテリウム「スフィダーレクリテ」の大阪ステージも併催された。正式レース名を「sfiDARE CRIT OSAKA STAGE presented by CINELLI FUJI」として、チネリとフジの協賛により企画されたシングルスピードのレース。主催者によると、大阪でピストによる都市型クリテが開催されるのは初めてだという。

トラックバイクによる都市型クリテは、ストリートカルチャーとスポーツの融合として人気が高まっている。その象徴であるレッドフッククリテリウムはアメリカだけでなくヨーロッパでも開催されるなど世界的人気となっている。

激しい争いのスフィダーレ・クリット決勝。パイロンがなぎ倒される!激しい争いのスフィダーレ・クリット決勝。パイロンがなぎ倒される! photo:Nobuhiko Tanabe
スフィダーレクリテは、固定ギヤでブレーキのないトラックバイクのみが参加できるという車両規定がある。しかし、後輪を意図的にロックしてスピードをコントロールするスキッドは禁止されているほか、片足を地面についた状態でスタートを待つなど、本場のトラックバイククリテリウムを日本流にアレンジしているのが特徴だ。

今回は土曜日に予選、日曜日に決勝戦が行われた。土曜日の予選は数組に分けて行われ、各組10人程度が出場。決勝進出の権利が得られる上位2人のポジションをかけて激しいレースが繰り広げられた。

初日の予選はかなりのテクニカルなレースになった初日の予選はかなりのテクニカルなレースになった photo:Masanori.Asano
雨脚が強くなって路面の至るところに水たまりができるあいにくのコンディションだったが、選手たちはタイトターンの続く区間も華麗なバイクコントロールでクリアしていた。コース沿いには大勢のギャラリーが詰めかけ、選手たちに声援を送ったり、決勝進出を決めた選手とハイタッチする場面も見られた。

Team Cinelli Japan × BSBC のライダー 、チャンサダ選手が鮮やかな走りTeam Cinelli Japan × BSBC のライダー 、チャンサダ選手が鮮やかな走り photo:Nobuhiko TanabeBSBCの選手たちも転んで擦り傷だらけ....笑BSBCの選手たちも転んで擦り傷だらけ....笑


レッドフッククリテのために設計されたチネリVigorelli Sharkで優勝したチャンサダ選手レッドフッククリテのために設計されたチネリVigorelli Sharkで優勝したチャンサダ選手 photo:Nobuhiko Tanabe
優勝したのはTeam Cinelli Japan × BSBCのライダー “チャンサダ” 選手。レッドフッククリテのために設計されたピストバイク、チネリVigorelli Sharkに乗り、鮮やかな走りでレースを制した。

ナイトパーティーではチネリ×バイクロアのフレームをかけたZwiftレースも

会場を移して開催されたナイトパーティー会場を移して開催されたナイトパーティー
自転車とカルチャーの匂いがプンプン自転車とカルチャーの匂いがプンプン チネリのレコードでDJ?チネリのレコードでDJ?


土曜日のレース終了後、会場を移してアーバンバイクロアナイトパーティーが開催された。ナイトパーティーでは「アーバンバイクロア音楽堂」と銘打ったライブの他、ヴァーチャルサイクリングZwiftを使ったスプリントレース「チネリスプリント」も開催され、優勝者にはチネリとバイクロアのコラボによる世界に1本だけのオリジナルトラックフレームが贈られた。ちなみに2位とは0.03の差を制しての優勝は、韓国から参加したTeam Rpm/Team Home bikeの キム・テイ・ウー選手だった。

Zwiftを使ったスプリントレース「チネリスプリント」Zwiftを使ったスプリントレース「チネリスプリント」 チネリとバイクロアのコラボによる世界に1本だけのオリジナルトラックフレームは韓国のキムさんがゲットチネリとバイクロアのコラボによる世界に1本だけのオリジナルトラックフレームは韓国のキムさんがゲット


うめきた2期特設会場で行われたアーバンバイクロア大阪は、会場のうめきた2期地区で近く再開発工事が始まることを受け、「この場所でこの形でレースができるのは今回が最初で最後になる見通しだ」と大会実行委員の岡野俊介さんは言う。これだけの盛り上がりを見せたイベントが、今回限りで終わってしまうとしたらもったいない。場所を変えてでも定期開催されることを期待したい。



photo&text:Masanori.Asano
photo(sfiDARE Crit):Nobuhiko Tanabe aka nb
Film director yuya_nakamu
Film by zuanunion_film
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