本格的なステージレースを経験出来る「2days race in 木島平村」が今年も5月19、20日(土、日)に開催される。開催地を長野県木祖村から木島平村へ移して2年目となる今年は、レース中に水分補給モトから補給を受けられるよう、ルールもバージョンアップしている。



18年目を迎える小さなステージレース2days race in 木島平村18年目を迎える小さなステージレース2days race in 木島平村 photo:Satoru.Kato
アマチュア選手でも本格的なステージレースを体験する事が出来る「2days race in 木島平村」。2日間で3ステージのレースを行い、総合優勝を競い合うという本場欧州さながらの経験が出来るレースである。国内トップ選手が出場するツアー・オブ・ジャパンと日程を意図的に重ねているため、UCIコンチネンタル登録以上のチームは原則出場せず、アマチュア選手が貴重な体験を出来る場となっている。

ステージレースを体験してもらいたいという主催者の意図の元、コース上には周回賞やスプリント賞だけでなく、ボーナスタイムが設定されているため、戦略的な動きが必要となってくる本大会。総合優勝を狙うためにはチームプレーが重要となってくるため、出場にあたっても5人~4人の選手から構成されるチームでの参加が必須となっている。ロードレースは個人ではなく、チームで競うものという体現しているレースといえる。なお、メンバーが揃わない場合は普段は別のチームとして走る選手との混成チームも認められる。

スタート台から発走する個人タイムトライアルスタート台から発走する個人タイムトライアル photo:Satoru.Katoリーダージャージを着用してレースを走るリーダージャージを着用してレースを走る photo:Satoru.Kato


本場欧州のツール・ド・フランスのようにリーダージャージが用意されるのも2days race in 木島平村の特長の1つ。総合トップにはイエロー、スプリント賞にはグリーン、U23はホワイト、そして40歳以上のオーバー40にはピンクと特別ジャージが与えられ、レース中は着用して走る事が出来る。リーダージャージを着用した選手が集団を走ることで、他の選手は奪取のために戦術を考えながらレースを走る必要が出てくる。

また今年からは水分補給モトが集団後方に待機するため、レースの走行中に補給を受けることが可能となる。チームのために集団後方まで下がり、ボトルを受け取って集団前方まで戻るという、ロードレース中継でよく見るアシストの動きを体験することができる。補給を十分に安全に取ることはレースに勝つポイントの1つであり、よりチームでの動きが重要となってくる。

レースは長野北部の山間部にある木島平村のローラースキー場コースで行われるレースは長野北部の山間部にある木島平村のローラースキー場コースで行われる photo:Satoru.Kato
このレース中の補給に関して「2days race in 木島平村」を企画した藤森信行さんは曰く「昨年の夏にツール・ド・ラヴニールの研修に参加した際、『チームカーまで戻ってボトルを受け取り集団に戻る』ということをどこの選手も当たり前のように行っていました。たったこれだけのことが国内の競走では出来ていません。ですので、小さなことですが、国内中級の選手にこれを体験させたいと思っています。」という日本のサイクルロードレースを想っているからこその新たな工夫となっている。

レースは1日目に6.8kmの個人タイムトライアルと81kmのロードレースが行われ、2日目は120kmのロードレースと3ステージで競われる。コースとなる木島平村サマーローラースキー場は1周3.4kmで短い上り坂もあるが、ほぼ平坦のレイアウト。集団にぶら下がっていれば完走は容易いかもしれないが、勝利するためにはチームによる組織的な動きが不可欠だろう。そして、もしも残念ながら1日目のレースを完走出来なかった場合でも2日目午前に行われる「残念レース」に出場することが出来るため、参加した選手全員が2日間たっぷり楽しむことが出来るプログラムとなっている。

総合優勝のためにはチームによる組織的な動きが不可欠となる総合優勝のためにはチームによる組織的な動きが不可欠となる photo:Satoru.Kato「残念レース」も行われるため、1日目完走出来なくても2日間フルに楽しむことが出来る「残念レース」も行われるため、1日目完走出来なくても2日間フルに楽しむことが出来る photo:Satoru.Kato

総合優勝者には栄光のイエロージャージが与えられる総合優勝者には栄光のイエロージャージが与えられる photo:Satoru.Kato開けるシャンパンの総数2日間で12本。これもシャンパンの開け方を経験してもらうため開けるシャンパンの総数2日間で12本。これもシャンパンの開け方を経験してもらうため photo:Satoru.Kato


この2days race in 木島平村は全日本選手権参加資格を獲得出来るレースとなっているのもポイントの1つ。2017年の実績としてはエリート、U-23、ジュニアは上位3名が参加資格を受けている。全日本選手権の参加資格を得られるレースはUCIレースや国体など出場すら難しいレースが多いため、ホビーレーサーにとっては貴重な機会となる。参加申し込みは1月20日(土)より開始となり、締め切りは4月15日(日)までとなっている。



2days race in 木島平村 2018
開催場所:長野県木島平村サマーローラースキー場
開催日:5月19~20日(土~日)
大会スケジュール:19日(土)
9:00~ライセンスコントロール
10:00~マネージャーミーティング
11:00~ステージⅠA(個人TT 6.8km)
15:00~ステージⅠB(RR 81.6km 24周)
20日(日)
7:30~残念レース受付
8:30~残念レース(RR 71.4Km 21周)
11:30~ステージⅡ(RR 129.2Km 38周)


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