今年で2回目となるシクロクロスUCIレース、全国有数のさくらんぼの産地として知られている山形県寒河江市を舞台とした「東北シクロクロスシリーズ第1戦さがえラウンド」が10月29日(日)に開催される。寒河江市の自転車への取り組みと合わせて紹介しよう。



山形県寒河江市を舞台とした「東北シクロクロスシリーズ第1戦さがえラウンド」山形県寒河江市を舞台とした「東北シクロクロスシリーズ第1戦さがえラウンド」 photo:Masakazu Abe
2011年から始まった東北シクロクロス。東日本大震災で被災した東北からシクロクロス競技を通じて「東北から元気を!」を合言葉に開催してきたシリーズ戦は今年で7シーズン目に入る。そんな東北シクロクロスを継続的に発展させていく目的で、今シーズンから東北シクロクロス協会として運営組織を一新し、より行政との関わりを深めていくことになった。その一環として、来シーズン以降はさがえラウンド以外のエリアでもUCIレースを開催することを目標としているという。

大きく飛躍を遂げようとする東北シクロクロスの中でも、UCIレースとして2年目を迎えることになるのが開幕戦となるこの「東北シクロクロスシリーズ第1戦さがえラウンド」だ。会場となるのは最上川沿いに整備された公園であるグリバーさがえ。山形自動車道寒河江ICからもほど近く、アクセスにも優れた会場だ。

池を囲うように設定されたハイスピードコース池を囲うように設定されたハイスピードコース photo:Masakazu Abe
グリバーさがえに設けられるのは、カヌーや水上バイクなどで使用する多目的水面広場をU字型に囲む1周3kmの国内屈指のハイスピードコース。階段エリアや土手のキャンバーエリアが組み合わされたコースレイアウトになる。昨年のレースではまるでロードレースのような、集団での展開が見られ最後まで誰が勝つか分からないエキサイティングなレースとなった。

このコース設定について、大会オーガナイザーの菅田氏は「世界で戦う上でまずはスピードとパワーが必要と考え、出来るだけアベレージスピードが上がりワンミスも許されないようなコース設計にした」と語る。

階段エリアも登場する階段エリアも登場する photo:Masakazu Abe女子エリート スタート。15名が一斉に飛び出していく女子エリート スタート。15名が一斉に飛び出していく photo:Masakazu Abe

昨年優勝した小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)昨年優勝した小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム) photo:Masakazu Abeコース脇にはラ・フランスや玉こんにゃくなど地元の味もコース脇にはラ・フランスや玉こんにゃくなど地元の味も photo:Masakazu Abe


また、最高峰カテゴリーとなるUCIレースの他にもAJOCCカテゴリーのレースも同日に行われる。今シーズンより東北シクロクロスでも全国のシクロクロスシリーズに合わせたカテゴリー4や3クラスのキッズカテゴリーを開催することで、より初心者の方が入りやすいような取り組みを始めていくことで、東北のシクロクロスの普及にも努めていくとのことだ。

寒河江名物の肉そばも用意される寒河江名物の肉そばも用意される photo:Masakazu Abe国内でも貴重なUCIレースという点だけが、このレースの魅力ではない。東北ならではの様々なグルメを楽しめるのも、大きな魅力だ。昨年、参加者や来場者から好評だった寒河江市のおもてなしは今年も引き続き予定されている。寒河江市の「肉そば」や山形県の「玉こん」「芋煮」など地元名物を多数取り揃えた飲食ブースが用意され、レースで減らしたお腹を満たしてくれるはず。また、アンケートに答えるとラ・フランスがプレゼントされる企画なども予定されているとのことだ。

また、寒河江市は現在「自転車を活用したまちづくり」に積極的に取り組んでいる。今回紹介した「東北シクロクロスさがえラウンド」の他にも、東北でも人気のロングライドイベントの一つとなった「ツール・ド・さくらんぼ」を筆頭に、自転車に乗る前の子どもを対象にした「ストライダーエンジョイカップ寒河江さくらんぼステージ」、BMXの「フリースタイルパークJAPANCUP」など、様々な自転車イベントが開催されている。

会場となるグリバーさがえでも、昨年からママチャリ耐久レースやトライアスロン大会など一年を通して子どもから大人まで参加できるサイクルイベントが開催されている。イベントの他にも、自転車を楽しめる環境づくりが進められており、寒河江市内の観光拠点8か所にはバイクラックが設置され、サイクリストも訪れやすいように整備されている。

市内のサイクリングを楽しむサイクリストのために、フロアポンプやパンク修理キットを常備するサイクルエイドも用意される他、グリバーさがえには今後シャワールームなども整備される予定とのことだ。このように、まちを挙げて自転車を歓迎する寒河江市、イベントだけでなくぜひサイクリングを楽しみに訪れてみては?

寒河江市ではストライダーカップなども行われる寒河江市ではストライダーカップなども行われる photo:Sagae Cityスタートを待つ子どもたちスタートを待つ子どもたち photo:Sagae City


東北シクロクロスさがえラウンドのエントリーは10月22日まで
東北シクロクロスシリーズは今シーズン全6戦、山形県を皮切りに福島と宮城で3月までの開催となる。現在、参加者募集中のさがえラウンドのエントリーは、ジックZで10月22日まで(UCIレースのエントリーは10月15日まで、それ以降はレイトフィーが発生する)となっているので、お申し込みはお早めに。



東北シクロクロスさがえラウンド
開催日 : 2017年10月29日(日)
開催地 : グリバーさがえ(山形県寒河江市 大字島字島南398-7)
主催 : 東北シクロクロス協会
共催 : 自転車活用まちづくり協議会
協力 : グリバーさがえ、一般社団法人 寒河江市観光物産協会
後援 : 寒河江市、日本シクロクロス競技主催者協会(AJOCC)

タイムスケジュール
10月28日(土)
13:00-14:00 UCIコースインスペクション
14:00-16:00 公式練習
10月29日(日)
07:00-07:45 AJOCCレース受付・公式練習
08:00-08:30 カテゴリー4 レース(30分)
08:50-09:20 カテゴリー3 レース(30分)
09:40-10:10 マスターズ2+3、カテゴリーL2レース(30分)
10:30-11:10 カテゴリー2、マスターズ1 レース(40分)
10:30-11:30 UCI Men Elite/Women Elite ライセンスコントロール
11:30-11:40 キッズ3、キッズ2、キッズ1 レース(10分)
12:00-12:45 UCI Men Elite、Women Elite 公式練習
12:00-12:30 AJOCCカテゴリー 表彰式
13:00-13:50 UCI Women Elite レース(40-50分)
14:00-14:10 UCI Women Elite 表彰式
14:25-15:30 UCI Men Elite レース(60分)
15:35-15:45 UCI Men Elite 表彰式

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