国内最大規模のオンロードバイクイベント、シマノ鈴鹿ロードが8月19・20日(土・日)に開催される。全国から様々なレベルのライダーが集まる2日間の自転車の祭典だ。今年は最上位クラスとして親しまれてきた国際ロードが「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」へリニューアルするほか、ディスクブレーキロード限定クラスも新設される。



34回目を迎えるシマノ鈴鹿ロード34回目を迎えるシマノ鈴鹿ロード photo:Gakuto.Fujiwara
30年以上の歴史を持つ老舗大会として、全国のサイクリストの間で認知されている「シマノ鈴鹿ロード」。国内モータースポーツの聖地・鈴鹿サーキットを舞台に毎年のべ1万人以上のサイクリストが集う国内最大級のロードレース。単一の種目で競われるのではなく、ロードレースやタイムトライアル、エンデューロなど様々な種目が2日間の開催期間の中で行われる、さながら「自転車大運動会」のようなイベントだ。

国内のトッププロ選手らと共にハイレベルなレースを体験できる「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」をはじめとした多くのレース種目、そしてさまざまな自転車にまつわる講習会などが行われる。また、数多くの自転車ブランドのブースが出展するプロモーションブースも設けられ、最新モデルの試乗や展示も行われる。

ビギナーからシリアスレーサーまで楽しめるレースラインアップ

仲間の走りを応援する仲間の走りを応援する どんなレベルのサイクリストでも楽しめるのがシマノ鈴鹿ロードどんなレベルのサイクリストでも楽しめるのがシマノ鈴鹿ロード


鈴鹿サーキットを目いっぱい使ってレースが開催される2日間、多くの種目が参加者達を待っている。中でも、個人参加のレースは、初心者や子どもたち向けのレースから、実業団選手が集まるハイレベルな物まで幅広く用意されているのだ。

安全講習会付きの「体験レース」を始め、初級者は「2周の部」、中級者向けの「3周の部」、中上級者向けの「5周の部」が用意されている。また、ユースの小学生の部は小学1-2年、3-4年、5-6年と3クラスに細分化されており、体力差が少ないように配慮されている。



「すべては楽しく走る為に」安心できる安全対策

安全に走るぞ!!安全に走るぞ!!
より多くの人にレースの楽しさを体験してもらうために、シマノ鈴鹿ロードではさまざまな安全のための施策が行われる。講習会付きの「体験レース」は初心者向けの取り組みとして、サーキット走行初体験の方や集団走行未経験、レース初出場の方を対象にしたカテゴリだ。レース前にビギナー向け安全講習会を受講することが義務付けられており、安全走行に必要な知識を学んだ後、レースに参加することとなる。

また、サブイベントでも、自転車の安全走行を実地で学ぶ「ウィーラースクール」を子ども向け・大人向けにそれぞれ開催。他にもコースレイアウトや救護体制など、より安全にレースを楽しむために真摯に取り組む大会でもあるから、初心者でも安心して走ることが出来るはずだ。事前に「バーチャル試走」としてコース走行動画も公開されているので、初めて鈴鹿サーキットを走る方も心構えが出来るはず。(※シマノ鈴鹿ロードの安全対策についてはこちらのレポートに詳しく掲載している

体験レースの講習会では、元オリンピック代表の江原氏が図や写真を交えて、分かりやすく解説をしてくれる体験レースの講習会では、元オリンピック代表の江原氏が図や写真を交えて、分かりやすく解説をしてくれる
レース展開を左右するスプリント賞は今年も継続

導入以来、好評を博しているスプリント賞は今年も継続。レース展開の活性化を促すためのシステムで、コース3カ所(スプーンカーブ、ダンロップカーブ、フィニッシュライン)に設けられたポイントラインの通過順位に応じて与えられるポイントの合計を競うもの。ゴールの着順とは別に、スプリント賞の表彰も行われるため、選手も観客もより白熱したレースを楽しめるだろう。対象レースは中学生(男子)、2周の部/女子、3周の部/女子、5周の部、マスターズ40+/50+/60+、エリートとなる。



2日間を通して、数々の種目が行われるシマノ鈴鹿ロードレース。今年から新設された種目もあり、その魅力は年々増している。それでは各種目を紹介していこう。

一斉にスタートしていく選手達一斉にスタートしていく選手達
ソロ種目
小学生の部、中学生の部 小中学生のキッズライダーの晴れ舞台がこのクラスだ。1-2年生、3-4年生、5-6年生と3クラスに細分化した小学生と中学生のクラスがあり、それぞれ男女別に大人顔負けのレースが繰り広げられる。将来のエリートライダーが生まれるかもしれないこのレースは毎年大きな盛り上がりを見せる。

体験レース フルコース1周で行われるレース初心者のためのクラス。サーキットやレースの雰囲気に慣れることを目的とし、順位表彰を行わず、純粋なレース初参加の方や初心者のみが参加する種目。車種制限がないためマウンテンバイクやクロスバイクなどでも気軽に参加ができる。なお、ビギナー講習会の受講が義務付けられる。ディスクブレーキロードでの参加もできる。

ディスクブレーキロードの部 ディスクブレーキ搭載のロードバイク限定で、フルコース1周回5.8kmで行われる新種目。ディスクブレーキロードのみで競う「シマノ鈴鹿ロード史上初」の種目となる。「ディスクブレーキロードを購入したけど、出られるレースがなかなかない……」という方におすすめの新カテゴリーだ。

1時間サイクルマラソン サーキットを1時間たっぷり走れる人気種目。マイペースで走れるので、親子やカップルでのんびり走る選手も多く出場するおなじみのカテゴリーだ。特に、気軽にたくさん走りたい初心者におすすめ。

最終周回、ジャンが響き渡る中を走っていく最終周回、ジャンが響き渡る中を走っていく
2周の部/2周の部女子 脱ビギナーを目指す選手たちのためのクラスがこちら。より高いレベルのレースを目指す向上心の高いライダーにおすすめ。フルコース2周・11.7kmの比較的短距離で争われるため、例年、ハイスピードなレースが繰り広げられる。さらに上のカテゴリーを目指してレースでの対応力や戦略を実戦で磨く格好の機会だ。

3周の部/3周の部女子 年齢制限なし、JCF登録の有無も問わない従来のオープン相当のクラス。自転車競技に本格的に取り組む選手達によるレースで、集団内での駆け引きやアタックの応酬といったレースの醍醐味を十分に楽しむことができるカテゴリだ。

5周の部 フルコース5周で行われれる、従来のオープン2相当のクラス。より周回数も長く、走りごたえがあるため、より高いレベルでのスピードとスタミナが求められます。JCF登録者も出場可能となっている。女子のクラスは設定されないが、力試しをしたい女子チャレンジャーはエントリーできる。

マスターズ40+/50+/60+ こちらは40歳代以上のライダーによる年齢別クラスだ。最近増加傾向にある熟年世代・シニア世代のライダーによる熱いレースが繰り広げられる。年齢の下限はあっても上限の設定はないため、40代の選手に50歳代以上の選手が挑戦することも可能だ。

国内トッププロ選手と共に走ることが出来る「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」が新設された国内トッププロ選手と共に走ることが出来る「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」が新設された photo:Naoki.Yasuoka
エリート トップレベルのアマチュアライダーによるレース。レースはフルコースを7周回40.6kmとかなりの長距離で争われるため、スピードとともにスタミナも重要となってくる。ハイレベルなアマチュアライダーたちによる激しいアタックと駆け引きが繰り広げられ、圧倒的なスピードとダイナミックで迫力満点のレース展開となるだろう。年齢の区分は無くJCF登録者・未登録者ともに出場可能だ。

シマノ鈴鹿ロードレースクラシック 昨年までの「国際ロード」が装いも新たにリニューアル。エキシビジョン的な要素が強かった国際ロードが、より参加者の身近な存在となったのが「シマノ鈴鹿ロードレースクラシック」だ。国内トップレベルの選手と共にフルコース10周58kmのロングレースを体験できる貴重な機会となる。なお、レースに出場できるのはJCF登録者のみ。

個人タイムトライアル スズカの「スピードキング決定戦」とも言える個人タイムトライアル。2.2kmの東コースで行われる予選の上位20人のみがフルコース1周のタイムを争う決勝に進出できる。TTバイクやエアロヘルメットなどの専用機材の使用も可能だ。



チーム種目
2時間エンデューロ シマノ鈴鹿ロードのメインイベントと言っても過言ではない超人気種目がこちらのエンデューロだ。車種に関係なく、ソロやチームでフルコースをたっぷり2時間走ることができる。

チーム部門は2~4人の人数別クラスのほか、女性のみのレディース、そしてJCF登録者を含むオープンクラスの5クラスを設定。

目玉種目である2時間エンデューロ 最後尾が出発するまで3分かかる目玉種目である2時間エンデューロ 最後尾が出発するまで3分かかる
チームタイムトライアル 1チーム3~4人で同時にスタートし、先頭交代を行いながらゴールを目指す国内でも数少ないチームタイムトライアル種目も用意される。ゴールタイムは3人目にラインを切った選手で計測され、本格的な機材で記録を狙うチームだけでなく、コスプレを楽しむチームもありアットホームな雰囲気で楽しめるのが特徴だ。女性チームも年々増えているとのこと。

JCF登録者と未登録者、レディースの3クラスが用意されており、未登録者とレディースのレースは土日の両日開催となる。

5ステージ・スズカ 個人とチームの総合優勝をかけて、個人・チームタイムトライアルと3つのロードレース、計5つのステージを戦い抜くステージレースがこの5ステージ・スズカだ。個人の走力だけでなく、チームとしての総合力も試される、ロードレースの魅力がぎゅっと詰まった挑みがいのある種目だ。

チームタイムトライアル 女子と男子のチームが並走するチームタイムトライアル 女子と男子のチームが並走する 5ステージ・スズカ チーム成績を大きく動かす第3ステージ5ステージ・スズカ チーム成績を大きく動かす第3ステージ



当日受付種目(無料)
バンビーノこんな乗り物で参加するキッズもこんな乗り物で参加するキッズも

大会のラストを飾るのは、小学校入学前の子どもたちによるミニレースであるバンビーノ。年齢別に横一列に並び、「よーいドン!」の合図で一斉にスタートしていくさまは、なかなかの迫力。ちびっこのサーキットデビューにぴったりの種目だ。ゴールでは全員にお菓子などの参加賞が配られ、お父さんやお母さんが一番盛り上がるレースだ。



その他レース以外でも楽しめるように、様々なサブイベントが多く開催されるのもシマノ鈴鹿ロードの特徴。出展ブースには各メーカーの最新バイクが多数展示され、試乗することが可能だ。憧れのハイエンドロードバイクから、通勤ライドや町乗りにも使えそうなクロスバイク、小径車など、バラエティに富んだ車種が用意される予定。MTBは特設のオフロードコースでその性能をじっくり確かめることが可能だ。

まるでサイクルショーのように立ち並ぶテントまるでサイクルショーのように立ち並ぶテント
サイクルライフをより楽しくするためのコツやテクニックを紹介し、サイクリストの皆さんのレベルアップを応援する講習会が「知っ得講座」と題して開催される。サイクルライフナビゲーター絹代氏と管理栄養士の河南こころ氏という講師陣がそれぞれの持ち味を生かした講義や、女性サイクリスト向けの話題などについての話を聴くことができる。会場は空調完備で快適なブリーフィングルーム。受講は無料だ。

そして、フィナーレを飾る恒例のお楽しみイベントが豪華賞品があたる抽選会。協賛各社から提供される完成車やフレーム、ホイールなどの自転車用品に加え、ホテル宿泊券や地元三重県の名産品などの豪華賞品が用意される。毎年、MCに呼ばれる番号に一喜一憂する参加者のどよめきが会場が埋め尽くすほどの大抽選会の参加はもちろん無料だ。

絹代さんによる自転車女子講座絹代さんによる自転車女子講座
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シマノ鈴鹿ロード大会ホームページでは、新着情報が随時更新されていく。競技規則など各種ルールからコース紹介や観戦ポイント、プログラム&タイムスケジュール、アクセス情報、昨年までの様子がわかる大会レポートなど、様々なコンテンツ満載でシマノ鈴鹿ロードのすべてが分かるサイトとなっている。今年から参加申し込みにあたってはインターネットのみの対応となり、スポーツエントリー(個人参加種目)(チーム参加種目)からの申し込みとなっている。

のべ1万人を超える様々なサイクリストが日本中から一堂に会するシマノ鈴鹿ロード。この2日間は、まさに夏休みを締めくくるのに相応しい大会だ。一度もシマノ鈴鹿ロードに参加したことが無いという方は、ぜひ今夏の予定の有力候補に加えてほしい。



第34回シマノ鈴鹿ロードレース/シマノ鈴鹿ロードレースクラシック
開催日:2017年8月19日(土)、20日(日)
会 場:鈴鹿サーキット(〒510-0295 三重県鈴鹿市稲生町7992)
募集期間:2017年5月12日(金)~7月5日(水)
申込方法:WEB

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