まだまだ残暑が厳しい日本列島。9月にもなれば暑さもひと段落するはず。夏の間に積んだトレーニングの成果が一番発揮される時期に、今年もタイムトライアルジャパンが開催される。福島県西郷村を舞台として開催される大会を紹介しよう。



TT機材で固めるアルティメットの部はハイレベルな争いが予想されるTT機材で固めるアルティメットの部はハイレベルな争いが予想される
ノーマルの部では専用の機材がなくても平等にレースをすることが可能ノーマルの部では専用の機材がなくても平等にレースをすることが可能 (c)アールビーズアルティメイトの部では自慢のTTバイクを思う存分走らせることが出来るアルティメイトの部では自慢のTTバイクを思う存分走らせることが出来る (c)アールビーズ過ごしやすい福島県西郷村が舞台となる過ごしやすい福島県西郷村が舞台となる (c)アールビーズまだまだ、一般のサイクリストには縁の遠い競技であるタイムトライアル。イベント自体の開催数の少なさや、ストイックなイメージが付きまとう競技であること、専用の高価な機材が必要という先入観などもあり、初心者にはハードルの高い競技だろう。

そんなタイムトライアル競技の敷居を下げてくれるのが、今回紹介するタイムトライアルジャパン。昨年初開催されたタイムトライアルのシリーズ戦だ。タイムトライアルジャパンの大きな特長が、TTバイクやDHバーといった専用機材を使用する「アルティメイト」の部と、それらを使用しない「ノーマル」の部が用意されるということ。

つまり、高価な機材を用意できなくても、普段使用しているロードレーサーでタイムトライアルの醍醐味を味わうことが出来るのだ。機材による優劣が付きづらいので、ビギナーでも気負わず楽しむことができるはず。一方で、TTバイクなどを既に持っているホンキのライダーは「アルティメイト」の部で存分に愛車を走らせることができる。

そんなタイムトライアルジャパンが、今年も9月12日(土)に開催されることが決まった。舞台となる福島県の西郷村は標高は700mほど、そして福島県という土地柄、夏期前後の気候が非常に過ごしやすいのが特長だ。湿度も低く、気温も都内のうだるような暑さに比べると、格段に涼しく感じられる西郷村。都心からおよそ2時間の場所ながら大自然が溢れ、日本の原風景に触れることができるのどかなロケーションとなっている。

そんな西郷村に集うサイクリストに用意されるのは公道を用いた片道2.7kmの周回コース。直線基調ながらも、わずかながらアップダウンを含んでいるため、ギア比やポジションといったファクターが大きな影響を与えることになるだろう。

昨年からの変更点としては、ノーマルの部のレギュレーションを大幅に緩和し、ほとんどロードレースで用いることができる装備が使用可能となった。特にカーボンディープリムが解禁されたことで、そのパフォーマンスを純粋に楽しむことができるようになった。

もちろんTTバイクで結果を残したいアルティメットの部も健在だ。TTバイクを運用する機会は少ない。そういった意味ではトライアスリートのバイクパート強化にもこの大会は一役買うことができるだろう。またチームの力を合わせるチームタイムトライアルの争いも面白い。仲間のために踏みやめられない、ある意味ツライ種目となるが、お揃いのジャージに身を包んだ隊列が織りなすスピード勝負は選手だけではなく、観客にとっても見応え十分だろう。

アクセス良好! 新白河ICを下りたらすぐレース
会場となる西郷村は聞き慣れない地名かもしれないが、都心から高速道路を使えばおよそ2時間で到着できる。福島県だとやや遠いな、というイメージもあるが、本コースは新白河ICを下りてから10分程度の場所にある。多くの大会は高速道路を下りてからの距離が遠いもの。少し大げさにいうなら“高速下りたらすぐレース”という好立地なのである。また、地元の山椒をはじめとする農作物、また新白河周辺の老舗ラーメン店も隠れた人気スポットなので、レースだけではなく西郷村全体をぜひ堪能してほしい。

初々しい全日本TT王者がゲストに
全日本TT選手権を勝ち取った中村龍太郎選手全日本TT選手権を勝ち取った中村龍太郎選手 (c)アールビーズ[img_assist|nid=175181|title=TT巧者としてしられるポール・ソールズベリー選手 |desc=(c)アールビーズ|link=node|align=left|width=233|height=]


今回のゲストは全日本TTチャンピオンの中村龍太郎選手、ポール・ソールズベリー選手と国内屈指のタイムトライアラーが集結。本物の走りを生で見るチャンスだ。昨年までシリーズ戦を繰り広げてきた本大会は、今年度もこの西郷村で開催される大会を第一戦とし、船橋オートレース場を舞台とした次戦を計画している。まさに都心でタイムトライアルが楽しめる絶好の機会の準備を行なっているので、乞うご期待である。

参加者募集中! エントリーは8月31日(月)まで
そんなタイムトライアルジャパンは現在も参加者を募集中。気候もよく高速のインターからもほど近く、さらに公道で思う存分力を発揮できるまたとない機会だ。申し込みはネットからのみとなっており、大会HPからエントリーができるようになっている。間もなく締切となっているので、気になる方はお早めに!



タイムトライアルジャパン2015
開催日:2015年9月12日(土)
開催場所:福島県白河郡西郷村 台上
種目:個人・アルティメット
   個人・ノーマル
   チーム・アルティメット(3名)
   チーム・ノーマル(3名)
   ※レース距離は全種目共通で約16.8km(約5.6km×3周)
   ※「ノーマル」はエアロパーツ等の使用制限あり
参加費:個人 22歳以下 3,000円
    個人 23歳以上 5,000円
    チーム 10,000円(全種目共通、最大3名構成で同額)