神話・昔話の舞台として今なお日本の精神が深く根付く山陰地方・出雲の国。9月22日、160kmのコースでこの地を巡る出雲路センチュリーライド2009。現在参加者募集中の今大会の魅力に迫ってみよう。

英語で100を意味するセンチュリー、100マイルすなわち160kmを走るのがセンチュリーライドだ。ロングライドイベントがブームの昨今、それだけでも多くのサイクリストには魅力的だろう。長距離コースをケアしなくてはならない関係上、しっかりとした運営下で行われるロングライドイベントはそれだけで貴重なもの。

出雲路の奥深すぎるほどの魅力を体感しよう

出雲は非常に自然豊か。「神話のふるさと」の名にふさわしい出雲は非常に自然豊か。「神話のふるさと」の名にふさわしい しかし!出雲路センチュリーライドの最大の魅力はそのコースにあると断言してしまおう。イベントタイトルにある「出雲路」、この歴史と精神と自然とが混在する日本的な土地を自転車で駆けられるのだから。

では、出雲とはどんな土地柄なのだろう?国宝である出雲大社をひとつのランドマークとするこの土地は日本の神話の随所に語られる。古事記や日本書紀といった最古の書物の中の記述も、古く日本の基礎であったことを伺わせる。

ここに神話が興ったことは、出雲を訪れたものなら誰しも感じるはずだ。深緑の森林の霊性を感じさせる深奥、時に荒れ狂い神の意志を体現する日本海…濃密な自然に人々は昔からこの地に神々を見たのだろう。

そう、この地には恵まれた自然がある。すなわちそれは、自転車で走りごたえのある地域であることでもある。サイクリストの心と体に染み渡るコースレイアウト。それを実現しているのが出雲路センチュリーライドなのだ。

ではコースを具体的に見てみよう。松江イングリッシュガーデンをスタートし、宍道湖を回り込むようにして斐川から雲南市に向かい、神話のふるさとを走破する。熊野神社や中海を経由して、日本海沿岸沿いを回って戻ってくる160km。出雲の神髄に触れる、またとないコース設定と言えるだろう。

スタート地点の松江イングリッシュガーデンスタート地点の松江イングリッシュガーデン

競争を しないで走ろう 出雲路を

センチュリーライドはレースじゃない。競争することじゃなくて、自分の脚を頼りに160kmを走り切ることが大切なこと。それに人と競う余裕の無い走りをしていたら、出雲路の絶景・名所を見逃してしまうだろう。センチュリーライドは、出雲路をすべての参加者に楽しんでもらいたいという主催者からの心遣いなのだ。

それだから、出雲路センチュリーライドには「ゆるさ」というスローガンが登場する。朝7:30にスタートし、ゴール制限時間が18:00という、ロングライドイベントにしてはゆっくりの開始時間もその表れだ。

もちろんだからといって、誰でもすぐに走れるワケでは無い。160kmの長丁場は参加者に体力と経験と技術をやはり要求する。それでも出雲路を自転車で走りたいという熱意があれば、挑戦する価値はありすぎるほどある。サイクリストのチャレンジ精神を受け止めてくれる懐の深さがが、出雲の国にはある。

9月22日(火・祝日)の大会開催まではまだ2ヶ月ある。じっくり自転車に乗って夏の終わりの好自転車日和の出雲路を駆ける準備をされてはいかがだろうか?エントリー締め切りは9月1日(火)。時間はまだまだ用意されている。

出雲路は車通りも少なく、非常に走りやすい土地柄だ出雲路は車通りも少なく、非常に走りやすい土地柄だ 縁結びの地でもある出雲。参加すると、運気が上昇するかも?縁結びの地でもある出雲。参加すると、運気が上昇するかも?

そうそう、出雲のもうひとつの魅力を紹介し忘れてた。出雲では旧暦10月を「神無月」と呼ばず「神在月」と呼ぶ。それは日本中、八百万の神様がこの折に出雲へ集うから。神々の出会いの地であることから、出雲大社は「縁結び」の効があるとか。そんな縁起もよい出雲路、パワースポットに力を得つつ走るのも、素敵なサイクリングになりそうだ。

大会概要

2009出雲路センチュリーライド(通称:出雲路ワンデイラン)
http://www.plusvalue.co.jp/onedayrun/
大会形式 センチュリーラン
開催日程 2009年9月22日(火・祝)
受付時間 前日受付 9月21日(月・祝) 16:00~22:00
当日受付 9月22日(火・祝) 06:00~07:00
開催時間 出発時間 7:30 最終時間 18:00
スタート/ゴール地点 松江イングリッシュガーデン(松江市浜佐陀町330-1)
主催 NPO法人サイクリストビュー
主管 出雲路ワンデイラン実行委員会