7月27・28日開催されるシマノ・バイカーズフェスティバル。レース系種目の他にもMTBの醍醐味の一つである"冒険"にフィーチャーした多彩なツーリングが用意されている。今回は12コースの中から「中央高原ワンウェイツーリング」と「里山ランチツーリング」のコースを試走した様子をお伝えしよう。

大木が並ぶシングルトラックを行く大木が並ぶシングルトラックを行く

下り基調のワンウェイ「中央高原ワンウェイツーリング」

中央高原ワンウェイツーリングは、今大会より登場する新コース。スタート地点の八ヶ岳自然文化園にクルマで移動した後、今大会のメイン会場である富士見パノラマリゾートを目指す、約37kmのワンウェイツーリングだ。
MTBブームが始まった頃に開拓された、原村周辺にある伝説の八ヶ岳中央高原のトレイルに足を延ばし、溜め池につながる木漏れ日のトレイルや旧登山道跡の川沿いの道を通る、冒険という言葉がぴったりなコースにアレンジされている。

八ヶ岳を望む大きな溜め池八ヶ岳を望む大きな溜め池 初心者でも爽快に下れるシングルトラック初心者でも爽快に下れるシングルトラック


八ヶ岳自然文化園をスタートした後、八ヶ岳の大自然を味わいながらダート区間を走ると、シングルトラック沿いに溜め池が現れる。この池は最初の絶景ポイントで、池の向こうに八ヶ岳を見上げる事が出来る。この後、短く急な上りをこなすと、森の木立とクマザサのじゅうたんを縫うように走るシングルトラックに突入する。それほど難易度は高くないので、足馴らしにはもってこいで、MTB初心者でもダート走行を十分に堪能できるだろう。

シングルトラックの後は舗装路に出る。しばらく舗装路を走ると、八ヶ岳の透き通った湧水が湧き出る給水ポイントが現れる。大会当日は気温が高くなることも予想されるので、給水ポイントとして、熱くなった体をを冷やすために利用してもいいだろう。湧水での小休止の後は、ダートが続く爽快な下りのシングルトラックに入る。途中、沢渡りなどもあり、地形の変化にも富んでいて面白い。この区間にはかつて村があった集落跡もあるので、注意して探してみよう。

八ヶ岳の澄んだ湧水を味わう八ヶ岳の澄んだ湧水を味わう コースの途中には沢渡りもコースの途中には沢渡りも


さらにダートを下っていくと、かつて武田信玄が造ったとされる軍用道路・信玄の棒道につながる。棒道は、信玄が信濃国を攻略した際に駆け抜けた道で、荒野に一本棒のように通っている事から名付けられたとされる。
信玄棒道はかつて馬が通った軍用道路だけに道幅が広くて走りやすい。馬と自転車の違いはあれど、戦国の世に思いをはせながら走るのもいいだろう。
さらにダートを進むと、突然視界が開け草原に出る。この草原はコース随一の絶景ポイントで、八ヶ岳の広大な風景が堪能できる。

コースの山場はまだまだ続く。コース随一の絶景ポイントの後には、高さ10mほどの段丘を3つほど一気に下るコース随一の爽快なトレイルが待っている。下りはかなりの急勾配で、最初は恐怖を感じる初心者もいるかもしれないが、腰をしっかり引いて挑めば大丈夫。一度クリアすればもう一度走りたくなる様な魅力的なポイントだ。
そして、最後はトレイルと高原地帯の舗装路を満喫しながら、メイン会場・富士見パノラマリゾートにゴール!

信玄の棒道にて、戦国時代に思いをはせる信玄の棒道にて、戦国時代に思いをはせる 10mの落差を一気に下る段丘10mの落差を一気に下る段丘


高原らしい広大な草原を行く高原らしい広大な草原を行く


トレイルライドに豪華BBQ、一度で二度おいしい「里山ランチツーリング」

里山ランチツーリングは、初心者でも楽しめるトレイルライドと、八ヶ岳の自然を恵みを味わえる本格的なバーベキューも楽しめる欲張りなコースだ。トレイルライドはトレイルあり、路地裏ありと変化に富む、およそ17kmコースを走る。バーベキューは絶景の八ヶ岳を楽しめる秘密のスポットで行われる。

このトレイルの先にはバーベキューが待っているこのトレイルの先にはバーベキューが待っている
富士見パノラマスリゾートをスタートして、まずはダートと舗装路をつなぎながら入笠湖を目指す。集落を抜け、ダートにさしかかると溜め池が現れたり、舗装路の上りでヒツジを放牧する牧場が現れたりと、めまぐるしく風景が変わる。入笠湖のダートの急な上りを上った先に入笠湖が見えてくる。この先は、木立を抜けるトレイルや爽快な下りのシングルトラックなどトレイルが連続する。

長閑な景色が広がるヒツジ牧場長閑な景色が広がるヒツジ牧場 古民家が残る路地裏を行く古民家が残る路地裏を行く


軽快なトレイルを抜けると、御射山神戸の集落が見えてくる。ここで、町内随一のケヤキの巨樹がある御射山神戸八幡神社で小休止。その先にはシングルトラックほどの道幅の路地裏を抜けるコースがあり、トレイルライドとはまた違った魅力が味わえる。
さらにあぜ道や古民家が集まる集落の路地裏を抜け、富士見公園をに到着したところで、もう一度小休止。一休み後は旧中山道を通ってさらに東へ進む。この辺りは江戸から四七里のところにあった重修一里塚や馬頭観音、そして見晴らしのよい絶景ポイントが見どころが多い。

神戸ため池を横目に走る神戸ため池を横目に走る 大きなケヤキがある御射山神戸八幡神社で一休み大きなケヤキがある御射山神戸八幡神社で一休み


次の目的地は、絶景ポイントの「スミクボの丘」。丘の手前にこのコース一番の難所、ダートの急な上り坂が待っている。路面もガレているので、軽いギヤをクルクル回しつつ、前輪が浮かないように前輪にもしっかり荷重をかけるのが走破のコツ。無理をせず、バイクを押して上る事も出来る。
そして、上りきった後はふたつのご褒美が待っている。ひとつは、山並みを望むこのコース随一の絶景。もうひとつは、若宮の集落へと続く落ち葉の絨毯が敷き詰められた極上のトレイルだ。このふたつのご褒美で疲れも吹き飛ぶことは間違いなしだ。また、脚力に自信のある人は、スミクボの丘へ向かう手前でオプションの「横吹ループ」を走ることもできる。

若宮の集落からランチポイントまでは、最後のダートを走る。そして、もうひとつのメインイベント、八ヶ岳を見渡せる秘密のスポットでのバーベキューランチが待っている!

八ヶ岳の広大な自然を味わえるスミクボの丘八ヶ岳の広大な自然を味わえるスミクボの丘
参加申し込み受付中!
シマノサイクルスポーツイベントのホームページでは参加者申込受付が始まった。HPは競技規則など各種ルールからコース紹介や観戦ポイント、プログラム&タイムスケジュール、アクセス情報、昨年までの様子がわかる大会レポートなど、様々なコンテンツ満載でシマノバイカーズのすべてが分かるサイトになっている。参加する前には必ずチェックしておきたい。

写真:シマノ・バイカーズフェスティバル 大会事務局提供

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