タイ北部の山岳地帯を走る冒険ライド　チェンライ国際MTBチャレンジ 2月6・7日開催

タイ北部で開催される「チェンライ国際MTBチャレンジ」は、少数民族が暮らす山岳地帯を舞台に繰り広げられるワイルドでダイナミックな2日間のステージレースだ。象に乗って川を渡る体験もできる人気大会を紹介しよう。12月末まで参加者を募集している。

---

ロングコースへとスタートしていくA1・2・3クラスの選手たち(2014年大会より） photo:Makoto.AYANO
日本の大会のように日本人参加者が大半だ。 photo:Makoto.AYANOリエゾンでチェンライ郊外へと向かう参加者たち。パトカーと白バイによる先導つきだ photo:Makoto.AYANO


微笑みの国タイを舞台にしたチェンライ国際MTBチャレンジは、MTB好きに支持され、日本からのリピーターが絶えない超人気大会だ。2000年にスタートし、今年でじつに17回目の開催となるこの大会は、日本のイベント会社「R1ジャパン」が主催し、毎年日本人のリピーターたちが多く参加するため、とても馴染みやすく参加しやすい大会になっている。

大会は2日間で120km以上を走るステージレース制で、実力に合わせて参加クラスが「インターナショナル」「スポーツ」「ファン」の3クラスから選べる。友達同士ツーリング感覚で参加するもよし、親子で楽しみながら走るもよし、それぞれのレベルでMTBライドを満喫できる大会だ。

エイジグルーパーのスタート ニワトリの走り回る村を抜けてキチンクライムへと向かう photo:Makoto.AYANO


タイの山岳少数民族の住む一帯がコースになっているのだ photo:Makoto.AYANO急勾配のため押しを強いられる区間が長く続く第1ステージ photo:Makoto.AYANO


レースの拠点となるのはタイ北部の自然豊かな地方都市チェンライで、日本が厳しい寒さの2月でも温暖な気候だ。インターナショナルクラスが走るトレールは本格的で、とてもタフ。「日本のどの大会より走りごたえがあり、面白い」と参加者たちは口を揃える。レース中にゾウに乗って川を渡ったり、ケータリングで用意される美味しいタイ料理を満喫したり、山岳少数民族と触れ合ったりと、タイならではのユニークな体験ができることも人気の秘密だ。

”アジアの自転車天国”との異名をとるタイ最北の県チェンライは、澄んだ空気と豊かな自然に恵まれていることから"タイのスイス"とも呼ばれる。少数民族が山間部に点在する村に住み、国王の王母陛下の住まいがある地としても有名で、とてもエキゾチックな地域だ。レースはこの魅力的なチェンライ近郊のフィールドを舞台とする。

2日間のハード&ファンなステージレース

レースは2日間で、「SS（スペシャルステージ）」と呼ぶ競技計測区間を組み合わせた複数ステージ制で行われる。総合順位はSSの着順の合計で競われる、2日間で4つのSSの「ステージレース」だ。各年代別カテゴリーごとにリーダージャージが用意される。

朝もやの中を郊外へと向かう参加者たち。スタート地点はタイの仏教寺院だ photo:Makoto.AYANO赤土の急坂は滑って押しにくい！


もっとも参加者が多いインターナショナルクラスの一日のスケジュールは、ホテルを発って競技区間(SS)まではフリーライド(ラリーで言う「リエゾン」)で移動し、山岳路のロングステージとなる第1SSでのレース。ゴール地点でランチをとり、午後はショートコースの第2SS。ゴール地点から象に乗っての川渡りと、ボートに乗ってホテルへと帰る。

2日目もホテルを発ってフリーライドでスタート地点へ。田舎の村々をつなぐロングステージの第3SSを走り、ゴール後は国立公園の滝のそばでランチ。午後はジープロードのショートコースでのスピードレースでゴール。ホテルまで舗装の田舎道を皆で走って帰るというスケジュールだ。2日間とも、スタート地点はオフィシャルホテルとなるリムコック･リゾート･ホテルだ。

人気のリエゾン、象に乗って川を渡る photo:Makoto.AYANOSS2は約10kmのフラットダートのスピードレースだ photo:Makoto.AYANO


アメリカ西部のようなシンハーパークMTBコース 西部劇の風景のようなシンハーパークのMTBコース


SSのコースはワイルドそのもの。コースの進行方向は矢印などで表示してあるので、それに沿って進む。渓谷と山岳のワイルドな地帯のシングルトラック、山岳民族が暮らす田畑の間を縫って走る山村エリア、自ずとスピードレースになるフラットダートのジープロード、そしてまるで壁のような激坂などが待ち構える。

クラスは「インターナショナル」「スポーツ」「ファン」の3クラスだが、さらに年代別や性別で細かくクラスがあるのがこのレースの良いところ。表彰カテゴリーが多く、高額な賞金も用意されるのも魅力だ。

誰でも気軽に参加できるスポーツクラス　シンハーパークのコースは風景も楽しめる
子どもとお母さんが一緒にスポーツクラスに参加していた アンカーツアーの参加者たち。MTBに乗るのは初めてとか（2015年大会）


山岳少数民族との触れ合い

山岳少数民族から手工芸品を買う。値切るのもまた楽しい レースで走るタイ北部は山岳少数民族が住むエリアだ。リス族、アカ族といった少数民族たちが生活する山村エリアを走ると、田畑で農作物を収穫する風景を眺めることができる。ゴキゲンなシングルトラックを下って少数民族の村に出ると、可愛い子どもたちが応援してくれたりする。彼らの生活を垣間見ることができ、手作りのおみやげを買ったりもできる。

なお、日本からの大会参加者有志で、コースが通る小学校に寄付を行っている。着なくなった子供の服、机の中に眠っている文具品などを持ち寄り、プレゼントする予定だ。ツアー参加者みながこのささやかな交流を楽しんでいる。

シンハービールも協賛! 美味しいタイ料理を楽しむ

レース中、SSとSSをつなぐ昼休みのランチタイムにはタイ料理のケータリングが楽しめる。ステージを走って、気持ちのいい屋外で仲間と食べるスパイシーなタイ料理はとても美味しい。夜はトムヤンクンやソムタムといった本格的なタイ料理を楽しみ、小腹がすいてはこの地域名物のチェンマイヌードルを食べ歩くなんて人も。

そして、ちょっと辛いタイ料理のお供はもちろんシンハービール。この大会にはシンハービールが協賛し、レース後や表彰式ではビールがフリーで提供されるという、ビール好きにはたまらない大会だ。

右端がチェンマイヌードル「カオソイ」。カレー風味のタイ式ラーメンだ photo:Makoto.AYANO走り終わったらキンキンに冷えたシンハービールが待っている！


名物タイマッサージで疲れが吹っ飛ぶ

たっぷり走って1日のレースを終えると、参加者たちはホテルに戻り、明日に備える。マッサージが有名で安いタイのこと、参加者たちは皆ホテルで、あるいは街のマッサージ店に繰り出して一日の疲れを解きほぐしてもらう。マッサージは毎日施術を受けてもいいという人が多い。そして安いのでお財布の負担も少ない。「日本で溜まった日々の疲れやストレスを、チェンライですべて取り除くことができる」と好評だ。

アンカーの選手らと参戦するアンカーツアー

海外遠征の経験豊かなスタッフ2名が日本から同行し、タイで合宿中のアンカーのMTB選手も参加・アテンドする「アンカーツアー」が参加者を募集している。期間中はチェンライのフードコートなどグルメスポットも案内。大会翌日の月曜日には午前便でバンコクに移動し、半日観光もオプションで用意されている。MTBの組み立てやメカニックに自信のない初心者でも参戦と観光が安心して楽しめるツアーとなっている。
ツアー内容について紹介した記事はこちら。


第17回SINGHAチェンライ国際MTBチャレンジ2016
17th SINGHA Chiang Rai International MTB Challenge 2016

日 程：2016年2月6日（土）・7日（日）
主 催：R1ジャパン
後 援：タイ国政府観光庁（TAT/Tourism Authority of Thailand）
参加申込締切：2015年12月31日（木）