今年で開催100回を迎えるツール・ド・フランスの記念大会が日本のさいたま市で開催されるべく企画が進行中だ。ツール・ド・フランスの名を冠した国外大会の実現に向け、調整が進んでいるようだ。

1月5日付読売新聞朝刊ほか各主要新聞が伝えたところによると、ツール・ド・フランス主催者A.S.O(アモリー・スポール・オルガニザシヨン)が企画するレースの誘致活動をさいたま市が進めている。
(読売新聞ネット版の記事はこちら

レースは有名選手50人ほどを集めたクリテリウム形式で、一般市民参加型イベントと併催となる。ツール・ド・フランスの名前を冠したイベント名となるという。

報道によればこのイベントはさいたま市や地元経済団体などでつくる「さいたまスポーツコミッション(SSC)」が主体となって招致活動を進めており、スタジアムなどの大規模競技場などの新設に頼らず、既存の都市空間を生かす構想で進められているという。つまりさいたま市の市街地などでのオールスター形式のクリテリウムになりそうだ。

ツール・ド・フランス2012年大会の視察に訪れたさいたま市の清水勇人市長(右)らツール・ド・フランス2012年大会の視察に訪れたさいたま市の清水勇人市長(右)ら (c)Makoto.AYANO

さいたま市の清水勇人市長および招致関係者は2012年のツール・ド・フランスにも視察に訪れ、レースおよび運営方法を実際に観てきている(写真)。その当時、現地では「まだ今の時点で決まっていることは何も無く、日本の数都市が立候補している状態。さいたま市が招致できるように願っている」と話している。(当時のシクロワイアードの現地レポートはこちら

埼玉県は「自転車との深い関わりを背景に、自転車の楽しさと埼玉の魅力を全国に発信する広報キャンペーン」として、「LOVE bicycle SAITAMA」を2011年10月から展開しているなど、自転車に関係する活動が活発だ。(下記外部リンク。今回の企画との関連については不明)
埼玉県「LOVE bicycle SAITAMA」キャンペーン概要

日本での似たレースといえば1987年11月22日東京・立川市の昭和記念公園で開催された「スーパー・クリテリウム」(SUPER CRITERIUM INTERNATIONAL)の前例がある。ステファン・ロッシュ、ペドロ・デルガド、ヨープ・ズートメルク、フランチェスコ・モゼール、クロード・クリケリオン、シャーリー・モテ、グイド・ボンテンピ、ジャンポール・ヴァンポッペル等のツール・ド・フランスのスターたちが来日し、公園内のコースでレースを走った。

今回の報道ではASOとさいたま市が近くレースの概要などを正式発表すると伝えられている。さいたま市が招致に成功したこと、7月の段階から状況は大きく進んだことが予想される。

photo&text:Makoto.AYANO

最新ニュース(全ジャンル)