パーツブランドとして急成長中のBBB(ビー・ビー・ビー)。自転車の国オランダ発のこのサードパーティブランドは、リーズナブルプライス以上のバリューあるパーツを揃えることで好評を博している。同社のフレディ・キース氏にそのブランドコンセプトを聞いた。

2月4日、東京・浜松町の東京産業貿易センターにてライトウェイ プロダクツ ジャパンのP&A(パーツアンドアクセサリー)ショーが開催された。

シクロワイアードではこのショーに合わせて来日したBBBのエクスポートセールス担当、フレディ・キース(Freddy Keisse)氏にインタビューしたので、その内容をご紹介しよう。
BBBエクスポートセールス担当 フレディ・キース氏BBBエクスポートセールス担当 フレディ・キース氏
シクロワイアード(以下CW):まずは、BBBという会社の概要について教えて下さい。

フレディ・キース氏(以下FD):BBBは自転車のパーツ、ウェア、アクセサリーを販売する会社で、1998年にオランダで設立されました。現在、36カ国に製品を輸出しており、13,000店以上のショップで我々の製品を販売して頂いています。
そのうち、5,000店はコンセプトショップとなっており、BBB専用の販売スペースを置いてもらっています。日本にも、約300店のコンセプトショップがあります。

CW:素晴らしい販売チャンネルを構築しましたね。わずか10年でそこまで成長した秘密は、いったいどこにあるのですか?

FK:BBBのスタッフは、バイクが好きな人間ばかりなんです。もちろん、私もバイクに乗るのが大好き! 会社はオランダにありますが、私はベルギー人で、家はヘント~ウェヴェルヘムのスタート地点として有名なヘントにあります。
週末はよくコッペンベルクとかクワレモントとか、有名なパヴェ(石畳)のコースなんかにも走りに行ってますよ。

そんなスタッフが、「こんな製品があったら良いね」というのを現実のものとしているのがBBBなのです。そこが成功の秘密だと思います。

CW:なるほど、バイク好きが作ったバイクパーツということですね。

FK:そうです。会社名のBBBは「Bikeparts for Bikers by Bikers(バイカーによるバイカーのためのバイクパーツ)」の頭文字を取ったものなんですよ。
Bikeparts for Bikers by Bikers(バイカーによるバイカーのためのバイクパーツ)Bikeparts for Bikers by Bikers(バイカーによるバイカーのためのバイクパーツ)
CW:それは知りませんでした。BBBでは数多くの商品を扱っていますが、主力商品はどんなものになりますか?

FK:色々ありますが、たとえばブレーキシューは大変好評を頂いています。オランダやベルギーでは雨が多くて、悪天の中でパヴェのコースなんかを走ると、1日でシューがすり減ってしまうこともあるんです。そんな時、いちいち純正のシューに交換していたら、経済的な負担が大きいですよね。

ブレーキシューのラインナップの多さには驚かされるブレーキシューのラインナップの多さには驚かされる photo:BBB-parts.comでもBBBのブレーキシューならば、純正よりもずっと安い値段で交換できます。安いといっても、BBBのシューの性能は低い訳ではないですよ。我々は生産地から直接消費地へ送るなど、輸送コストを削減したりすることで、高性能なパーツをできるだけ安い価格で提供できるように努力しているのです。

CW:確かに、ブレーキシューのラインナップには圧倒されます。カンパニョーロ用やシマノ用はもちろん、アルミリム用やカーボンリム用、Vブレーキ用やカンチブレーキ用まで、あらゆるシューが揃っていますね。数えたら、42種類ものブレーキシューやシューホルダーセットがある。あり得ない数です! 「走っている人が企画したパーツ」という香りがプンプンしている。

ラース・ボームがシクロクロス世界戦で使用したBBBカンティブレーキシューラース・ボームがシクロクロス世界戦で使用したBBBカンティブレーキシュー photo:BBB-parts.comFK:ありがとうございます。カンチブレーキ用のシューは評判が良くて、先日のシクロクロス世界選でも、ラース・ボームを始め多くの選手が使ってくれていました。契約選手ではないのに使うということは、製品の優秀性を示す最大の証拠なのではないかと思います。

CW:確かにそうですね。カーボンリム用のシューなども、純正品はとても高価ですが、BBBの製品は比較的求めやすい価格ですね。とてもありがたい商品だと思います。

FK:ありがとうございます。カーボンリム用のシューは、実際に走行テストを繰り返して、カーボンリムを痛めずに、雨の日でもグッと止まれるような製品に出来上がったと思っています。BBBの自信作なんですよ。
カーボンリム用ROADSTOP BBS-03CCの高性能は実証済みカーボンリム用ROADSTOP BBS-03CCの高性能は実証済み photo:BBB-parts.com
CW:「生産地から直接消費地へ送り、輸送コストを削減する」とのことでしたが、主な生産地はどこなのですか?

FK:台湾です。グローブは、パキスタンで作っています。高性能な製品をリーズナブルな価格で提供するために、台湾は最も優れた生産地です。我々は台湾にディストリビュートセンターを持っており、日本やアメリカなどへはそこから直接出荷をしています。

ヨーロッパを経由しないことで、輸送コストが圧倒的に削減できるからです。ヨーロッパ各国へは、オランダから出荷するシステムとなっています。オランダのディストリビュートセンターは、3,600平方メートルもある広大な建物なんですよ。

CW:なるほど。ところで、2008年のユーロバイクでは、BBBの携帯ポンプが賞(ユーロバイクアワード)を獲得しましたね。

楕円形状のフレームポンプはユーロバイクアワードに輝く楕円形状のフレームポンプはユーロバイクアワードに輝く FK:そうなんです。「丸い断面」のポンプはフレームに取り付けにくいですね。そこで、ポンプの断面を「楕円」というか「豆のような形」にしてみたのです。フレームにピッタリとフィットしますから、走行中も邪魔にならず、脱落もしにくい。その点を評価してもらって、とてもうれしかったです。

実はあの製品、発想の原点はオスカル・フレイレのバイクにあったんですよ。ある日、オスカルが練習に出かけるところを見かけたのですが、何と彼は携帯ポンプを布きれでフレームにしばりつけていました。世界チャンピオンのバイクには、実に不釣り合いで格好悪かったんです。そこで「これだ!」とひらめいたんです。

今年はコフィディスにポンプやヘルメットなどを供給していますが、選手達からの評判も上々です。

CW:まさに「バイカーによるバイカーのための製品」ですね。プロチームへの供給は、今年はどんな感じなのですか?

FK:コフィディスにはヘルメットの他、ポンプ、サイクルコンピュータ、サドルバッグ、トレーナー(固定ローラー台)、工具類を供給しています。
BBBのヘルメットをかぶるコフィディスBBBのヘルメットをかぶるコフィディス photo:BBB-parts.com

コフィディスに供給されるヘルメット、ファルコンコフィディスに供給されるヘルメット、ファルコン また、バルロワールドにはスポーツグラス、サイクルコンピュータ、ポンプ、工具類を、ビアンキMTBチームにはスポーツグラス、ヘルメット、バーエンド、グリップ、ポンプ、サイクルコンピュータ、チェーン、工具類を、シクロクロスで有名なフィデアチームには、スポーツグラス、ポンプ、サイクルコンピュータ、サドルバッグ、ブレーキシュー、泥除けを供給しています。

CW:BBBのスポーツグラスというと、トム・ボーネンが使用していたことが有名でしたね。

FK:はい、2005年以来トムにずっと使ってもらっていたのですが、残念ながら昨年で契約が終わりました。でも、トムはBBBのスポーツグラスをとても気に入ってくれてましたよ。今年はカチューシャのヘルト・ステーグマンスが個人契約でBBBのスポーツグラスを使っています。

CW:話は変わりまして、BBBの製品というと、ショップで専用の展示台をよく見かけますが、あれはどのようなコンセプトで置いているのですか?

縦型展示台Vertical presentation縦型展示台Vertical presentation FK:おお、それはまさに我々が強調したい質問ですね! あれは「Vertical presentation(縦型展示)」というのですが、ショップのスペースをあまり取らずに、多くの商品を、お客様の目の高さで見せることができるメリットがあります。ショップのスタッフが対応しなくても、お客様が欲しい商品を見つけやすい。そういった意味で、我々はあの縦型展示を「サイレント・セールスマン」とも呼んでいます。ぜひ、多くのショップに置いていただきたいと思っています。間違いなく、ショップの売り上げアップにつながると自信を持っています。

CW:フレディさんは、実に忙しそうですね。

FK:ええ、このショーの後はいったん韓国へ行き、その後はアメリカへ行きます。

CW:まさに「世界一周旅行」ですね。お体に気を付けて下さい。今回は、ありがとうございました。

FK:こちらこそ、ありがとうございました。良い製品をリーズナブルな価格で提供するために、これからもがんばりますよ。「こんな商品があったら良い」というモノがありましたら、ぜひご提案下さい。
コフィディスに供給するヘルメットを持つキース氏コフィディスに供給するヘルメットを持つキース氏

あわただしく終了したインタビューであったが、実に有意義で楽しい話を聞くことが出来た。キースさんから日本のサイクリストに「こんな商品があったら良い」というモノを提案して欲しいということなので、何か思いつくモノがありましたら、ぜひシクロワイアードまでご連絡下さい! フレディ・キース氏に連絡させて頂きます。あなたの欲しいものが、製品になるかもしれませんよ!

photo&text:仲沢 隆(Takashi.Nakazawa)

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