完走者16人のレースは福島晋一(レガルスイ)が終盤独走して圧勝、初日とあわせて完全優勝を達成。大学生も健闘し、なかでも郡司昌紀(中央大)はステージ3位で総合2位と大健闘。

4周目、美麻の豊かな緑の中を走る集団4周目、美麻の豊かな緑の中を走る集団 photo:Hideaki.TAKAGI

各賞ジャージが並ぶ。筧五郎(イナーメ)はマスターズロードチャンピオンジャージで各賞ジャージが並ぶ。筧五郎(イナーメ)はマスターズロードチャンピオンジャージで photo:Hideaki.TAKAGI5周目、福島晋一(レガルスイ)の引きで逃げが形成5周目、福島晋一(レガルスイ)の引きで逃げが形成 photo:Hideaki.TAKAGI10周目、逃げる高岡亮寛(イナーメ)10周目、逃げる高岡亮寛(イナーメ) photo:Hideaki.TAKAGI10周目、飛び出したが集団に戻る横山航太(長野県連合)10周目、飛び出したが集団に戻る横山航太(長野県連合) photo:Hideaki.TAKAGI12周目、独走していた高岡亮寛(イナーメ)に2人が迫る12周目、独走していた高岡亮寛(イナーメ)に2人が迫る photo:Hideaki.TAKAGI12周目、福島晋一(レガルスイ)が追いつきざまにアタック12周目、福島晋一(レガルスイ)が追いつきざまにアタック photo:Hideaki.TAKAGI優勝の福島晋一(レガルスイ)優勝の福島晋一(レガルスイ) photo:Hideaki.TAKAGIクラス2 大田尚之(中野立志館高)が優勝クラス2 大田尚之(中野立志館高)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI
8月12日(日)、大町美麻ロード ステージ2が行われ、福島晋一(レガルスイ)が優勝。前日の第1ステージとあわせて総合優勝を達成した。
「無差別級決戦」第2ラウンドは起伏の激しい1周12.6kmを13周する163.8kmのロードレース。強い選手しか残れない、完走者が毎回20名程度の力勝負のコース。
前日のステージ1でリーダーとなった福島晋一(レガルスイ)がどう戦うか、愛三工業勢は、そして大学生の戦いが注目された。

先立って行われた個人レースのクラス2は4周50.4kmで、積極的に戦った選手の一人の大田尚之(中野立志館高)が優勝。若手が上位を占めた。

クラス1は10時にスタート。天候は曇りから晴れ、気温は最高でも28度と、この季節では走りやすいものに。
最初の2周はアタックがかかるが決まらず不安定。愛三工業勢が特に交互にアタックを仕掛ける。3周目に入りその中から鈴木謙一(愛三工業レーシング)が単独抜け出し、2周を逃げる。

5周目、その鈴木が吸収後、10人ほどが前に出る。逃げにはならないがそのまま上り区間に入る。金井誠人(明治大)、綾部勇成(愛三工業レーシング)そして小嶋洋介(京都大)が先行。ここに福島が数人を引き連れ合流、10人ほどの逃げができる。
数人が前後して6周目には12人の逃げができる。愛三は品川真寛・福田真平・伊藤雅和の3人、福島、高岡亮寛(イナーメ)、郡司、金井、武久弘太(長野県連合)、森田雅士(立教大)、松本耀介(日本体育大)、小嶋、村上喜昭(慶応義塾大)だ。リーダージャージやステージ1の上位者を含む先頭は、この中から優勝者が出る集団だ。

12人の先頭を追うメイン集団は40秒から1分程度の差を保つが徐々に開いていく。次に動きが出たのは9周目、先頭の12人から高岡が抜け出てそのまま独走状態に。一気に30秒の差がつき、さらに1分半にまで差が広がる。しかし後続もペースを上げて高岡を追う。追走集団がばらけたときにペースを上げた福島についてこれたのは郡司だけ。福島と郡司は12周目に先頭の高岡に追いつく。そのカウンターで福島がアタック、2人を突き放して単独で先頭に。福島はここから残り1周半を独走して優勝。これに高岡、そして郡司が続いた。

各選手のコメント

「手を抜いたら失礼だから全力で行きましたよ、単独になったときのアタックは」と語る福島。「郡司君や金井君のような強い学生と走れておもしろかった」と振り返る。
「ラスト50キロで独走になったが全開では走らず次の展開に備えた。福島さんのアタックについていくべきだった」と高岡。
「U23の1位を狙ったがそれ以上の走りができた。でも終わってみると(勝てずに)悔しい」と力の差を実感する郡司。
いっぽうで規定で10周回で降りたジュニアの横山航太(長野県連合)は「逃げ集団に乗れず悔しい。終盤もブリッジをかけようとしたができなかった」と残念がるが、まだ高校2年生だ。

プロ、実業団、大学生、高校生が一堂に会した大会はそれぞれに収穫を得たものに。多くのチーム・選手が合宿の総仕上げにこのレースを走ったが、やはり厳しい展開となり完走者16人に。特に大学生にとっては月末から始まるインカレに向けてそれぞれに仕上がりと課題を確認できたレースだっただろう。

結果
ステージ2 163.8km
1位 福島晋一(レガルスイ)4時間22分29秒
2位 高岡亮寛(イナーメ)+46秒
3位 郡司昌紀(中央大学)+1分10秒
4位 金井誠人(明治大学)+4分26秒
5位 松本耀介(日本体育大学)+4分37秒
6位 武久弘太(長野県連合)+4分45秒
7位 森田雅士(立教大学)+5分05秒
8位 小嶋洋介(京都大学)+5分47秒
9位 西沢倭義(明治大学)+7分11秒
10位 神開一輝(明治大学・中央大学合同チーム)+7分17秒
11位 秋田拓磨(朝日大学自転車競技部)+7分37秒
12位 品川真寛(愛三工業レーシング)+7分54秒
13位 伊奈佑純(駒澤と筑波と明治学院の自転車部)+8分21秒
14位 水野恭兵(山梨学院/東工大 feat. SEKIYA)+8分59秒
15位 西谷雅史(チーム オーベスト)+9分32秒
16位 水野貴行(RITCHEY BREZZAイナメラード)+10分02秒
ジュニア 横山航太(長野県連合)3時間25分30秒/126.0km

個人総合成績
1位 福島晋一(レガルスイ)4時間31分48秒
2位 郡司昌紀(中央大学)+1分37秒33
3位 高岡亮寛(イナーメ)+1分37秒67
4位 金井誠人(明治大学)+5分03秒
5位 武久弘太(長野県連合)+5分52秒
6位 森田雅士(立教大学)+5分59秒
7位 松本耀介(日本体育大学)+6分18秒
8位 小嶋洋介(京都大学)+6分54秒
9位 西沢倭義(明治大学)+8分13秒
10位 品川真寛(愛三工業レーシング)+8分53秒
11位 神開一輝(明治大学・中央大学合同チーム)+8分56秒
12位 秋田拓磨(朝日大学自転車競技部)+9分19秒
13位 伊奈佑純(駒澤と筑波と明治学院の自転車部)+9分45秒
14位 西谷雅史(チーム オーベスト)+11分10秒
15位 水野恭兵(山梨学院/東工大 feat. SEKIYA)+11分15秒
16位 水野貴行(RITCHEY BREZZAイナメラード)+12分16秒

クラス2 50.4km
1位 大田尚之(中野立志館高)1時間21分22秒
2位 澤田隼(東京工業大学)+01秒
3位 小山貴大(前橋育英高)+05秒

photo&text:高木秀彰

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