7月28日ベルギー東フランドル地方で行われたケルメスレース(UCI非公認のローカルレース)GPバンブルヘにおいて竹之内悠(チームユーラシア)が優勝した。チーム監督の橋川 健氏のレポートでお伝えする。

GPバンブルヘで優勝した竹之内悠(チームユーラシア)GPバンブルヘで優勝した竹之内悠(チームユーラシア) (c)Ken.Hashikawaレースには170名以上のエントリーがあり、長く伸びた集団からアタックが繰り返されるが、どれも決定的な逃げは決まらない。集団が絞り込まれる中、最終周回に中山 卓士を含む20名が先行するが、竹之内を含む約20名がラスト5kmで吸収。約40名の集団からラスト1kmで竹之内が飛び出し、最後まで逃げ切った。

竹之内はMTB、シクロクロスのキャリアは長いが、ロードレースに本格的に参戦したのはチームユーラシアに所属した2009年から。その後、着実に成長し3年目で初優勝を飾った。先週はフランスのUCIカテゴリー2クラスのレースで8位に入賞し、ヨーロッパツアーポイントを獲得している。

竹之内のコメント
「最終周回のラスト500mはクランクコーナーが連なり、ゴールスプリントに備えて集団の前方で待機するつもりだったが身体が勝手に動いた。コーナリングには絶対の自信があったので、逃げ切れて良かったです。最後の2周、我慢していたのがよかったと思います。2位のオメガファルマの選手も脚をためていた。彼は脚があるのに僕と同じ集団で走っていて、トップ集団に追い付いた瞬間に一気に前に上がって行っていた。それを知ってるから、あそこまで悔しがる気持ちがよく分かります。レースを終えて、チームの車に戻るまでの間に、周囲の選手や関係者からの視線や態度がこれまでと大きく変わっていました。ようやく認められた気がします。2勝目を目指してこれからも頑張ります」

橋川健監督のコメント
「今年に入り、竹之内が大きく成長した。特にここ3か月は50%以上の確率でトップ10に入賞していたし、レースを見ていていつ勝ってもおかしくないと感じていた。しかし、現実にはなかなか勝てなかった。悠とも話し合いを繰り返し、もっと勝つ事に執着したメリハリのあるレースを指示していたが、今日のレースで結果を残す事が出来て良かった。これまで応援していただいたファンの皆様、協賛企業の皆様、ありがとうございました。ここをスタート地点にさらにステップアップできるよう、チームとしても邁進していきます」

text&photo:Ken Hashikawa