4月のツアー・オブ・ターキー(UCI2.HC)でUCIプロチームライダーを蹴散らして総合優勝したイヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)に、ドーピングの疑いが浮上。大会期間中のドーピング検査で採取された尿サンプルから、禁止薬物EPO(エリスロポエチン)が検出された。

イヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク)イヴァイロ・ガブロフスキー(ブルガリア、コンヤ・トルク) photo:Sonoko Tanaka1978年生まれの34歳ガブロフスキーは、4月にトルコで開催されたツアー・オブ・ターキーで2度目の総合優勝。9つのUCIプロチームが出場する中、UCIコンチネンタルチーム所属のガブロフスキーが最難関山岳ステージで優勝して総合首位に立ち、最終日までリーダージャージを守り抜いた。総合2位アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン、アスタナ)との総合タイム差は1分33秒。

UCI(国際自転車競技連合)によると、ツアー・オブ・ターキー期間中の4月24日に採取された尿サンプルから、EPO使用が疑われる分析結果が出た。検査を行なったのはアテネにあるWADA(世界アンチドーピング機関)の認定を受けた分析期間。ガブロフスキーはチームによって暫定的に出場停止状態に置かれている。

母国ブルガリアで開催されているツアー・オブ・ブルガリアで史上最多の5回総合優勝を飾っているガブロフスキー。彼のドーピング容疑はこれが初めてではなく、2003年にはヘマトクリット値が高いとして西フランドル3日間レースを欠場。2005年には血液検査で異常値が見つかり、ロード世界選手権を欠場している。

text:Kei Tsuji