ポッツォヴィーヴォ「ジロ最終週に自信がある」　ヘジダル「全力を尽くすためにここにいる」

最後の上りで飛び出し、念願のジロ初ステージ優勝を挙げたポッツォヴィーヴォ（コルナゴ・CSF）は故郷での勝利だ。マリアローザを守ったヘジダル（ガーミン）は終盤メカトラブルに遭い、タイムを失うところだった。

独走で2級山岳モレッラ峠を駆け上がるドメニコ・ポッツォヴィーヴォ（イタリア、コルナゴ・CSFイノックス） photo:Kei Tsuji地元で勝利したドメニコ・ポッツォヴィーヴォ（イタリア、コルナゴ・CSFイノックス）

夢のようだ。果たせることがないと思っていたジロでの初の勝利は格別。
ゴールまで2km長かったら走りきれなかった。でも今日は調子が良かったからいい日になると思っていた。そしてやったんだ。
今日はアタックした峠で僕のファンが沿道にたくさん集まっていた。今日の勝利は僕の家に近かったから、心に響いたよ。本当の所、僕の得意な厳しい登りはとても短くて、ゴールまでの平坦路が長かったから、それほど僕向きのコースじゃなかった。

僕はたぶん何か大きな事をやるには小さすぎる。毎日調子を見ながらできることをやるよ。今年のジロは昨年に比べて厳しさが無くなったなんて悪く言う人もいるようだけど、より人間的な戦いになると思う。僕は第3週の山岳が厳しい2008年のジロで総合9位になったけど、今年のジロも最終週に自信を持っているよ。

僕は純粋なクライマーだ。レース中は頭の中を流れる音楽がモチベーションをくれるんだ。登りになると全力が出せるね。
僕の好きな山岳はモルティローロ、ジャウ峠、プント・ヴェレーノ。そしてゾンコランが好き。ゾンコランとモルティローロ、トレチーメ・ド・ラヴァレードも好きだ。嫌いなのは雨の下り。昨年のダートロードの道なんかは嫌い。ヴィヴィオーネやガヴィアの下りは嫌いだね。


マリアローザを着るライダー・ヘジダル（カナダ、ガーミン・バラクーダ） photo:Riccardo Scanferla終盤にトラブル。しかしマリアローザをキープしたライダー・ヘジダル（カナダ、ガーミン・バラクーダ）

今日はタフだった。集中してチームは前半コントロールしてマリアローザに集中した。ボーナスタイムもあってティラロンゴ、ロドリゲスがアタックしたけどジャージは守れた。マリアローザを毎日着られるのは幸せだね。着続けられるように頑張りたい。

僕がジロにマリアローザをとるために来ているわけじゃないって報道があったみたいだけど、それは訂正したいね。僕は全力を尽くすためにここにいる。それは僕のゴールだ。できると思っているよ。
僕はベストを尽くすことに集中するのみ。これからのレースがどうなるかを見ていてほしい。

スプリントで3位のボーナスポイントを獲得。総合を2位に上げたホアキン・ロドリゲス（スペイン、カチューシャ）

ホアキン・ロドリゲス（スペイン、カチューシャ）がメイン集団の先頭でゴール photo:Riccardo Scanferla今日もまた調子が良かった。上りは誰も全力で行かなかった。なぜならアタックは総合争いの上位の選手のものじゃなかったから。このレースはまだ誰もペースを上げたがらない。最後のスプリントはいい位置につけることができたからスプリントした。そして勝って8秒を取って僕の足の調子がいいことを証明できた。ライバルたちに対しては大きな差じゃないけれどね。
アスタナやリクイガスがペースを上げたけど、上りが僕に向いていたから土曜よりも調子が良く感じた。でもまだ何も言うことはできないね。まだ大人しくしているよ。
いつものグランツールなら第1週に不利な状況に置かれているけど、今回は違う。シーズン序盤から良かったし、ジロにはリラックスして臨めている。プレッシャーはないね。ジロを一日一日闘うだけだね。


text:Makoto.AYANO
photo:Kei.TSUJI,CorVos,Riccardo Scanferla