4月の実業団開幕戦で衝撃的なデビューを果たした澤田賢匠を中心に、日置大介、大塚航、中西重智らが加入するチームはもはやコンチネンタルチームに引けをとらない布陣。更なる飛躍を目指す。

2012年のチームメンバー、左から前園、中西、日置、岡崎、辻、大塚、河賀、澤田2012年のチームメンバー、左から前園、中西、日置、岡崎、辻、大塚、河賀、澤田 photo:Hideaki.TAKAGI
奈良を拠点に活動するシエルヴォ奈良プロサイクリングチームは、設立して3年目を迎える。初年度は辻貴光が実業団Jエリートツアーで3連勝など結果を出した。
そして2年目の2011年は同Jプロツアー第1戦舞洲クリテで、何と2周目から逃げ切って勝つという、衝撃的な開幕戦デビューを、移籍してきた澤田賢匠が果たした。その後も実業団だけでなくツール・ド・北海道でも、エース澤田とそれをアシストするチームメイトの動きなどが目立った。

2011JPT第1戦舞洲クリテ、澤田賢匠(CIERVO NARA PROCYCLINGTEAM)が逃げ切り優勝2011JPT第1戦舞洲クリテ、澤田賢匠(CIERVO NARA PROCYCLINGTEAM)が逃げ切り優勝 photo:Hideaki.TAKAGIJPT第1戦でルビーレッドジャージを獲得した澤田賢匠JPT第1戦でルビーレッドジャージを獲得した澤田賢匠 photo:Hideaki.TAKAGI


2012年チーム体制

ゼネラルマネージャー 横山光太郎
選手兼任監督 辻貴光
プレイングコーチ 日置大介(チームMASSAより加入)
選手  岡崎陽介
    澤田賢匠
    大塚航(Team Eurasia-Fondriest Bikesより加入)
    中西重智(龍谷大学より加入)
研修生 前園浩平(立命館大学在籍)
    河賀雄大(立命館大学在籍)

ツール・ド・北海道2011第1ステージゴール後 澤田賢匠ツール・ド・北海道2011第1ステージゴール後 澤田賢匠 photo:Hideaki.TAKAGI2011けいはんなC1優勝の岡崎陽介(CIELVO NARA PRO CYCLINGTEAM)。3位は大塚航2011けいはんなC1優勝の岡崎陽介(CIELVO NARA PRO CYCLINGTEAM)。3位は大塚航 photo:Hideaki.TAKAGI


2012年は3人の正選手が加入

日置大介はチームマッサからの移籍で、ベテラン選手として経験を若手に伝えるプレイングコーチだ。
大塚航はTeam Eurasia-Fondriest Bikesからの移籍。スピードを生かしたオールラウンダータイプだ。
中西重智は龍谷大学の学連選手としてインカレ・ポイントレース5位などの成績を出してきたが、2012年からはシエルヴォ奈良に絞って活動を開始する。
また、研修生として立命館大学の前園浩平と河賀雄大が学連登録しつつ、出場可能な各車連やUCIレースなどで走る。

2010年インカレポイントレース 5位入賞の中西重智(先頭、龍谷大学)2010年インカレポイントレース 5位入賞の中西重智(先頭、龍谷大学) photo:Hideaki.TAKAGI2011年実業団加東ロードE1 前園浩平、河賀雄大の立命館大学がワン・ツー2011年実業団加東ロードE1 前園浩平、河賀雄大の立命館大学がワン・ツー photo:Hideaki.TAKAGI


若手を育成する

横山光太郎ゼネラルマネージャーは新体制についてこう語る。
「大きな考えとしてこのチームは、選手としてだけではなく、将来的にしっかりとした社会人としても指導、育成していきます。いわば”生涯クラブ”が目標です」
「プレイングコーチに日置を迎え、監督の辻は11年よりもレースを走ります。岡崎とともに将来の指導者も前提にしています」
「11年に結果を出した澤田、そして新加入の大塚、中西、前園、河賀の若手を、将来的には中心になれるようなチーム作りを目指しています。たとえば出場できるならば北海道やおきなわでは、12年はこの5人だけで走ることさえも考えています」
「松村光浩は別の場所で指導者の道を選びますが、引き続きアドバイザーとしての立場です。インカレロード覇者であり11年北海道でのエース澤田への献身的なアシストなど、若手選手から信望が厚く心強い限りです」


使用機材等

ジャージ=チャンピオンシステム
フレーム=サーベロ(東商会)
ホイール=TOKEN(東商会)
ハンドル&ステム=EASTON(東商会)
コンポーネント=カンパニョーロ(ダイナソア)
サドル=サンマルコ(ダイナソア)
タイヤ&チューブ=ハッチンソン(ダイナソア)
シューズ=ガエルネ(ダイナソア)
ペダル=TIME(ダイナソア)
サングラス=ルディ(ダイナソア)
ヘルメット=オージーケーカブト
バーテープ=オージーケーカブト
ボトル&ゲージ=オージーケーカブト
サイクルコンピューター=キャットアイ
サプリメント=メダリスト
チームカー=山城スバル

これ以外に、フィジカルコンディショニングコーチ、カイロプラクティクス、鍼灸、温熱療法、足ツボマッサージ、栄養士等や、地元の米屋、鶏肉業者、生鮮魚業者とも食事面、体調管理も含めサポート体制を整え、行政の支援も受けていく。さらにスポンサーと交渉中。


text:CIERVO NARA PROCYCLINGTEAM、高木秀彰
photo:高木秀彰

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