9月10日、フランス/ベルギーで開催されたパリ~ブリュッセル(UCI1-HC)はデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)が集団スプリントを制し優勝。宮澤崇史(ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)が集団ゴールスプリントで5位に入った。

ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ)を下したデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)。後方に宮澤崇史(日本、ファルネーゼヴィニ・ネーリ)の姿がヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ)を下したデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)。後方に宮澤崇史(日本、ファルネーゼヴィニ・ネーリ)の姿が (c)CorVosパリ~ブリュッセルは1893年に創設されたワンデーレース。UCIヨーロッパツアーに属し、レースカテゴリーでは1-HCにあたるセミ・クラシックレース。フランスのソワソンをスタートし、ベルギーのブリュッセル近郊にゴールする218.5kmで争われる。コースは全体的に平坦基調だが、後半にはベルギー特有のパヴェ(石畳)が取り入れられるため、選手たちを苦しめる。
近年は2005年から2009年までロビー・マキュアンが4連覇し、最多となる5勝をマーク。2009年はマシュー・ゴス(オーストラリア)、2010年ののディフェンディングチャンピオンはフランシスコ・ベントソ(スペイン)。勝者からみてもスプリンターに有利なセミクラシックと言える。

序盤から逃げたのは6人。ジョナタン・イヴェール(フランス、ソール・ソジャサン)、マシュー・スプリック(フランス、スキスプリントで圧倒したデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)。後方に5位の宮澤崇史(日本、ファルネーゼヴィニ・ネーリ)の姿がスプリントで圧倒したデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)。後方に5位の宮澤崇史(日本、ファルネーゼヴィニ・ネーリ)の姿が (c)CorVosル・シマノ)、ユルゲン・ファンゴーレン(ベルギー、ヴェランダ・ウィレムス)、アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ)、ディエゴ・カッチア(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・ネーリ)、ダニエーレ・ラット(ジェオックス)が集団から抜け出て逃げ集団を形成する。

しかし6人はゴール前30kmで集団に吸収される。代わりに20人ほどのグループが抜け出る。しかしこの集団も残り10kmで吸収される。
ゴールへ向けて集団が再構成に入るなかヨハン・オフレド(フランス、FDJ)が飛び出すが、マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)の激しい追走によってこれも吸収され、ラスト4kmでレースは振り出しに戻る。

デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)のシャンパンファイトデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)のシャンパンファイト (c)CorVos集団には50人ほどの選手が残り、集団スプリントの体制へ。ガリムジャノフで勝利を狙うカチューシャと、サレクサンドル・クリストフをエースとするBMCレーシング、そしてルーカスセバスチャン・アエド(アルゼンチン)で勝利を狙うサクソバンク・サンガードが列車を形成して競り合った。

強い向かい風、そして緩い登り坂となっていたゴールではカチューシャのエース、ガリムジャノフが強さを見せ、ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ)ら後続の追従を振りきった。宮澤は巧みにポジションを変えながら3位 アントニー・ラヴァール(フランス、アージェードゥーゼル)、4位 ステファン・ファンダイク(オランダ、ヴェランデ・ウィレムス)に続く僅差の5位でゴールした。

パリ~ブリュッセルを制したデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)パリ~ブリュッセルを制したデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ) (c)CorVosこのレースの2日前にベルギーの非UCIレースのイゼヘム・クルスでスプリント勝利を飾った宮澤は、世界選手権ロードに向けて順調な仕上がりを証明した。

優勝のデニス・ガリムジャノフのコメント
今日はハードなコースですべてが完璧だった。220kmのレースのほとんどで強い向かい風だった。幸いにもチームは本当によく働いてくれた。ボクのチームメイトは狙った通りのペースでレースを運んでくれた。

宮澤崇史のコメント(FaceBookより)
「一昨日の疲れが残っていたが、体調は良かったので最後のスプリントに絞って走った。順位は納得いかないが、体調は良くなっているので感じは良い。自分の甘さが、今回表彰台を逃したと分かっている。明日もHCカテゴリーのレースなので、集中して走ってこようと思う」。

パリ~ブリュッセル2011結果
1位 デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)    4h'51"35
2位 ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ)
3位 アントニー・ラヴァール(フランス、アージェードゥーゼル)
4位 ステファン・ファンダイク(オランダ、ヴェランダ・ウィレムス)
5位 宮澤崇史(日本、ファルネーゼヴィニ・ネーリ)
6位 ボルト・ボジッチ(スロベニア、ヴァカンソレイユ・DCM)
7位 アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、BMCレーシング)
8位 ダニエーレ・コッリ(イタリア、ジェオックス)
9位 ミハエル・ファンスタイェン(ベルギー、トップスポーツ・フラーンデレン)
10位 シリル・ルモワンヌ(フランス、ソール・ソジャサン)


photo:CorVos
text:MakotoAYANO

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