8月16日、北イタリアのヴァレーゼ近郊で第91回トレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ(UCI1.HC)が開催され、ドーピングによる出場停止を経て復帰したダヴィデ・レベッリン(イタリア、グエルチョッティ)が復帰後初となる勝利を挙げた。

単独で登りゴールに飛び込むダヴィデ・レベッリン(イタリア、グエルチョッティ)単独で登りゴールに飛び込むダヴィデ・レベッリン(イタリア、グエルチョッティ) (c)CorVos

1919年に第1回大会が開催され、今年で開催91回目を迎えるトレ・ヴァッリ・ヴァレジーネ。「ヴァレーゼの3つの渓谷」というその名前が示すレースの舞台となるのは北イタリアのロンバルディア州で、2つのカテゴリー山岳を含む131.9kmを走行後、ヴァレーゼを中心とした9.7kmの周回コースを7周。終盤の周回コースには高低差100mの上りが設定されている。昨年の覇者はダニエル・マーティン(アイルランド、現ガーミン・サーヴェロ)。

レースはアタックの連発する消耗戦になったが、終盤にアタックを賭けたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)を捕らえたドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴCFS)とダヴィデ・レベッリンがふたりでラスト1kmで抜け出しに成功。登り坂になっているゴール前でレベッリンが再び加速してポッツォヴィーヴォを4秒引き離して単独ゴールした。

1位ダヴィデ・レベッリン(イタリア、グエルチョッティ)、2位ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴCFS)、3位ティボー・ピノ(フランス、FDJ) 1位ダヴィデ・レベッリン(イタリア、グエルチョッティ)、2位ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴCFS)、3位ティボー・ピノ(フランス、FDJ)  (c)CorVos先週40歳になったばかりのレベッリンは、かつて2004年のアルデンヌクラシック3連勝(フレーシュ・ワロンヌ、リアージュ~バストーニュ~リエージュ、アムステルゴールドレース)など数々のクラシックレースで好成績を収めているクラシックハンター。2008年北京オリンピックで2位となるも、CERA陽性となり銀メダルは剥奪、同年11月18日より2年間の出場停止処分を受けた。

今シーズンよりイタリアのプロコンチーム「ミケ・ グエルチョッティ」でレースに復帰。最近のトロフェオ・マッティオッティとGPカマイオーレでも勝利に近づく好調ぶりを見せていた。

またこの日はダンジェロアンティヌッチィ・NIPPOの佐野淳也も出場。1分28秒遅れの40位でフィニッシュしている。


レベッリンのコメント
「このゴールは自分向きだと思っていた。ポッツォヴィーヴォとゴール前300mで2人になった時、勝てると思った。いい調子だと判っていた。この勝利は僕らが待ち望んだもの。まだビッグレースで勝てると思っているから復帰したんだ。これからシーズンの終わりまでにまだ何勝かできると思う」

レース展開及びコメントはガゼッタ紙より。

結果
1位 ダヴィデ・レベッリン(イタリア、グエルチョッティ) 4h'41"30
2位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、コルナゴCFS) +"4
3位 ティボー・ピノ(フランス、FDJ)         +"7
4位 エンリーコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)
5位 サイモン・クラーク(オーストラリア、アスタナ)
6位 イゴール・シリン(ロシア、カチューシャ)
7位 フェデリコ・カヌチ(イタリア、コルナゴCFS)
8位 シモーネ・ストルトーニ(イタリア、コルナゴCFS)
9位 ミゲルアンヘル・ルビアーノ(コロンビア、ダンジェロアンティヌッチィ・NIPPO)
10位 ダニーロ・ディルーカ(イタリア、カチューシャ)   +"17


text:Makoto.AYANO
photo:CorVos

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