平均ラップタイムがなんと18分06秒!超ハイペースで進んだ広島・中央森林公園でのレースは逃げらしい逃げが決まらないまま終盤へもつれこんだ。畑中勇介はじめシマノ勢が上位独占の中、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が完全復活を遂げ3位に入った。

2周目、福島晋一(ボンシャンス飯田JPT)が強烈にペースを上げる2周目、福島晋一(ボンシャンス飯田JPT)が強烈にペースを上げる photo:Hideaki.TAKAGI

6月5日に開催された、今年から名称を変えた「西日本ロードクラシック」。今年で45回目を数える伝統のレースで、実業団の中では格も2番目に高いものだ。会場は昨年コースが全面改修され、格段に走りやすくなった広島県中央森林公園の12.3kmコースだ。

F1/2 最終周回の豊岡英子(パナソニックレディース)F1/2 最終周回の豊岡英子(パナソニックレディース) photo:Hideaki.TAKAGI3周目、柿沼章(宇都宮ブリッツェン)が仕掛ける3周目、柿沼章(宇都宮ブリッツェン)が仕掛ける photo:Hideaki.TAKAGI6周目、4人が20秒リードする6周目、4人が20秒リードする photo:Hideaki.TAKAGI9周目、抜け出した3人とそれを追う西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)9周目、抜け出した3人とそれを追う西谷泰治(愛三工業レーシングチーム) photo:Hideaki.TAKAGI最終周回、シマノ勢の攻撃に耐える増田成幸(宇都宮ブリッツェン)最終周回、シマノ勢の攻撃に耐える増田成幸(宇都宮ブリッツェン) photo:Hideaki.TAKAGI各チームがフルメンバーで参戦
ここ数年の「西日本実業団ロード」ならば、全日本選手権の前の週で、しかも同じコース。今年は3週間の間があり、全日本の開催場所は岩手になった。しかもその3週間の間にロードレースは無い。そのため純粋にタイトルを狙うレースになり、国内拠点のすべてのチームがほぼフルメンバーで参戦。海外組がいないだけで、全日本選手権となんら変わらない役者たちが揃った。

12時10分、104名のP1選手たちが12.3kmを10周する123kmのレースがスタート。1周目からアタックがかかる。前半のワインディングの下り部分はハイペースのコーナリングに。路面改修された結果、明らかにペースが上がった。
上りで鈴木譲(シマノレーシング)、原川浩介(湘南ベルマーレ)らが仕掛けるが柿沼章(宇都宮ブリッツェン)、中山卓士(チームユーラシア・ムセーウバイクス)らの動きで吸収する。

2周目の展望台への上りで福島晋一(ボンシャンス飯田JPT)がペースを上げ、集団は一列棒状になり中切れが発生するが、下り区間で吸収。集団は数を減らしながらもひとつのまま。
3周目には青柳憲輝(シマノレーシング)のペースアップに柿沼と福島が反応、3人の先頭集団が10秒ほど差をつけるが、メイン集団は西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)らが引き上げて吸収する。ここで飛び出た柿沼に奈良基(ボンシャンス飯田JPT)が合流し、2人で約1周半逃げ続けるがこれも吸収される。

アタックがかかるが決まらないまま終盤へ
5周目、再びひとつとなった集団から青柳と畑中、ヴィンチェンツォ・ガロッファロ(マトリックスパワータグ)らがペースアップするものの集団はひとつのまま。6周目には鈴木譲、高岡亮寛(イナーメ・アイランド信濃山形-JP)が抜け出し西薗と柿沼が合流、4人で20秒ほどリードするものの、これもまた吸収される。

8周目、アタックと吸収を繰り返した先頭は人数を減らし、ついに9人になる。シマノは鈴木真理、鈴木譲、畑中、西薗、青柳の5人、さらに福島、西谷、増田、井上和郎(チームブリヂストン・アンカー)だ。この中から西薗、畑中が各々ペースアップし他チーム選手を消耗させる。この攻撃で福島らが脱落する。

10周目、更なるシマノの攻撃で西谷が脱落。先頭はシマノ鈴木真理、畑中、西薗、青柳4名と増田に。シマノ4名対ブリッツェン1名と圧倒的にシマノ優勢に。最後の上り区間でシマノ勢が交互に仕掛け、増田が一人で反応する。展望台の坂で畑中がアタック、増田は反応できず続けて西薗がアタック。畑中と西薗のシマノがワン・ツー勝利を飾った。

シマノ圧勝と福島、西谷の活躍そして完全復活の増田
終わってみれば平均ラップタイム18分06秒という超ハイペース。17分台のラップが半分あり、通常ならばアタックがかかった周だけ18分を切れば速い方なので、いかにハイペースだったかがわかるだろう。昨年の同じ周回数で行われたこの大会は平均ラップ18分51秒だ。路面状態がよくなったことも手伝ったが、やはり123kmにわたってアタックがかかり続けた結果だ。完走者はわずかに28名というサバイバルレース。クラブチーム選手は7名のみ。完走しただけでも栄誉だ。

結果はシマノの圧勝だが、勝因は高いレベルで戦える人数をそろえていたことだ。他チームはこれに対抗できる選手を複数そろえられなかった。シマノは青柳と西薗ののぼりでの動きが目立った。そして他チームは単独ながらも西谷、福島がやはりその力を見せた。増田は最終局面にきわめて不利な状況になったがそれでも粘り、昨年の大怪我からの完全復調を果たした。複数の先頭メンバーが「増田が一番強かった」と証言するほどだった。

畑中勇介(シマノレーシング)が優勝畑中勇介(シマノレーシング)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI

畑中勇介(シマノレーシング)のコメント
最終局面にシマノが4人残ったことはびっくりした。特に今大会はほとんどのチームがフルメンバーで参戦している。その中で残れたのは大きなことだと思う。熊野では結果を出すことができなかった。オランダ遠征で得たものはあるが、帰国してすぐなどきつい部分もあった。熊野のあとに休養と練習のメリハリをつけて今回に臨んだ。熊野の雪辱を果たしたとも言える。西薗と青柳のような強い後輩がいるといい刺激になる。全日本選手権は、国内を拠点に戦っている選手として頑張りたい。


結果
JPT 123km
1位 畑中勇介(シマノレーシング)3時間01分01秒
2位 西薗良太(シマノレーシング)+06秒
3位 増田成幸(宇都宮ブリッツェン)+31秒
4位 青柳憲輝(シマノレーシング)
5位 鈴木真理(シマノレーシング)+33秒
6位 西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)+53秒
7位 福田真平(愛三工業レーシングチーム)+1分05秒
8位 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)+1分06秒
9位 辻善光(宇都宮ブリッツェン)+1分07秒
10位 栂尾大知(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)+1分08秒

F1/2 36.9km
1位 豊岡英子(パナソニックレディース)1時間06分06秒
2位 星川恵利奈(湘南ベルマーレクラブ)+2分42秒
3位 坂口聖香(Ready Go JAPAN)

E1 61.5km
1位 松木健治(クラブシルベスト)1時間35分39秒
2位 若杉圭祐(BREZZAカミハギRT)+03秒
3位 山川惇太郎(湘南ベルマーレクラブ)+09秒
4位 佐藤信哉(VC Fukuoka)+14秒
5位 石堂大悟(チームサイクルプラス)+15秒
6位 内山巧崇(EQADS)

E2 49.2km
1位 菅原成典(トラクターRC)1時間19分02秒
2位 藪脇大輔(HEART BEAT Racing但馬)
3位 城下貴司(チームサイクルプラス)+01秒
4位 大橋洋捻(bicinoko.com)
5位 植松太郎(なるしまフレンド) 
6位 堅田郁也(グランデパール播磨)

E3 36.9km
1位 堀孝明(ブラウ・ブリッツェン)57分21秒
2位 中西重智(龍谷大学)+04秒
3位 西脇圭亮(Team AXion-axion2011.com)+06秒
4位 小島大太郎(Team-DADDY)+09秒
5位 北中悠貴(関西大学Cycle Racing Team)
6位 今井雄輝(EURO-WORKS Racing)


photo&text:高木秀彰
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