2011年3月31日、KBCデパンヌ3日間レース(UCI2.HC)最終個人タイムトライアルが行なわれ、14.7kmを18分31秒で駆け抜けたセバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)が優勝。ライバルたちを14秒以上引き離したロセレルが総合優勝に輝いた。

トップタイムをマークしたセバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)トップタイムをマークしたセバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック) photo:Cor Vos最終日の午後に行なわれた個人タイムトライアル。デパンヌを発着する14.7kmのコースは高低差が10mに満たないフラットなレイアウトで、180度のUターンを含め、テクニカルなコーナーが散りばめられている。

午前中の第3aステージだけで合計97名がレースを去り、午後は更に5名がスタートせず。51名がスタートした。

総合表彰台、左から3位ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、レディオシャック)、優勝セバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)、2位リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)総合表彰台、左から3位ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、レディオシャック)、優勝セバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)、2位リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) photo:Cor Vos第3aステージを終えた時点で総合上位26名が10秒以内にひしめく状態。総合トップのバート・デバッカー(ベルギー、スキル・シマノ)から10秒遅れの総合13位につけていたロセレルが、リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)を14秒上回るタイムで優勝を飾った。優勝タイムは18分31秒で、平均スピードは47.6km/h。

今シーズン初勝利を飾ったロセレルは、同時に総合優勝を掴むことに成功した。ロセレルは2006年大会の個人TTで4位に入り、最終的に総合4位。2007年大会の個人TT4位、総合6位という成績を残している。

「正直言って、驚きの勝利だ」。昨年からレディオシャックに所属する29歳のロセレルは喜びを語る。「これまでの3ステージでの走りを見る限り、ヴェストラがこの個人TTで勝って、そのまま総合優勝に輝くと予想していた。でも自分の調子も悪くなくて、前半から飛ばしたんだ。これはナイスな勝利。チームは勢いに乗っている」。

また、ロセレルのチームメイトで弱冠20歳のミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド)がステージ3位に。レディオシャックは総合表彰台に2名を送り込む活躍。チーム総合成績首位でレースを終えた。

念願の総合優勝を狙ったヴァカンソレイユ・DCMのヴェストラは、3年連続個人タイムトライアル2位。最終的に6秒差の総合2位に入った。悔しいヴェストラは「ロセレルは勝利に値する走りだった。全力で走ったが、彼の方が速かった。ただそれだけだ。非常に残念な思いが残る。山岳賞に輝いたけど、それじゃ埋め合わせできない。明日からリカバリーに励んで、日曜日(ロンド・ファン・フラーンデレン)に備えるよ」とコメントしている。

14秒差の2位に終わったリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)14秒差の2位に終わったリエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) photo:Cor Vosステージ3位・14秒遅れのミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、レディオシャック)ステージ3位・14秒遅れのミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、レディオシャック) photo:Cor Vosステージ4位・18秒遅れのシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)ステージ4位・18秒遅れのシルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ) photo:Cor Vos
ステージ5位・22秒遅れのベアト・グラブシュ(ドイツ、HTC・ハイロード)ステージ5位・22秒遅れのベアト・グラブシュ(ドイツ、HTC・ハイロード) photo:Cor Vosポイント賞ジャージを着て走ったデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)ポイント賞ジャージを着て走ったデニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ) photo:Cor Vosリーダージャージを着るバート・デバッカー(ベルギー、スキル・シマノ)は1分44秒遅れのステージ28位リーダージャージを着るバート・デバッカー(ベルギー、スキル・シマノ)は1分44秒遅れのステージ28位 photo:Cor Vos


レース展開はストリーミング映像、選手コメントはレディオシャックとヴァカンソレイユ・DCM公式サイトより。

KBCデパンヌ3日間レース2011第3bステージ結果
1位 セバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)    18'31"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)    +14"
3位 ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、レディオシャック)
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)     +18"
5位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、HTC・ハイロード)         +22"
6位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)          +24"
7位 デミトリ・ムラフエフ(カザフスタン、レディオシャック)     +30"
8位 リック・フレンス(オランダ、ラボバンク)
9位 トーマス・ヴァイクス(リトアニア、アスタナ)          +34"
10位 シリル・ルモワンヌ(フランス、ソール・ソジャサン)       +50"

個人総合成績
1位 セバスティアン・ロセレル(ベルギー、レディオシャック)   12h21'33"
2位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)    +06"
3位 ミカル・クヴィアトコウスキ(ポーランド、レディオシャック)   +14"
4位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、クイックステップ)     +18"
5位 ベアト・グラブシュ(ドイツ、HTC・ハイロード)         +22"
6位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)          +24"
7位 デミトリ・ムラフエフ(カザフスタン、レディオシャック)     +26"
8位 リック・フレンス(オランダ、ラボバンク)            +30"
9位 トーマス・ヴァイクス(リトアニア、アスタナ)          +34"
10位 シリル・ルモワンヌ(フランス、ソール・ソジャサン)       +50"

ポイント賞
デニス・ガリムジャノフ(ロシア、カチューシャ)

山岳賞
リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

チーム総合成績
レディオシャック

text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos

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