難関ゲンティンの頂上ゴールが設定されたジェラジャ・マレーシア第7ステージは、ティモシー・ロー(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ)が優勝。19歳のローは同時に総合トップに立った。日本勢は別府匠(愛三工業レーシングチーム)がステージ9位に食い込むものの、総合争いでは苦戦を強いられた。

中間スプリントポイントで競り合う畑中勇介(シマノレーシング)ら中間スプリントポイントで競り合う畑中勇介(シマノレーシング)ら photo:www.jelajah.com.myジェラジャ・マレーシアのクライマックス第7ステージは、標高925mの1級山岳ゲンティンにゴールする116kmの山岳コースで行なわれた。翌日の最終ステージはクリテリウムのため、実質的にこの日が総合争いを決定づける。

レースは逃げグループに入った畑中勇介(シマノレーシング)が、中盤に設定された3つのスプリントポイントで勝負に絡み、先頭通過1回と2番手通過2回を果たす。しかしこの逃げも、最後のゲンティンの上り口で吸収されてしまった。

ゲンティンを制したティモシー・ロー(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ)ゲンティンを制したティモシー・ロー(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ) photo:www.jelajah.com.myペースの上がったメイン集団はゲンティンで粉砕し、総合上位につけていた西谷泰治(愛三工業レーシングチーム)や鈴木譲(シマノレーシング)、普久原奨(チームブリヂストン・アンカー)は脱落。先頭ではオーストラリア勢とイラン勢が火花を散らした。

最後はゲンティンで生き残った3名によるスプリント勝負に持ち込まれ、カデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル)を破ったローが優勝。セーヴィングズ&ローンズ所属の弱冠19歳のローは、イラン勢を抑えて一躍総合トップに立った。チームメイトのジェイ・クローフォード(オーストラリア)も総合2位に浮上し、総合ワンツー体制で最終日を迎えることに。

日本勢は別府匠(愛三工業レーシングチーム)の9位・2分02秒遅れがステージ最高位。鈴木譲のアシストに徹した狩野智也(シマノレーシング)は16位でゲンティンにゴールしている。狩野智也と同タイムでゴールした普久原奨は総合18位から総合13位にアップ。鈴木譲は総合14位、西谷泰治は総合17位にそれぞれ総合順位を下げた。

翌第8ステージは、首都クアラルンプールで行なわれるクリテリウム。昨年畑中勇介が優勝を飾ったステージであり、再びの日本勢の活躍に期待したい。

レース展開はシマノレーシングレポートより。

ジェラジャ・マレーシア2009第7ステージ結果
1位 ティモシー・ロー(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ)3h01'21"
2位 カデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル)
3位 ジェイ・クローフォード(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ)
4位 ホセイン・アスカリ(イラン、タブリス・ペトロケミカル)+35"
5位 アンドレイ・ミズロフ(カザフスタン、タブリス・ペトロケミカル)+54"
6位 デーヴィッド・マッキャン(アイルランド、ライドスポーツレーシング)+1'23"
7位 ラファー・シュティウィ(チュニジア、ドーハチーム)+1'59"
8位 ハリ・フィトリアント(インドネシア、ポリゴンスウィートナイス)
9位 別府匠(日本、愛三工業レーシングチーム)+2'02"
10位 ウィル・ロートリー(カナダ、ジェリーベリー)+2'35"

個人総合成績
1位 ティモシー・ロー(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ)27h34'20"
2位 ジェイ・クローフォード(オーストラリア、セーヴィングズ&ローンズ)+24"
3位 カデル・ミズバニ(イラン、タブリス・ペトロケミカル)+25"
4位 ホセイン・アスカリ(イラン、タブリス・ペトロケミカル)+47"
5位 デーヴィッド・マッキャン(アイルランド、ライドスポーツレーシング)+1'54"
6位 ラファー・シュティウィ(チュニジア、ドーハチーム)+2'16"
7位 ハリ・フィトリアント(インドネシア、ポリゴンスウィートナイス)+2'32"
8位 メフディ・ソフラビ(イラン、タブリス・ペトロケミカル)+2'42"
9位 ウィル・ロートリー(カナダ、ジェリーベリー)+2'47"
10位 トントン・スタント(インドネシア、レテュア・サイクリング)+3'12"

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