2011年2月6日、京都市南区の桂川緑地公園で関西シクロクロス最終戦が開催された。過去最多660名が砂埃舞う平坦レースを堪能。ヨーロッパから帰国した竹之内悠(チームユーラシア)がC1優勝し、辻善光(Team Zenko 宇都宮ブリッツェン)が年間シリーズチャンピオンに輝いた。

大盛況の関西シクロクロス最終戦

C1 1周目、砂埃を巻き上げて選手たちが進むC1 1周目、砂埃を巻き上げて選手たちが進む photo:Kei Tsuji数ある国内シクロクロスシリーズの中で最も遅く千秋楽を迎える関西シクロクロス。最後を締めくくるのは、桂川緑地公園で開催される関西シクロクロス第10戦だ。

名神高速京都南インターすぐ近くというアクセスの良さから、毎年桂川には大勢の参加者が詰めかける。今年も例外ではなく、過去最高の660名が出場。あまりの参加者の多さにC3は3組に、CM2は2組に分けられて開催された。それでもC3は1組が60名を超す大所帯だ。

C1 1周目、ギャラリーも多いC1 1周目、ギャラリーも多い photo:Hideaki.TAKAGI前日には三船雅彦氏によるシクロクロススクールが行なわれ、こちらも50名が参加する大盛況に。レッスンの成果を翌日すぐに実践できるとあって好評だ。

参加者数の多さに加えて注目を集めたのが、参加メンバーの豪華さ。前週のシクロクロス世界選手権から帰国したばかりの辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)と丸山厚(MASSA-FOCUS-SUPER B)、豊岡英子(パナソニックレディース)、沢田時(ENDLESS/ProRide)が揃って出場。

前日の三船スクール参加者は50人!前日の三船スクール参加者は50人! photo:Hideaki.TAKAGI更にヨーロッパレースを転戦した竹之内悠(チームユーラシア)と小坂光(TeamZenko/宇都宮ブリッツェン)、GPミストラル最終戦で4連覇を果たした池本真也(和光機器・タムラクラブ)、関西シクロクロスシリーズランキング首位の辻善光(TeamZenko/宇都宮ブリッツェン)、引退後もシクロクロスに打ち込む島田真琴(シマノセールス)らが出場。まさにオールスター戦だ。

河川敷のグラウンドを利用したコースはフラットで、平坦直線路をひたすら踏み抜くセクションと、キャンバーを利用したテクニカルな区間が組み合わされている。しばらくまともな雨に降られていない路面は完全にドライ。レース中の砂地は濃厚な砂埃に覆われた。

オールスター戦を竹之内が制す

C1 54名が一斉にスタートC1 54名が一斉にスタート photo:Kei TsujiC1は開始直後に池本真也がリードし、辻浦圭一や沢田時、竹之内悠、小坂光、辻善光、島田真琴がすかさずチェイス。2周目に入ると池本に代わって辻浦と竹之内が先頭に立った。

辻浦と竹之内の2人を追ったのは、40分でレースを終えるジュニア全日本チャンピオンの沢田と、スタートでつまずきながらもペースを取り戻した丸山厚。その後ろにTeam Zenko 宇都宮ブリッツェンの辻と小坂が続く展開に。

C1 1周目、辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)が先頭にC1 1周目、辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)が先頭に photo:Hideaki.TAKAGI帰国直後で、しかも前日まで発熱に苦しんでいたという辻浦が3周目で先頭から落ちると、ここから竹之内の独走が始まる。最終戦を勝利してシリーズチャンピオンに輝きたいという強い気持ちで挑んだ辻が追走したが、タイム差は5秒、10秒と広がっていく。

やがて辻が痛恨のチェーン切れで2番手パックから脱落すると、代わって丸山と小坂の2人が竹之内を追走。沢田はこの日も上位に絡む走りを見せながら40分でレースを終えた。

C1 3周目、竹之内悠(チームユーラシア)C1 3周目、竹之内悠(チームユーラシア) photo:Kei Tsuji竹之内は最後までそのリードを守り抜き、最終的に後方を17秒引き離してフィニッシュ。最終回にもつれ込んだ2位争いは小坂に軍配が上がっている。

「レース前半で後方が離れたとき、周りの歓声に後押しされてそのまま行きました。結果的に最後まで持ち堪えることができてよかった。」表彰台の天辺に上った竹之内はコメントする。

C1 4周目、先頭の竹之内を追う辻善光(Team Zenko 宇都宮ブリッツェン)C1 4周目、先頭の竹之内を追う辻善光(Team Zenko 宇都宮ブリッツェン) photo:Kei Tsuji昨年10月からチームユーラシアのメンバーとしてヨーロッパに渡り、シクロクロスレースを転戦した竹之内。その影響で世界選手権セレクションレースに出場できず、全日本代表メンバー入りを逃した。しかしヨーロッパで確実に力をつけていることは間違いない。その力を見せつけるように、地元京都での最終戦を制してみせた。来シーズンも引き続きチームユーラシアのメンバーとして闘う。

チェーン切れによって半周近くバイクを担いで走った辻は、後半にかけて順位を上げ、8位でフィニッシュ。「大事な最終戦でトラブルに見舞われてしまった」とレース後は悔しい表情を滲ませたが、シリーズランキング首位の座は守った。

「ランキング首位という立場なので、長い距離を(バイクを担いで)走った。今シーズン途中からの参戦でシリーズチャンピオンに輝くことができて満足しています。これから始まるロードレースシーズンに向け、オフを取る間もなく合宿に入ります。本職のロードレースで勝利を狙っていきたい。」辻は宇都宮ブリッツェンのエーススプリンターとしてロードシーズンを闘う。

C1 竹之内悠(チームユーラシア)が優勝C1 竹之内悠(チームユーラシア)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI
C1 表彰C1 表彰 photo:Hideaki.TAKAGIC1 ポイントランキング総合表彰C1 ポイントランキング総合表彰 photo:Hideaki.TAKAGI


CL1は豊岡、CM1は大河内が制する

CL1 M1より前を走る豊岡英子(パナソニックレディース)CL1 M1より前を走る豊岡英子(パナソニックレディース) photo:Hideaki.TAKAGIシクロクロス世界選手権でクラッシュし、左肩の靱帯断裂という診断を受けた豊岡英子(パナソニックレディース)がCL1にエントリー。帰国後の再診察の結果、左肩亜脱臼であることが判明し、最終戦に間に合った。

豊岡は同時スタートのCM1(マスター)の選手たちと競り合いながら周回をこなし、最終的に独走に持ち込んでフィニッシュ。後続を5分近く引き離す圧勝だった。

CM1 先頭を走る大河内二郎(シルクロード)CM1 先頭を走る大河内二郎(シルクロード) photo:Hideaki.TAKAGI熾烈な闘いが繰り広げられたのがCM1。佐野光宏(ストラーダR)、ビンセント・フラナガン(PEDALFORTH.com)、大河内二郎(シルクロード)の3名が僅か3ポイント差でシリーズランキング争いを繰り広げる展開で、最終戦を制した選手がシリーズチャンピオンに輝く。

レースは序盤からこの上位3名が一進一退の攻防を繰り広げた。中盤から大河内が先頭に立ち、フラナガンと佐野が逃がすまいと追い上げる。しかし大河内のリードは徐々に広がり、最終的に17秒差で独走勝利。3勝目でシリーズチャンピオンに輝いた。

接戦を制した大河内は「前半はビンちゃん(フラナガン)に付いていくのがやっとでした。全然余裕がなかった」と謙遜する。しかし「もっと強くなって帰ってきます」と、早くも来シーズンに向けての意気込みを語った。

最終戦恒例の記念撮影最終戦恒例の記念撮影 photo:Hideaki.TAKAGI

その他のカテゴリーの写真など、レースの模様はフォトギャラリーにて!

C1(10周回)
1位 竹之内悠(チームユーラシア)           58'23"
2位 小坂光(TeamZenko/宇都宮ブリッツェン)     +17"
3位 丸山厚(MASSA-FOCUS-SUPER B)        +37"
4位 小坂正則(スワコレーシングチーム)        +1'06"
5位 池本真也(和光機器タムラクラブ)         +1'28"
6位 島田真琴(シマノセールス)            +2'06"
7位 辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)     +2'07"
8位 辻善光(TeamZenko/宇都宮ブリッツェン)     +2'28"
9位 小渡健悟(tacurino.net)              +2'35"
10位 久保伸次(岩井商会レーシング)         +2'36"

CL1(6周回)
1位 豊岡英子(パナソニックレディース)       38'41"
2位 宮内佐季子(CLUB viento)            +4'53"
3位 坂口聖香(Team POLPO)            +5'31"
4位 東陽子(Team Johnny)              +6'10"
5位 埜真賢美(Teamクルーズ)            +6'11"

CM1(6周回)
1位 大河内二郎(シルクロード)           38'52"
2位 佐野光宏(ストラーダR)             +17"
3位 吉中和彦(ユーロワークス)            +20"
4位 ビンセント・フラナガン(PEDALFORTH.com)   +36"
5位 巳波一郎(ユーロワークス)            +53"

C2(6周回)
1位 鬼頭拓也(クラブシルベスト)          38'31"
2位 松本祐典(アキファクトリー)           +04"
3位 中川幸嗣(masahikomifune.com)         +12"
4位 東畠信行(ナカガワAS.K'デザイン)        +13"
5位 皿屋豊(masahikomifune.com)          +15"

CM2(4周回)
1位 杜若治彦(チーム泥んこプロレス)        27'25"
2位 佐藤崇(株マルイ開発課)            +05"
3位 田村芳隆                    +29"

CL2(4周回)
1位 清水友恵(CSヤマダ)             30'03"
2位 三浦涼香(Hott Spin)              +46"
3位 坂口楓華                   +1'07"

C3A(4周回)
1位 山岸佑輔                   26'43"
2位 後藤隆弘(BR-4フクイサイクル)         +03"
3位 都築正浩(Verdad)               +45"

C3B(4周回)
1位 小原俊一(ナカガワAS.K'デザイン)       26'21"
2位 岡野樹(のぼこん/宝塚線)           +02"
3位 村岸旭(Team AXiON)             +47"

C3C(4周回)
1位 西村隆幸(のぼこん/宝塚線)          26'07"
2位 佐藤勇気(team12so)              +15"
3位 桑山和也(シマノドリンキング)          +20"

関西シクロクロス2010-2011シリーズランキング
1位 辻善光(TeamZenko/宇都宮ブリッツェン)    121pts
2位 松井正史(シマノドリンキング)          109pts
3位 丸山厚(MASSA-FOCUS-SUPER B)         98pts
4位 伊澤優大(岩井商会レーシング)           86pts
5位 小坂光(TeamZenko/ブリッツエン宇都宮)      74pts
6位 辻浦圭一(チームブリヂストン・アンカー)      62pts
7位 入江克典(シマノドリンキング)           60pts
8位 竹之内悠(チームユーラシア)            58pts
9位 小坂正則(スワコレーシングチーム)         56pts
10位 村岡俊典(ジェイピースポーツテストチーム)    54pts

text:Kei Tsuji
photo:Hideaki Takagi, Kei Tsuji
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