2011年のツアー・ダウンアンダーは、出場するスプリンターの面子が例年以上に豪華だ。前年度覇者のアンドレ・グライペル(オメガファーマ・ロット)に、マーク・カヴェンディッシュ(HTC・ハイロード)やタイラー・ファラー(ガーミン・サーヴェロ)、ロビー・マキュアン(レディオシャック)らが勝負を挑む。シーズン初戦から熱いバトル必至だ。

昨年ステージ3勝&2度目の総合優勝に輝いたアンドレ・グライペル(ドイツ、オメガファーマ・ロット)昨年ステージ3勝&2度目の総合優勝に輝いたアンドレ・グライペル(ドイツ、オメガファーマ・ロット) photo:Kei Tsuji出場するのは18のUCIプロチームと、実質的なオーストラリアナショナルチームのUniSAオーストラリア。どのチームもスプリンターを中心に据えたメンバー編成でツアー・ダウンアンダーに挑む。1チームのメンバーは、他のステージレースよりも少ない7名。そのためチーム力で集団を抑え込むような戦略は取りにくい。

昨年ステージ3勝を飾り、2度目の総合優勝を飾ったアンドレ・グライペル(ドイツ)は、ベルギーのオメガファーマ・ロットに移籍。大会史上初となる3度目の総合優勝を虎視眈々と狙っている。

ツールでステージ通算15勝を飾っているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード)ツールでステージ通算15勝を飾っているマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、HTC・ハイロード) photo:Cor Vosオメガファーマ・ロットはグライペルのトレイン要員としてアダム・ハンセン(オーストラリア)やビセンテ・レイネス(スペイン)、マルセル・シーベルグ(ドイツ)らをチームHTC・コロンビアから獲得。チーム力の面で不満はない。昨年新人賞に輝いたユルゲン・ルーランズ(ベルギー)の存在も心強い。

グライペルの活躍に待ったをかけるのが、元所属チームのHTC・ハイロード。ツール・ド・フランスでステージ通算15勝を飾っている最速スプリンター、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス)がグライペルの前に立ちはだかる。昨年までチームメイトだった2人の直接対決のゴングが、早くもダウンアンダーで打ち鳴らされる。

タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・サーヴェロ)タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・サーヴェロ) photo:Kei Tsujiカヴを発射するのは、オーストラリア選手権ロード2位のマシュー・ゴス(オーストラリア)と、名手マーク・レンショー(オーストラリア)のゴールデンコンビだ。カヴェンディッシュ不調の場合は、好調のゴスでステージ優勝、ならびに総合優勝を狙ってくるだろう。

カヴェンディッシュと並ぶ若手スプリンターとして成長するタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・サーヴェロ)もスタートラインに並ぶ。昨年ジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・エスパーニャでステージ2勝ずつを飾ったファラーは、新ジャージでシーズン初勝利を目指す。

ロビー・マキュアン(オーストラリア、レディオシャック)ロビー・マキュアン(オーストラリア、レディオシャック) photo:Kei Tsuji地元オーストラリア勢も黙ってはいない。直前にレディオシャック加入が決まったロビー・マキュアン(オーストラリア)は、このダウンアンダーでステージ通算12勝を飾っているお馴染みの選手。キャリア最後のシーズンを最高の形でスタートさせたいところだ。

同じく新加入のロバート・ハンター(南アフリカ)もレディオシャックジャージで登場。チームには、昨年大会で登りスプリントを制したマヌエル・カルドソ(ポルトガル)もいる。目立つ走りを見せてくれそうだ。

ロードU23世界チャンピオンのマイケル・マシューズ(オーストラリア、ラボバンク)ロードU23世界チャンピオンのマイケル・マシューズ(オーストラリア、ラボバンク) photo:Riccardo Scanferla昨年初日と最終日のクリテリウムを制したチームスカイは、今年もクリストファー・サットン(オーストラリア)とグレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド)の2枚看板。パワフルなスプリントが持ち味のグレーム・ブラウン(オーストラリア)は、U23ロード世界チャンピオンのマイケル・マシューズ(オーストラリア)と2人でラボバンクを率いる。

1999年に初代チャンピオンに輝き、2001年に再び総合優勝したスチュアート・オグレディ(オーストラリア)は、新生レオパード・トレックを率いて出場。2009年大会の総合優勝者アラン・デーヴィス(オーストラリア)はアスタナのチームリーダーとして出場する。

昨年初日のクリテリウムを制したグレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、チームスカイ)、後方は発射台のサットン昨年初日のクリテリウムを制したグレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、チームスカイ)、後方は発射台のサットン photo:Kei Tsuji他にもフランチェスコ・キッキ(イタリア)とゲラルド・チオレック(ドイツ)のクイックステップコンビや、ロメン・フェイユ(フランス、ヴァカンソレイユ)、ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)らがスプリント戦線に絡んでくるだろう。とにかくスプリンターの豪華さはグランツールにも負けない。

スプリンターに対抗して、第5ステージの勝負どころウィランガ・ヒルでアタックし、総合成績ジャンプアップを狙うのがオールラウンダーたちだ。これまでも逃げ切りが決まり、総合成績が逆転する現象が度々見られた。

昨年大会で果敢に攻撃を仕掛けたランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)昨年大会で果敢に攻撃を仕掛けたランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック) photo:Cor Vos昨年はカデル・エヴァンス(オーストラリア)やアレハンドロ・バルベルデ(スペイン)の存在がスプリンターたちの地位を脅かした。しかし今年はスプリンターの面子が豪華で、アタッカーたちの面子が幾分寂しい。それだけにスプリンターたちの牙城を崩すのは困難を極める。

昨年「キャリア最後のツール・ド・フランス」を走ったランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)は、このツアー・ダウンアンダーを「キャリア最後の海外レース」と捉えている。3年連続の出場であり、その注目度は抜群。過去2大会ではアタックを繰り返すなど、活発にレースを展開した。

2人の総合優勝経験者を擁するチームスカイは、ウィランガ・ヒルで最も積極的に勝負を仕掛けてくるだろう。2002年大会覇者のマイケル・ロジャース(オーストラリア)と2006年覇者のサイモン・ジェランス(オーストラリア)はシーズン最初のタイトルをチームに引き込みたい。

昨年ジロ・デ・イタリアで新人賞に輝き、一気にブレイクしたリッチー・ポルト(オーストラリア、サクソバンク・サンガード)も注目の存在。地元オーストラリアで一花咲かすことが出来るだろうか。アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)やセルゲイ・イワノフ(ロシア、カチューシャ)もパンチのある走りで大会を沸かせてくれるだろう。

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text:Kei Tsuji
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