シュレク兄弟のルクセンブルクチームは、正式名称を持たないまま新年を迎える。「レオパード・トゥルーレーシング」になるとの憶測が飛んでいるが、チームマネージャーのブライアン・ニガード氏はそれを否定した。全ては来年1月6日に行なわれるチームプレゼンテーションで明らかにされる。

サクソバンクとチームスカイのプレス担当を務めていたブライアン・ニガード氏サクソバンクとチームスカイのプレス担当を務めていたブライアン・ニガード氏 photo:Cor Vos「これだけは断言しよう。チーム名はレオパード・トゥルーレーシングではない」。ルクセンブルク・ウォルト紙とのインタビューの中でニガード氏はそう言い切った。

「レオパード」という名称は、チームウェブサイトだけでなく、ルクセンブルクのオワルドにあるチーム本部のドアにも記されている。しかしそれはチームマネジメントの名称に過ぎない。チームプレゼンテーションに向け、現在ニガード氏とキム・アンデルセン監督はチーム本部で作戦を練っている。

チームプレゼンテーション開催告知チームプレゼンテーション開催告知 「ジャージデザインはもう出来上がっているんだ。多くの人に気にいってもらえるデザインになったと自負している」。ニガード氏は自信を見せる。

チーム構想が動き始め、選手たちとの契約交渉が始まってから半年が経つ。新チームの首脳陣は、元サクソバンクのニガード氏とアンデルセン監督。サクソバンクから8名の選手を獲得したことで、サクソバンク色の強いチームが完成しつつある。

シュレク兄弟やファビアン・カンチェラーラ(スイス)を含む25名のメンバーは、スイスアルプスで行なわれた第1回トレーニングキャンプから帰ったばかり。ニガード氏はキャンプの模様を以下のように語る。

「チームの雰囲気はとても良かった。考えうる最良のメンバー構成だと思う。どの選手もモチベーションが高くて、2011年シーズンを全力で闘う準備ができている。全てがうまく機能している。大げさに聞こえるかも知れないけど、今まで参加したトレーニングキャンプの中で最高のものだった」。

注目のチームプレゼンテーションは、ルクセンブルクのコキュー・スポーツセンターで行なわれる。チームとしてのデビュー戦は、1月16日にオーストラリアで開幕するツアー・ダウンアンダー。しかし、そこでエースを担う予定だったスチュアート・オグレディ(オーストラリア)が、スイスアルプスでスキーに興じている際に肋骨を骨折してしまった。

2007年のパリ〜ルーベで優勝しているオグレディは、ツアー・ダウンアンダーの中心地アデレード出身。1999年と2001年のツアー・ダウンアンダーで総合優勝を飾っている。しかし肋骨の骨折により、地元レースを欠場する可能性が出てきた。

「彼は今モナコに帰っている。カラダには問題ないと言っていた」。オグレディの実兄ダレンはウェブサイト「アデレード・ナウ」の中でそう証言している。「数週間でコンディションを元に戻してくるはず。ツアー・ダウンアンダーまでには完調していると思うよ」。

昨年チームスカイがデビュー戦のクリテリウムで優勝したように、名称未定のルクセンブルクチームはオーストラリアの地で輝くか。ジャージやバイクなど、新チームへの興味は尽きない。

text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji