ジャパンカップ前日の土曜日に宇都宮市街で開催されるクリテリウムに特別招待選手として出場する予定だったテオ・ボス(オランダ、サーヴェロテストチーム)の来日が、レーススケジュールの変更によって急遽キャンセルとなった。

ロードレースとトラックレース両方のトップ選手であるボスは、急遽オランダ・アムステルダムで開催されるトラック競技の6日間レースに出場することになった。この大会期間は10月18日から23日までの開催。そのため、やむなくジャパンカップへの出場をキャンセルすることを、先週末の金曜日にジャパンカップ事務局に通知してきた。

予期せぬキャンセルという事態に、ジャパンカップ事務局は現在、替りに出場できる選手をサーヴェロテストチーム側と協議しながら選考中であるという。というのも、もうひとりの特別招待選手として別府史之(レディオシャック)のクリテリウム参戦が決まり、競輪選手3人とともにボスを含む5人で特別チーム「「CERVELO RADIOSHACK KEIRIN SPECIAL TEAM」を結成して参戦するという内容の発表を待つばかりのタイミングでの出来事だった。

ボスは今回の決定は2011年トラック世界世界選手権の出場権を得るために必要な選択だったとしている。ジャパンカップ事務局には10月13日づけで以下のメッセージが届いている。


--以下、テオ・ボスのメッセージ訳文

今回、残念ながらジャパンカップのクリテリウムレースに出場できなくなりました。
来年3月、アペルドールン(オランダ)で行われるトラック競技の世界選手権にどうしても出場したいと思っていますが、最近になってナショナルコーチから、アムステルダムの6日間レース(10月18日~23日開催)に出場することがオランダのトラックナショナルチームのメンバーになるためにはとても重要なレースだということを聞かされました。

アムステルダムの6日間レースはこのシーズン、トラック世界選の出場権を得るにあたって、そう多くはないチャンスのひとつとなってしまいました。
日本に来るためにあらゆる調整を行ってみましたが、解決策はジャパンカップの不出場という方法しかありませんでした。

このような遅い不出場表になってしまい、大変申し訳なく思っています。しかし、必ずこの埋め合わせはしたいと思っています。

私自身の計画では、以前自分が日本で多くレースをした競輪でファンになってくれ、まだ自分を応援してくれる日本のファンの皆さんのために日本に行き、クリテリウムレースに勝つつもりでした。それだけに不出場となったことをとても残念に思っています。ぜひ近い将来、日本に戻って、ファンの皆さんや実行委員会に今回の不義理の償いを果たしたいと思います。その時がくるのを楽しみにしています。  
(テオ・ボス)