中島康晴・井上和郎の最強福井チームが過去6年間で5勝の偉業を達成。2位は中島とともに抜け出した野中竜馬(広島・鹿屋体育大学)。少年は中井俊亮(奈良・榛生昇陽高校)が優勝。

成年、中島康晴(福井・TEAM NIPPO)が優勝成年、中島康晴(福井・TEAM NIPPO)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI千葉国体が9月26日(日)、南房総市でのロードレースで幕を開けた。
今年の国体は千葉県が舞台。ロードレースは南部の南房総市の一般公道で、トラックレースは27日から30日まで、松戸市営松戸競輪場で行われる。
少年と成年それぞれ5名までの選手で構成される。特に成年ロードレースは、コンチネンタルチームなどに所属する選手たちが各県代表のジャージを着て走る。普段のチームメイトが敵に、そしてライバルがチームメイトになる郷土色豊かなレースだ。

成年スタート成年スタート photo:Hideaki.TAKAGIロードレースは1周28.7kmのコースの周回で、少年は4周116.0km、成年は5周144.7kmだ。
コースの中間付近で標高差150mのピークがある。それ以外は小さなアップダウンが連続、道幅の狭い区間やカーブが連続し見た目以上にきびしく、逃げのできやすいコース。

少年の部
少年の部は1周目から9人が逃げ、数を減らしながら周回、3周目にいったん吸収されるがふたたび5人が逃げ3人が追走、合流して8人の逃げになる。
この8人によるゴール勝負になり、先行した5人から中井俊亮(奈良・榛生昇陽高校)が抜け出して優勝。

少年スタート少年スタート photo:Hideaki.TAKAGI成年の部
成年の部も序盤からアタックが激しくかかる。
1周目に榊原健一(愛知・中京大)、笠原恭輔(埼玉県・中央大)、榎本剛士(和歌山・日本大)、中西重智(滋賀・龍谷大)が逃げるが吸収。
2周目には中根英登(愛知・中京大)、榎本、菊池誠晃(愛媛・TEAM NIPPO)、小村知之(青森・環太平洋大)、三瀧光誠(山形・チームブリヂストン・アンカー)が抜け出すがこれも吸収。

その後に8名の逃げができる。メンバーは涌本正樹(大阪・マトリックスパワータグ・コラテック)、普久原奨(沖縄・チームブリヂストン・アンカー)、野口正則(奈良・鹿屋体育大)、野中竜馬(広島・鹿屋体育大)、中村弦太(広島・チームユーラシア・ムセーウバイクス)、大庭伸也(宮崎・宮崎県)、中島康晴(福井・TEAM NIPPO)だ。

少年2周目少年2周目 photo:Hideaki.TAKAGI最終周回の上りピーク手前、中島が先頭でペースを上げると2番手以降が千切れる。4番手にいた野中だけが中島に追いつき、2人で下り、ゴールへ向かう。
ラスト2km、中島がアタックして野中を突き離す。野中も追走するが届かず中島が優勝。

中島は昨年も優勝で2連覇。05年から07年は井上が3連覇しており、福井県勢はじつに6年間で5勝している。

優勝した中島のコメント
最終周回は人数を減らそうと思ってペースを上げたら野中だけがついてきた。広島県は2人いたのでばらばらにしたかったのでよかった。ラスト2kmは一度仕掛けたら野中が躊躇したのでそのまま踏み続けた。
成年5周目成年5周目 photo:Hideaki.TAKAGI
井上さんに優勝の翌年の気持ちなど聞いてとても落ち着いた。次は福井県で6勝目を挙げたい。自分自身はヨーロッパで勝ちたい。
ツール・ド・北海道は出られなくて悔しかったけれども、みんな頑張っていたのでレース中は応援していた。これからもレースは続くのでいい成績が残せるよう頑張りたい。


8位 井上のコメント
今日は中島と自分のどちらが勝ってもいいと臨んだ。自分も勝ちたかったけれども。他の県に脚を使わせるのは自分がやった。みんなが疲れたときに決まった逃げに中島が乗った。
少年、中井俊亮(奈良・榛生昇陽高校)が優勝少年、中井俊亮(奈良・榛生昇陽高校)が優勝 photo:Hideaki.TAKAGI自分はその後に自力で逃げに乗る動きをしたけれども、人数が増えてきたのでそれは途中でやめた。なのでもう最後は中島に託した。真鍋さん、菊池、吉田などが僕と同じ動きをしていたので。もちろんニッポだからとか関係ない。菊池はぶっ倒すつもりで(笑)。県の代表だから県のために走りました。


2位 野中のコメント
最後に中島さんと2人になったとき、スプリントでは勝てないので、早掛けしようと思ったときに逆に行かれてしまった、去年は広島県へポイントで貢献できなかったので良かったです。ツール・ド・北海道へは登録の関係上もともと出られなかったのですが、みんなが活躍していたので自分も出たかった。調子も上がっていたし。1ヶ月ぶりのレースなので嬉しいです

結果
成年 144.7km
成年表彰成年表彰 photo:Hideaki.TAKAGI
1位中島康晴(福井・TEAM NIPPO)3時間27分47秒
2位野中竜馬(広島・鹿屋体育大学)+06秒
3位野口正則(奈良・鹿屋体育大学)+1分53秒
4位中村弦太(広島・チームユーラシア・ムセーウバイクス)
5位涌本正樹(大阪・マトリックスパワータグ・コラテック)
6位大庭伸也(宮崎・宮崎県)+1分59秒
7位村上純平(山形・シマノレーシング)+2分36秒
8位井上和郎(福井・TEAM NIPPO)
9位菊池誠晃(愛媛・TEAM NIPPO)
10位向川尚樹(大阪・マトリックスパワータグ・コラテック)


少年表彰少年表彰 photo:Hideaki.TAKAGI少年 116.0km
1位中井俊亮(奈良・榛生昇陽高校)2時間52分31秒
2位北村彰也(和歌山・和歌山北高校)
3位面手利輝(神奈川・横浜高校)
4位近谷涼(富山・氷見高校)
5位山崎航(石川・金沢高校)
6位石橋学(青森・青森山田高校)+06秒
7位長瀬幸治(埼玉・栄北高校)
8位大浦恭史(富山・二上高校)
9位久保田元気(福島・学法石川高校)+3分43秒
10位鈴木快彰(神奈川・横浜高校)

photo&text:高木秀彰

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