ASO(アモリー・スポーツ・オルガニザシオン)は2011年、パリ〜ルーベ前日の4月9日に一般参加のシクロスポルティフを開催する。これまで地元クラブが開催していたイベントに代わるビッグイベントとして、4000〜5000人の参加者を集める予定。もちろん本戦で使用される全長53kmに及ぶパヴェやヴェロドロームも登場する。

2010年パリ〜ルーベ 集団先頭でアランベールを抜けるファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)2010年パリ〜ルーベ 集団先頭でアランベールを抜けるファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク) photo:Cor Vos1896年に第1回大会が開催され、来年で開催109年目のパリ〜ルーベは、「北の地獄」と称される異色のワンデークラシック。プロレースはコンピエーニュからルーベまでの260kmで行なわれる。今年のパリ〜ルーベはファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)が優勝。195名がスタートし、完走者は74名だった。

ASOの発表によると、プロレース開催24時間前の4月9日、約150kmの距離でシクロスポルティフが開催される。もちろんアランベールやカルフール・ダルブルなど、全長53kmのパヴェ区間も登場。レベルに合わせて何種類かの距離が用意される予定だ。

乾燥したパヴェから砂埃が舞い上がる乾燥したパヴェから砂埃が舞い上がる photo:Cor VosASOの計画では、シクロスポルティフの参加者数は4000〜5000人。参加者には医師の診断書の提出が求められる。来月には正式なコースが決定し、ウェブサイトでのエントリーが開始される見通しだ。

パリ〜ルーベのシクロスポルティフはこれが初めての開催ではない。これまでルーベの地元クラブチームであるVCルーベが2年に1回、2000〜3000人規模のイベントを6月に行ってきた。今年は2652名の参加者がパリ〜ルーベのコースを走っている。VCルーベのフランシス・ラジュ代表は、2011年はASOと協力してイベントを成功させ、2012年6月にVCルーベ主催のシクロスポルティフを開催する意向を示している。

ASOが主催するシクロスポルティフと言えば、ツール・ド・フランスの最難関山岳ステージと同じコースで行なわれるエタップ・デュ・ツールが有名だ。今年のエタップは7月18日に開催され、アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)とアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)が熾烈な総合バトルを繰り広げたトゥールマレー峠の第14ステージを一般サイクリストたちが走った。シクロスポルティフでも定評のあるASOだけに、パリ〜ルーベ・シクロスポルティフ参加希望者は、正式な発表があり次第すぐにエントリーすべきだろう。

text:Gregor Brown
translation:Kei Tsuji