タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)が、2週間前の検査で胸椎2箇所の骨折を新たに見つかったことを明かした。同選手はブエルタ・ア・エスパーニャで左鎖骨と頸椎を骨折し、約5週間後のヨーロッパ選手権への出場を考えていた。



ブエルタ・ア・エスパーニャで落車リタイアしたタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

ポガチャルが新たな骨折を明らかにしたのは、アメリカのスポーツメディア「ジ・アスレティック」でのインタビュー。「2週間前にスロベニアでCT検査を受けたんだ。C7(第7頸椎)が折れていることは知っていたのだが、新たに第1胸椎と第2胸椎も折れていることが分かったんだ」とコメント。ブエルタ・ア・エスパーニャ第8ステージ(8月29日)の落車から、およそ7週間後に発覚した形だ。

ポガチャルは落車当初、左鎖骨の骨折と第7頸椎の安定型骨折に加え、脳震盪と診断された。その2日後にスペインのバルセロナで鎖骨の手術を受け、チームはまもなくして2026年のシーズン終了を発表。しかし9月下旬にトレーニングを再開したポガチャルは、10月初旬のヨーロッパ選手権への出場を模索した。

しかしチームや医療スタッフとの協議の結果、出場を断念。その決断が正しかったことをポガチャルは「その瞬間、当初の目標だったヨーロッパ選手権に出なくて本当によかったと思った。脊椎が3箇所も折れていたと分かった時は、生きているだけで、普通に立っていられるだけで幸せだと感じた」と語った。

ヨーロッパ選手権への出場可能性を探りながらも、シーズン終了を選んだタデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

ポガチャルが骨折した第7頸椎は全7個ある首の骨で最も下の部分で、第1胸椎は全12個ある背骨の最上部にあたる。第2胸椎はその真下にある骨だ。ここは神経が密集している部分で、脊髄損傷の可能性もあったため、ポガチャルによる前述の言葉につながった。

インタビューでは落車直後の2週間は精神的に辛い時期だったと振り返り、現在は2027年シーズンに向け、居を構えるモナコでランニングや水泳で基礎体力を作っているという。また来シーズンへの目標については春のクラシックシーズンとツール・ド・フランスはもちろん、チームスポンサーであるUAE(アラブ首長国連邦)で行なわれ、今季は出場しなかったUAEツアーへの出場意欲も見せた。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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