2日連続の集団スプリントで決着したブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージは、ファンアールトの盤石なリードアウトからマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク)が先着。グランツールデビューの21歳が、区間3勝目をマークした。
第11ステージ 9月2日(水)
カルタヘナ〜ロルカ 153.8km(平坦)

スタート地点に登場したアレハンドロ・バルベルデ photo:CorVos 
前日に好リードアウトを披露したマルタン photo:CorVos

スプリント勝利を狙うウノエックス・モビリティ photo:A.S.O.

第11ステージ カルタヘナ〜ロルカ image:A.S.O. 劇的なスプリント決着となった翌日のブエルタ・ア・エスパーニャ第11ステージは、この日も集団スプリントが濃厚なレイアウトで争われた。地中海に面するカルタヘナから内陸のロルカを目指す153.8kmの大半は平坦路。コース後半に3級山岳アルト・デ・アレド(距離9.5km/平均4.2%)が設定されているが、ピュアスプリンターすら退けることはない低難易度だ。
この日は2022年、25年のマイヨプントス(ポイント賞)を獲得したマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)が、体調不良のため未出走だった。スプリンターステージで有力候補が去った集団からは、イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)らが飛び出し、遅れて今大会4度目の逃げとなるシヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)が合流。その結果、以下の4名が逃げ集団を形成した。
第11ステージで逃げた4名
ドメン・ノヴァク(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)
イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)
アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)
シヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)

イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)らが形成した4名の逃げ集団 photo:A.S.O.

プロトンを先導したヴィスマ・リースアバイクとコフィディス photo:A.S.O. 
この日もエンリク・マス(スペイン、モビスター)はマイヨロホを着て走る photo:A.S.O.
それを追いかけるメイン集団では、前日同様にコフィディスとヴィスマ・リースアバイクの2チームがペースを作る。コフィディスの狙いはもちろんブライアン・コカール(フランス)での区間2勝目で、前日ワウト・ファンアールト(ベルギー)で勝負したヴィスマ・リースアバイクはこの日、よりピュアスプリントに強いマシュー・ブレナン(イギリス)で区間3勝目を狙うことは明白だった。
舞台がアレハンドロ・バルベルデの故郷かつ、特有の風が吹くことでも知られるムルシア地方ということもあり、プロトンは逃げに対して2分以上のタイム差を与えない。また横風による集団分断を警戒したチューダープロサイクリングやEFエデュケーション・イージーポストなどのチームも集団牽引に加わったため、残り90km地点で早くも逃げを吸収。直前にはペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)らの仕掛けによってエシュロン(横風分断)が発生したが、集団はその後ひと塊に戻っている。
プロトンからはヘイターが再び飛び出し、36歳のベテランで元アメリカ王者のローレンス・ワーバス(チューダープロサイクリング)が合流。中間スプリントはヘイターが先着し、後続ではチームメイトのリードアウトからファンアールトが3番手通過を果たし、15点を獲得して着用するマイヨプントスのリードを広げる。先頭の2名は3級山岳アルト・デ・アレド(距離9.5km/平均4.2%)で引き戻され、ここではピナレロQ36.5プロサイクリングがハイペースで牽引したものの、登り耐性のあるブレナンやコカールはもちろん、ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)も集団から遅れることはなかった。

1度吸収されながらも、再び集団を飛び出したイーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ) photo:A.S.O.
フィニッシュの街ロルカへと至るまでは、プロデビューの今年にグランツール初出場の機会を得たハミッシュ・マッケンジー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が落車する場面もありながら、それ以外は大きな動きなくレースは進行。ヴィスマ・リースアバイクやピナレロQ36.5プロサイクリング、ウノエックス・モビリティなどがアタックを許さないペースで集団を牽引し、ヘヤピンコーナーを抜け、選手たちは最終ストレートに突入した。
クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)から集団先頭を引き継いだファンアールトが腰を上げ、その後ろから残り125mでブレナンがスプリントを始める。その背後にはコカールがつき、メーウスはコース中央から追い上げる。しかし絶好の位置から踏み始めたブレナンのトップスピードは、ライバルたちを並ばせることすら許さず、先着して右手で3本指を突き上げた。

今大会3勝目を挙げたマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
グランツールデビューとなったブエルタで、第2、5ステージに続く区間3勝目を手に入れたブレナン。「今日も自分たちが主導権を握ることができた。特にラスト10kmはチームメイトが素晴らしい走りで、僕を常に正しい位置、良いポジションにつけてくれた。(3勝は)すごく大きな意味があり、偉大なチャンピオンたちが僕のために走ってくれるのは本当に素晴らしい機会だ。心から感謝している」と、喜びと共にチームメイトへの感謝を語った。
勝利を逃した前日からすぐに修正を行い、完璧とも言える最終リードアウトを務めたファンアールトは役割を終えた後も踏み続け、区間5位でフィニッシュ。その結果ポイントを上乗せし、さらにブレナンがアレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ)を抜き、ポイント賞争いの2位に浮上している。

グランツールデビューで好調を見せつけるマシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.

自らも5位に入り、マイヨプントスを守ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O. 
マイヨロホを守ったエンリク・マス(スペイン、モビスター) photo:A.S.O.
第11ステージ 9月2日(水)
カルタヘナ〜ロルカ 153.8km(平坦)




この日は2022年、25年のマイヨプントス(ポイント賞)を獲得したマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)が、体調不良のため未出走だった。スプリンターステージで有力候補が去った集団からは、イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)らが飛び出し、遅れて今大会4度目の逃げとなるシヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)が合流。その結果、以下の4名が逃げ集団を形成した。
第11ステージで逃げた4名
ドメン・ノヴァク(スロベニア、UAEチームエミレーツXRG)
イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)
アレッサンドロ・コーヴィ(イタリア、ジェイコ・アルウラー)
シヌエ・フェルナンデス(スペイン、ブルゴス・ブルペレットBH)



それを追いかけるメイン集団では、前日同様にコフィディスとヴィスマ・リースアバイクの2チームがペースを作る。コフィディスの狙いはもちろんブライアン・コカール(フランス)での区間2勝目で、前日ワウト・ファンアールト(ベルギー)で勝負したヴィスマ・リースアバイクはこの日、よりピュアスプリントに強いマシュー・ブレナン(イギリス)で区間3勝目を狙うことは明白だった。
舞台がアレハンドロ・バルベルデの故郷かつ、特有の風が吹くことでも知られるムルシア地方ということもあり、プロトンは逃げに対して2分以上のタイム差を与えない。また横風による集団分断を警戒したチューダープロサイクリングやEFエデュケーション・イージーポストなどのチームも集団牽引に加わったため、残り90km地点で早くも逃げを吸収。直前にはペリョ・ビルバオ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)らの仕掛けによってエシュロン(横風分断)が発生したが、集団はその後ひと塊に戻っている。
プロトンからはヘイターが再び飛び出し、36歳のベテランで元アメリカ王者のローレンス・ワーバス(チューダープロサイクリング)が合流。中間スプリントはヘイターが先着し、後続ではチームメイトのリードアウトからファンアールトが3番手通過を果たし、15点を獲得して着用するマイヨプントスのリードを広げる。先頭の2名は3級山岳アルト・デ・アレド(距離9.5km/平均4.2%)で引き戻され、ここではピナレロQ36.5プロサイクリングがハイペースで牽引したものの、登り耐性のあるブレナンやコカールはもちろん、ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)も集団から遅れることはなかった。

フィニッシュの街ロルカへと至るまでは、プロデビューの今年にグランツール初出場の機会を得たハミッシュ・マッケンジー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)が落車する場面もありながら、それ以外は大きな動きなくレースは進行。ヴィスマ・リースアバイクやピナレロQ36.5プロサイクリング、ウノエックス・モビリティなどがアタックを許さないペースで集団を牽引し、ヘヤピンコーナーを抜け、選手たちは最終ストレートに突入した。
クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク)から集団先頭を引き継いだファンアールトが腰を上げ、その後ろから残り125mでブレナンがスプリントを始める。その背後にはコカールがつき、メーウスはコース中央から追い上げる。しかし絶好の位置から踏み始めたブレナンのトップスピードは、ライバルたちを並ばせることすら許さず、先着して右手で3本指を突き上げた。

グランツールデビューとなったブエルタで、第2、5ステージに続く区間3勝目を手に入れたブレナン。「今日も自分たちが主導権を握ることができた。特にラスト10kmはチームメイトが素晴らしい走りで、僕を常に正しい位置、良いポジションにつけてくれた。(3勝は)すごく大きな意味があり、偉大なチャンピオンたちが僕のために走ってくれるのは本当に素晴らしい機会だ。心から感謝している」と、喜びと共にチームメイトへの感謝を語った。
勝利を逃した前日からすぐに修正を行い、完璧とも言える最終リードアウトを務めたファンアールトは役割を終えた後も踏み続け、区間5位でフィニッシュ。その結果ポイントを上乗せし、さらにブレナンがアレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ)を抜き、ポイント賞争いの2位に浮上している。



ブエルタ・ア・エスパーニャ2026第11ステージ結果
| 1位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 3:17:18 |
| 2位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
| 3位 | ヨルディ・メーウス(ベルギー、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
| 4位 | マグナス・コルト(デンマーク、ウノエックス・モビリティ) | |
| 5位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 6位 | ユーゴ・オフステテール(フランス、NSNサイクリングチーム) | |
| 7位 | バスティアン・トロンション(フランス、グルパマFDJユナイテッド) | |
| 8位 | アレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ) | |
| 9位 | マテウジュ・ゴヴェカル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
| 10位 | オールイス・アウラール(ベネズエラ、モビスター) |
マイヨロホ(個人総合成績)
| 1位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | 35:59:02 |
| 2位 | プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | +1:18 |
| 3位 | フェリックス・ガル(オーストリア、デカトロンCMA CGM) | +1:39 |
| 4位 | オスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) | +2:20 |
| 5位 | リチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト) | +3:26 |
| 6位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +3:55 |
| 7位 | セップ・クス(アメリカ、ヴィスマ・リースアバイク) | +4:09 |
| 8位 | アロルド・テハダ(コロンビア、XDSアスタナ) | +4:39 |
| 9位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、デカトロンCMA CGM) | +7:33 |
| 10位 | ヤコブ・オムルゼル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +8:05 |
マイヨプントス(ポイント賞)
| 1位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴィスマ・リースアバイク) | 174pts |
| 2位 | マシュー・ブレナン(イギリス、ヴィスマ・リースアバイク) | 117pts |
| 3位 | アレッサンドロ・ロメレ(イタリア、XDSアスタナ) | 96pts |
マイヨモンターニャ(山岳賞)
| 1位 | サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) | 29pts |
| 2位 | エンリク・マス(スペイン、モビスター) | 24pts |
| 3位 | アンドレアス・レックネスン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | 19pts |
マイヨブランコ(ヤングライダー賞)
| 1位 | オスカー・オンリー(イギリス、ネットカンパニー・イネオス) | 36:01:22 |
| 2位 | ヤコブ・オムルゼル(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス) | +5:45 |
| 3位 | ヤルノ・ウィダー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ) | +7:14 |
チーム総合成績
| 1位 | デカトロンCMA CGM | 108:13:58 |
| 2位 | ネットカンパニー・イネオス | +42:55 |
| 3位 | XDSアスタナ | +50:12 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
photo:CorVos, A.S.O.
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