2025/01/25(土) - 08:00
2つの急坂を越えたサントス・ツアー・ダウンアンダー4日目は、大会3度目となるスプリント決着。先んじて踏み込んだブライアン・コカール(フランス、コフィディス)がバウハウスを退け、今季初勝利を手に入れた。

この日も集団先頭でチームメイトを牽引した留目夕陽(EFエデュケーション・イージーポスト) photo:CorVos

サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第4ステージ image:Santos Tour Down Under
サントス・ツアー・ダウンアンダー第4ステージは初日から続いた内陸部から一転、沿岸部を駆ける157.2kmが舞台。中盤と終盤に勾配の厳しい丘が設定されているため、サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)のようなピュアスプリンターには厳しいレイアウトとなった。
この日逃げたのタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ)など3名。その後スイス王者のマウロ・シュミット(ジェイコ・アルウラー)ら2名もメイン集団に飛び出し、先頭に合流したため逃げグループは5名となる。それを見送ったメイン集団では落車が発生し、ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツXRG)が治療を受けるシーンもあった。

マウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー)ら5名による逃げ集団 photo:CorVos
モビスターが牽引するプロトンには時折強風が吹き付けたものの、集団を分断させるほどではなかった。レースも中盤に入ると逃げていたウィリアムジュニア・ルセルフ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がプロトンへ戻り、先頭4名は56秒差で1級山岳ネトル・ヒル(距離1.9km/平均8.1%)に突入。イスラエル・プレミアテックの高速牽引によってサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)などピュアスプリンターが遅れ、頂上で集団は80名弱に絞られた。
最後まで粘ったシュミットも残り13km地点で捉えられ、クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)がアタックを仕掛ける。それにスヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー、グルパマFDJ)が追従したものの、成功はせず勝負は大方の予想通り、集団スプリントに持ち込まれた。

昨年ウィロンガヒルを制したオスカー・オンリー(イギリス、ピクニック・ポストNL) photo:Santos Tour Down Under
スピードと共に緊張感も高まるメイン集団。2日目に7位に入ったサムエル・ワトソン(イギリス)のためイネオス・グレナディアーズが先頭で人数を固め、残り1kmを通過する。最終ストレートに入り、ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が先頭でリードアウト役を務めたものの、背後のワトソンとの間にブライアン・コカール(フランス、コフィディス)とフィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)が入り込む。
クフィアトコフスキの牽引が終わり、先に踏み込んだのはコカールだった。コース右側に寄ってフェンスで右側を閉めるなか、左手の背後からバウハウスが迫る。その2名に囲まれたジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)が行き場を失い、フィニッシュラインをめがけてハンドルを投げたコカールがコカールがバウハウスを退けた。

スプリント勝利を飾ったブライアン・コカール(フランス、コフィディス) photo:CorVos

自身2度目となるツアー・ダウンアンダーでの区間優勝を掴んだブライアン・コカール(フランス、コフィディス) photo:CorVos
「絶好のチャンスを掴むことができてとても嬉しい。大好きな国で最高のスタートを切ることができた。残り300mから、トラック競技で培った経験を用いた。完璧だったよ」と、コカール2023年以来2度目の勝利を喜んだ。
また4着でフィニッシュしたローレンス・ピシー(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)には、ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク)をフェンス際に押しやる危険行為のため、集団最後尾72位への降格処分が下された。


サントス・ツアー・ダウンアンダー第4ステージは初日から続いた内陸部から一転、沿岸部を駆ける157.2kmが舞台。中盤と終盤に勾配の厳しい丘が設定されているため、サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)のようなピュアスプリンターには厳しいレイアウトとなった。
この日逃げたのタコ・ファンデルホールン(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ)など3名。その後スイス王者のマウロ・シュミット(ジェイコ・アルウラー)ら2名もメイン集団に飛び出し、先頭に合流したため逃げグループは5名となる。それを見送ったメイン集団では落車が発生し、ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツXRG)が治療を受けるシーンもあった。

モビスターが牽引するプロトンには時折強風が吹き付けたものの、集団を分断させるほどではなかった。レースも中盤に入ると逃げていたウィリアムジュニア・ルセルフ(ベルギー、スーダル・クイックステップ)がプロトンへ戻り、先頭4名は56秒差で1級山岳ネトル・ヒル(距離1.9km/平均8.1%)に突入。イスラエル・プレミアテックの高速牽引によってサム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)などピュアスプリンターが遅れ、頂上で集団は80名弱に絞られた。
最後まで粘ったシュミットも残り13km地点で捉えられ、クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)がアタックを仕掛ける。それにスヴェンエリック・ビーストルム(ノルウェー、グルパマFDJ)が追従したものの、成功はせず勝負は大方の予想通り、集団スプリントに持ち込まれた。

スピードと共に緊張感も高まるメイン集団。2日目に7位に入ったサムエル・ワトソン(イギリス)のためイネオス・グレナディアーズが先頭で人数を固め、残り1kmを通過する。最終ストレートに入り、ミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)が先頭でリードアウト役を務めたものの、背後のワトソンとの間にブライアン・コカール(フランス、コフィディス)とフィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)が入り込む。
クフィアトコフスキの牽引が終わり、先に踏み込んだのはコカールだった。コース右側に寄ってフェンスで右側を閉めるなか、左手の背後からバウハウスが迫る。その2名に囲まれたジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG)が行き場を失い、フィニッシュラインをめがけてハンドルを投げたコカールがコカールがバウハウスを退けた。


「絶好のチャンスを掴むことができてとても嬉しい。大好きな国で最高のスタートを切ることができた。残り300mから、トラック競技で培った経験を用いた。完璧だったよ」と、コカール2023年以来2度目の勝利を喜んだ。
また4着でフィニッシュしたローレンス・ピシー(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)には、ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク)をフェンス際に押しやる危険行為のため、集団最後尾72位への降格処分が下された。
サントス・ツアー・ダウンアンダー2025第4ステージ
1位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | 3:55:15 |
2位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
3位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) | |
4位 | リアム・ワルシュ(オーストラリアナショナルチーム) | |
5位 | サムエル・ワトソン(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) | |
6位 | トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、ピクニック・ポストNL) | |
7位 | コービン・ストロング(ニュージーランド、イスラエル・プレミアテック) | |
8位 | ティムトーン・トイテンベルク(ドイツ、リドル・トレック) | |
9位 | ヘンリ・ウーリヒ(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク) | |
10位 | ドリアン・ゴドン(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | |
72位 | ローレンス・ピシー(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
個人総合成績
1位 | ハビエル・ロモ(スペイン、モビスター) | 14:09:06 |
2位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、UAEチームエミレーツXRG) | +0:04 |
3位 | パトリック・コンラッド(オーストリア、リドル・トレック) | +0:10 |
4位 | フィン・フィッシャーブラック(ニュージーランド、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | バスティアン・トロンション(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアール) | +0:12 |
6位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:15 |
7位 | アルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック) | |
8位 | ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツXRG) | |
9位 | レミ・ロシャ(フランス、グルパマFDJ) | |
10位 | クリス・ハーパー(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) |
その他の特別賞
ポイント賞 | サム・ウェルスフォード(オーストラリア、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ) |
山岳賞 | ファーガス・ブラウニング(オーストラリアナショナルチーム) |
ヤングライダー賞 | アルバート・ウィゼンフィリプセン(デンマーク、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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