新潟・長野・山梨・静岡の中央日本四県に跨るサイクルルート「中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート」の合同記者会見が東京都千代田区で行われた。旧街道を巡り自然と歴史・文化を感じられる550kmのコースとなっている。



「中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート」の合同記者会見が東京都千代田区で行われた photo:Michinari TAKAGI

東京都千代田区にある千代田放送会館で新潟県・長野県・山梨県・静岡県の中央日本四県に跨るサイクルルート「中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート」の合同記者会見が行われた。

発表会見には新潟県知事の花角英世氏、長野県知事代理の北島隆英氏、山梨県知事代理の小泉嘉透氏、静岡県知事代理の大石哲也氏が出席した。

発表会見には新潟県知事の花角英世氏、長野県知事代理の北島隆英氏、山梨県知事代理の小泉嘉透氏、静岡県知事代理の大石哲也氏が出席 photo:Michinari TAKAGI

新潟県と長野県、山梨県、静岡県の四県の知事が集まり、共通のテーマについて意見交換を行う「中央日本四県サミット」は2014年(平成26年)から行われ、共有財産を活かす取り組みなどを話し合い、連携を進めてきている。

2021年(令和3年)に開催された中央日本四県サミットにおいて、新潟県と静岡県が日本海から太平洋に至る、日本を縦断するようなサイクルルートを作ってみてはどうか、と話があったことをきっかけに「中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート」のプロジェクトが始動した。

4県のサイクリングマップや観光マップなどが配布された photo:Michinari TAKAGI

2023年から始まっている「黄金KAIDOプロジェクト」は、金山で有名な静岡県の土肥金山と世界文化遺産に登録された新潟県の佐渡金山を結ぶ陸路と海路を「黄金KAIDO」に設定。

その「黄金KAIDO」を使用し、静岡県の土肥金山から新潟県の佐渡金山を結ぶ550kmを巡る大きなサイクルルート「中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート」が作成されることとなった。

旧街道を巡り自然と歴史・文化を感じられる550kmのコース (c)中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート

8月26日に開催予定であった中央日本四県サミットの場でお披露目されるはずであった「中央日本四県黄金KAIDOサイクルルート」だったが、台風の接近にともない中止に。しかし、サイクリングの季節に合わせて、改めて四県合同の発表記者会見が開催された。

ルートのコンセプトは「旧街道を巡る自然・文化に満ち溢れた自転車旅の道」。四県に共通する金山に加えて、中山道や甲州街道、北国街道などの旧街道も資源として挙げられ、コースに組み込まれている。

コースの説明をする新潟県知事の花角英世氏 photo:Michinari TAKAGI

静岡県は土肥金山、しらす、大淵笹場の茶畑、東海道。山梨県は湯之奥金山、さくらんぼ、ぶどう畑からの眺望、身延山久遠寺。長野県は金鶏金山、信州そば、北アルプス、松本城。新潟県は佐渡金山、紅ズワイガニ、日本海に沈む夕日、フォッサマグナパークなど四県には様々な観光地や名産品がある。

新潟県知事の花角英世氏は「昔の旅のように何日もかけ、物流や人流を支えた旧街道の歴史と山や海の景色、食を楽しんでもらいたい。また、佐渡の金山が世界文化遺産を強くアピールする良い機会」と述べていた。

各県の距離の内訳は静岡県が70km、山梨県が100km、長野県が154km、新潟県が193kmとなっている。また、スタート・ゴール地点は静岡県の土肥金山から新潟方面へ、新潟県の佐渡金山から静岡方面へ、北向きルート、南向きルートのどちらからも楽しめるようになっている。ワンデイで走破するようなロングライド上級者だけでなく、むしろ何日もかけて各地の名所に立ち寄りつつゆっくり縦断していくような楽しみ方こそウェルカム。中央日本四県を巡るのに必要なのは、速さではなく楽しむ心だ。

コース監修を務めた自転車冒険家である小口良平さんの世界一周旅で使用したバイク photo:Michinari TAKAGI

コースの監修には長野県岡谷市出身の自転車冒険家である小口良平さんが実際にコースを走り、ルート監修に携わっている。基本的に陸路は自転車となるが、危険と判断している長野県内の一部コースでは交通量など加味して大糸線で輪行を推奨する区間もある。

詳細なサイクルルートは以下のリンクより確認できる。
グーグルマップ(https://maps.app.goo.gl/cmzAUB5WS3FLfFiZA?g_st=ig
Ride with GPS(https://ridewithgps.com/routes/48122527
黄金KAIDOのホームページ(https://gold-road.jp/

Ride with GPSなどでコースの詳細はチェックできる photo:Michinari TAKAGI

今回はコースのみ発表されたが、今後はコースを走る際に利用するフェリーや電車、飲食店との連携やサイクルラックや看板の設置などが進められていくという。詳細に関しては今後、続報を待ちたい。