イツリア・バスクカントリー第4ステージで約12名を巻き込む落車が発生。ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)は鎖骨と肋骨を、レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)は右鎖骨と肩甲骨を骨折した。



集団落車によりメイン集団はレースの中断が告げられた photo:CorVos

集団落車が発生したのはイツリア・バスクカントリー(UCIワールドツアー)第4ステージの残り36km地点。逃げ集団を追っていたメイン集団は下り基調の直角右コーナーに突入し、約12名の選手が曲がり切れず沿道に投げ出された。

先頭から3番手を走っていたナトナエル・テスファツィオン(エリトリア、リドル・トレック)はタイヤを滑らせて落車し、その前を走行していたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)も曲がり切れずコースアウト。その後方でも落車は連鎖し、プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ボーラ・ハンスグローエ)やヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)、ジェイ・ヴァイン(オーストラリア、UAEチームエミレーツ)などが沿道の地面に叩きつけられた。

ヴィンゲゴーはコースのすぐ外側にあった側溝に引っかかり、その場で横たわったところにレースドクターが直行。搬送された先の病院で鎖骨と肋骨数本を骨折していることが分かった。また、エヴェネプールは動画を通して無事の報告と共に「鎖骨と肩甲骨を骨折してしまった。今後の短期的なレース予定は変更しなければならないが、長期的な目標は変わらない」とコメントしている。

更にヴァインについてチームは頸椎と2つの胸椎椎体を骨折したと伝え、ショーン・クイン(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト)は胸骨の骨折と脳震盪を負った。その一方でテスファツィオンは打撲と擦過傷だけで骨折はなく、また前日に続き2日連続の落車となったログリッチに骨折等の怪我はなかった。

レースの詳細については追って伝えるが、この落車のためメイン集団のレースは中止。この時点で逃げていた6名からルイス・メインチェス(南アフリカ、アンテルマルシェ・ワンティ)が勝利を掴んだものの、総合タイムは加算されず、フィニッシュ手前に設定されていた山岳賞や中間スプリントなどのポイントも付与されないこととなった。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos