先日、1月16日、17日に東京の浅草で開催されたサイクルパーツ合同展示会。レイザーの新作ヘルメット「Z1 KC AF」をお披露目したシマノ、新たなアイデア製品を販売開始するオーストリッチ、チェーンワックスを取り扱うガリウムのブースを紹介していく。



シマノ レイザーの新作ヘルメット「Z1 KC AF」がお披露目

レイザーの新作ヘルメット「Z1 KC AF」がお披露目 photo:Michinari TAKAGI

シマノブースにはレイザーの新作ヘルメット「Z1 KC AF」が展示されていた。衝撃を受けた際に積極的に潰れ、そのベクトルを分散させるクランプルゾーンを設け、サイクリストの脳に到達するはずのエネルギーを吸収してくれる衝撃吸収システム「Kineticore」か搭載され、安全性に優れたモデルだ。

順次Kineticoreが実装されいくレイザーのヘルメットラインアップの中で、Z1 KC AFは軽量モデルに位置づけられる一着。シェルの内側は細かく肉抜きされ、耳の部分のサイドベルトはアジャスターを排除し直接縫い合わされるなど、徹底的に重量削減を追求している。バックルも挿しやすく、装着もスムーズに行える。

レイザー Z1 KC AF photo:Michinari TAKAGI

別売りのライト「ユニバーサルLED」を装着できる photo:Michinari TAKAGI
アウトソールは自社で設計している photo:Michinari TAKAGI


今年から取り扱いが開始されたエンデューロシューズの「GE7」 photo:Michinari TAKAGI

アジアンフィットでサイズはS(52-56cm)とM(55-59cm)、L(58-61cm)の3サイズが展開される。別売りのリアライト「ユニバーサルLED」も装着できるため、予防的な側面においても安全性を向上させることができる。

海外では去年から登場していたが、日本で新たに取扱いが開始されるのはMTBシューズの「GE7」。エンデューロレースをターゲットとした下り系の一足で、他社製ソールを使っていた過去作に対し、自社設計のアウトソールを採用したことが大きなトピックだ。新ソールはペダリングパワーが逃げづらく、濡れたコンディションでも滑りにくい高いグリップが魅力だとか。

オーストリッチ 多くのアイデア製品をラインアップ

多くのアイデア製品をラインアップするオーストリッチ photo:Michinari TAKAGI

輪行袋や自転車用バッグを取り扱うオーストリッチは多くの新製品を展示。中でもユニークなのがスマートフォンを収納できる「サウンドポーチ」。これは、スマートフォンから音が出せるように側面のパネルがメッシュになったポーチで、クマよけなどで音楽を鳴らしたいという向きにもってこい。

ヒルクライムやグラベル、トレイルライドなど山を走る機会が多いサイクリストにお勧めだ。他にも、地図アプリを起動しておき音声ガイドを行ってもらうといった活用方法もありそうだ。

フロントバッグを半分にしたデザインの「POTARI フロントXハーフ」 photo:Michinari TAKAGI

新製品の「サウンドポーチ」 photo:Michinari TAKAGI

側面のパネルがメッシュになっているため、スマートフォンから音が出せる photo:Michinari TAKAGI
ランタンルージュはノーマルカラーのイエローとオレンジに加え、受注販売の6色も販売 photo:Michinari TAKAGI


人気のフロントバッグ"POTARI"には、通常モデルの半分幅となる「POTARI フロントXハーフ」が新登場。これまでのフロントバッグはマウントに取り付けられていたサイクルコンピューターやライトなどと干渉しやすく、取り付け方法に難儀するという悩みを解決するアイディア商品だ。

ちょうどステムの前方を避けるように装着できるサイズ感で、2つ合わせて使えば通常モデルと同等の容量を実現。もちろん片側だけで使ってもOKだし、左右でカラーを変えたりしても面白いだろう。

ガリウム スキーワックスの技術を元に自転車のチェーンワックスを開発

スキーのワックスで知られているケミカルブランドのガリウム photo:Michinari TAKAGI

スキーワックスの分野において高い知名度を誇るケミカルブランドのガリウム。昨年ごろより自転車用ケミカルの分野にも本格的に参入を始めており、注目集まる存在だ。現在はJプロツアーチームの群馬グリフィンをサポートし、選手らはレース毎に適したチェーンワックスを使用しているという。

ラインアップも多岐に渡っており、長距離ロードレース・一般サイクリスト用の「Long Ride」と「Long Ride Light」、ヒルクライム・短距離レース・タイムトライアル用「Hill Climb」と「Sprint」、シクロクロス・MTB用の「Rain & Drit」という5モデルを取り揃え、様々なニーズに応えている。

Jプロツアーチームの群馬グリフィンをサポートしている photo:Michinari TAKAGI

ロードレースやタイムトライアルなど用途に応じたチェーンワックスを展開 photo:Michinari TAKAGI

「油の成分を一切使っていないことがガリウムのルブ最大の特徴です。油は空気に触れると酸化してしまうのですが、ワックスは酸化しません。400km使ったとしても、その特性が残るのがワックスの強みです。オイルベースの製品に比べると水分に弱かったり、汚れやすかったりするのが欠点なのですが、しっかりケアしてもらえれば同じ特性のまま使うことができます。」とガリウムの椙谷さん。ワックスタイプのチェーンルブが気になる方はぜひ試してみては。

text & photo:Michinari TAKAGI