スーダル・クイックステップはトレーニング合宿地であるスペインでチームプレゼンを行い、レムコ・エヴェネプール(ベルギー)のツールデビューを明らかにした。またジュリアン・アラフィリップ(フランス)に関しては今年、ツールではなくジロに出場することが報じられた。



チームプレゼンにはTDU組を除く20名の選手たちが揃った photo:Soudal Quick-Step Pro Cycling Team

昨年末は合併問題に揺れたスーダル・クイックステップが、トレーニング合宿を行うスペイン南東部のアリカンテでチームプレゼンテーションを行った。マイナーチェンジが施されたジャージ姿で現れたのは、サントス・ツアー・ダウンアンダーに出場するジュリアン・アラフィリップ(フランス)ら7名を除く20名の選手たち。その中心にはベルギー王者ジャージを纏ったレムコ・エヴェネプールが立った。

チームのGMを務めるパトリック・ルフェーブル氏は「昨年は良いシーズンとなり、今年は世界トップの奪還を願っている。あらゆるレースで結果を残すことできる選手たちが揃った。若い選手やスタッフ、そしてユルゲン・フォレ*が短期、そして長期的にチームの力となってくれるだろう」とコメント。そしてチームは10名の新加入選手を合わせた総勢27名で、2024年シーズンのロースターを確定させた。

*昨年12月に加入したルフェーブル氏の後継者と見られているチームスタッフ。

新加入のミケル・ランダとレムコ・エヴェネプール photo:Soudal Quick-Step Pro Cycling Team

このプレゼンテーションでは、昨年から報道されていたエヴェネプールのツール・ド・フランス出場が正式に明かされた。「昨年はリエージュ~バストーニュ~リエージュを制し、TT世界王者になることができた。しかしそれらは過去のことであり、僕は既に今年のレースに集中している。今年はフランスで多くのレースを走り、デビューするツールで良い結果を掴みたい」とエヴェネプールはコメントした。

そのエヴェネプールをツールの山岳ステージで支えるべく、チームに加入したミケル・ランダ(スペイン)。「このチームに来てモチベーションが上がり、僕の経験を若い選手たちと共有したい。そして僕のグランツールでの経験をチームとレムコのために役立てたい」と意気込みを語った。

昨年から2名少ない総勢27名となったスーダル・クイックステップ photo:Soudal Quick-Step Pro Cycling Team

また、長らくチームのエースを担ったアラフィリップはレキップのインタビューに答え、今年はツールではなくジロ・デ・イタリアに初出場することを明かした。アラフィリップは「これは何らかの罰や選考外という意味ではない。ジロにはずっと出場したいと思っていた」と前向きなコメントを残している。
スーダル・クイックステップ2024年ロースター
新加入選手
アイコ・バスティアンス(ベルギー)←アルペシン・ドゥクーニンク・ディベロップメントチーム
ヒル・ヘルダース(ベルギー)←下部チーム
アントワン・ウビー(フランス)←ヴァンデU
ルーク・ランパーティ(アメリカ)←トリニティレーシング
ミケル・ランダ(スペイン)←バーレーン・ヴィクトリアス
ウィリアムジュニア・ルセルフ(ベルギー)←下部チーム
ポール・マニエ(フランス)←トリニティレーシング
ジャンニ・モスコン(イタリア)←アスタナ・カザフスタン
ワーレ・ファンヘルウーヴェ(ベルギー)←下部チーム
ヨルディ・ワルロップ(ベルギー)←下部チーム
継続所属選手
ジュリアン・アラフィリップ(フランス)
カスパー・アスグリーン(デンマーク)
マティア・カッタネオ(イタリア)
ヨセフ・チェルニー(チェコ)
レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
ヤン・ヒルト(チェコ)
ジェームス・ノックス(イギリス)
イヴ・ランパールト(ベルギー)
ファウスト・マスナダ(イタリア)
ティム・メルリール(ベルギー)
カスパー・ピーダスン(デンマーク)
ピーテル・セリー(ベルギー)
マルティン・スヴルチェク(スロバキア)
ベルト・ファンレルベルフ(ベルギー)
イラン・ファンウィルデル(ベルギー)
マウリ・ファンセヴェナント(ベルギー)
ルイス・フェルヴァーケ(ベルギー)
text:Sotaro.Arakawa