EFエデュケーション・イージーポストのマーク・パデュン(ウクライナ)がチーム・コラテックに移籍することが分かった。同チームには来季に向け、ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア)やヤコブ・マレツコ(イタリア)らワールドチームから4名を獲得。順調な戦力補強を進めている。



チーム・コラテックへの移籍が発表されたマーク・パデュン(ウクライナ) photo:CorVos

イタリア籍のプロチームであるチーム・コラテック・セライタリアが、マーク・パデュン(ウクライナ、EFエデュケーション・イージーポスト)の加入を発表した。契約期間についての言及はないが1年と見られる。パデュンにとってはプロデビュー後3つ目のチームとなる。

「新しい挑戦に向けた準備は整っている。U23時代を過ごしたイタリアでのレースは僕に適しており、厳しく競争の激しいレースでチームに良い結果をもたらしたい。僕にチャンスを与えてくれたチームに感謝したい」と語ったパデュンは1996年生まれの27歳。バーレーン・メリダで2017年にプロデビューを果たし、2022-23年はEFエデュケーション・イージーポストで走ったピュアクライマーだ。

2021年クリテリウム・デュ・ドーフィネ第7ステージで勝利したマーク・パデュン(ウクライナ、当時バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

パデュンと言えば2021年のクリテリウム・デゥ・ドーフィネの第7、8ステージで飾った2日連続区間優勝が記憶に新しい。しかしそれ以上に自転車界にインパクトをもたらしたのは2022年2月のグラン・カミーニョ(UCI2.1)の第4ステージでの勝利。その3日前にロシアがパデュンの母国ウクライナに軍事侵攻し、勝利を掴んだパデュンは「信じられないほど嬉しい結果だが、母国の状況を考えると無邪気に喜ぶことはできない。この勝利をウクライナ市民に捧げ、自転車選手という立場から彼らを励ましたい」とレース後に語った。

コラテックは2024年シーズンに向け、パデュンの他にニッコロ・ボニファツィオ(イタリア)をアンテルマルシェ・サーカス・ワンティから獲得。またアルペシン・ドゥクーニンクからはプロ通算48勝のヤコブ・マレツコとクリスティアン・ズバラーリ(共にイタリア)ら、ワールドチームから4名が加入と順調な戦力補強を進めている。

text:Sotaro.Arakawa

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