カレブ・ユアン(オーストラリア)の復帰により、ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)との棲み分けが注目されるジェイコ・アルウラー。コープランドGMがユアンはジロ、フルーネウェーヘンがツールに出場予定だと明かした。



今年のツールでエーススプリンターを担ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) photo:So Isobe

「ディラン(フルーネウェーヘン)がツール・ド・フランスを走り、カレブ(ユアン)はジロ・デ・イタリアに出場するという結論に達した。2025年についてはこれから考える」とは、ジェイコ・アルウラーのGMを務めるブレント・コープランド氏の言葉。注目されるエーススプリンター2人の起用についてCyclingNewsのインタビューにそう答えた。

今年10月に6年振りのチーム復帰が発表されたカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)。しかしジェイコには既にディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)というエーススプリンターがおり、どちらがツールでエースを担うのかが注目されていた。

「両者にはシーズンを通して多くのスプリント機会が与えられる。カレブはオーストラリアからシーズン開幕を迎え、そこからミラノ〜サンレモを狙うことをモチベーションとしている」とコープランド氏。ユアンは地元チームに復帰したオーストラリア出身選手ではあるものの、移籍1年目の2022年にツールで区間1勝を挙げたフルーネウェーヘンが、来年もツールのスプリントエースを務めることになる。

来年チームに復帰するカレブ・ユアン(オーストラリア) photo:CorVos

またスプリンターの2人に並び注目されるのが、今年のツールで総合4位に入る好走を見せたサイモン・イェーツ(イギリス)だ。コープランド氏は「彼の目標についてはまだ決まっておらず、どのグランツールに出場するかはブエルタ・ア・エスパーニャのコースが明らかになってから。ただジロには(イェーツが得意としない)2つのタイムトライアルが設定されているため、ツール出場が有力。また(総合エースである)エディ・ダンバーとフィリッポ・ザナとも目標について話し合わなければならない」と話した。

更に新戦力となる現オーストラリア王者のルーク・プラップ(イネオス・グレナディアーズ)については「我々ともう一歩高みを目指せると思っているし、オーストラリアのために母国の旗を掲げてくれるだろう」とコメント。また23歳のクライマーであるマウロ・シュミット(スイス、スーダル・クイックステップ)についても「マウロにはエースを担う機会を増やし、そこでどう走ってくれるか見てみたい」と期待を語っている。

text:Sotaro.Arakawa