イスラエル・プレミアテックは11月20日、トレーニー(研修生)のライリー・シーハン(アメリカ)と3年契約を結んだことを発表した。同選手は下部チーム出身の23歳で今年10月の伝統あるパリ〜トゥールで優勝、ジャパンカップではクリテリウムで2位、ロードレースで6位に入った。



今年10月のパリ〜トゥールで優勝したライリー・シーハン(アメリカ、イスラエル・プレミアテック) photo:CorVos

「イスラエル・プレミアテックの一員になることができ、いまやる気に満ち溢れている。既にチームで時を過ごし、スタッフと選手が作る雰囲気に感動していた。パリ〜トゥールで勝利し、更に大きなレースに臨み勝ちたいと思っている。あの勝利は僕をよりハングリーにさせ、勝利へのモチベーションを高めてくれた」と、ライリー・シーハン(アメリカ、イスラエル・プレミアテック)は契約を伝えるプレスリリースで語った。

シーハンはセップ・クス(ユンボ・ヴィスマ)の故郷にもほど近い、アメリカ・コロラド州デンバー出身の23歳。2021年にラリーサイクリング(現ヒューマンパワードヘルス)で選手キャリアをスタートさせ、イスラエルのディベロップメントチームであるプレミアテックU23サイクリングプロジェクトに移籍。しかし2022年に新型コロナウイルスの感染や伝染性単核球症を患い、今シーズン前半はアメリカのクリテリウムチームに所属し、クリテリウムを中心に走った。

そして今年8月にトレーニー(研修生)としてイスラエルに加入。第117回目を迎えたフランスの伝統的なワンデーレース、パリ〜トゥール(UCI1.Pro)では終盤にメイン集団から飛び出し、小集団スプリントから大金星となる勝利を挙げた。

ジャパンカップではクリテで2位、ロードレースで6位という好成績を残した photo:Makoto AYANO

チームのオーナーであるシルヴァン・アダムス氏は、シーハンについて「ライリーをスタジエ(研修生)として呼んだのは、アメリカのクリテリウムを走っていたライリーがヨーロッパのレースに通用するか確かめたかったから。彼はその期待に堅実な走りで応え、我々はパリ〜トゥールの勝利の前に契約オファーをしていたんだ。そして彼は我々のスカウティングの正しさを勝利という形で証明してくれた」とコメント。「よくやったライリー。2週間後のトレーニング合宿で会おう」とメッセージを送った。

契約期間は2026年までの3年間。シーハン本人も「分からない」と語る脚質や詳しい経歴などは、シクロワイアードがジャパンカップで行ったインタビュー記事にて伝える予定だ。

text:Sotaro.Arakawa