UCIトラック・チャンピオンズリーグの第4ラウンドがロンドンで行われ、女子エンデュランス種目をイギリス勢が共に勝利。男子スプリントでは世界王者ケビン・キンテロ(コロンビア)が勝利を掴み、橋本英也はスクラッチで5位と健闘した。



ケイティ・アーチボルド(イギリス)など各種目の総合リーダーが登場 photo:UCI

今年で3年目を迎え、トラック競技の世界トップ選手が集結するUCIトラック・チャンピオンズリーグは第4ラウンドが行われた。その舞台となった翌日に行われる最終ラウンドの開催地でもあるイギリス・ロンドン。前ラウンドでは総合リーダージャージを奪われながらも、現在ランキング3位につける橋本英也を含む選手たちが熱い戦いを見せた。

男子スクラッチで金星を挙げたのは34歳のベテラン選手であるロイ・エーフティング(オランダ)。エーフティングは残り1周半で集団から飛び出し、アルカンシエルで地元のウィリアム・ティドボール(イギリス)や総合リーダーであるディラン・ビビック(カナダ)らを振り切って勝利。橋本は5位で11ポイントを加算している。

ロイ・エーフティング(オランダ)が男子スクラッチを制す photo:UCI

写真判定となった男子エリミネーションはウィリアム・ティドボール(イギリス)が勝利 photo:UCI

続くエリミネーションではビビックが早々に脱落するなか、序盤から集団先頭付近を走行していた橋本が10位で敗退。最後は地元の声援を受けるティドボールとジュール・ヘステルス(ベルギー)の争いとなり、先行するヘステルスをフィニッシュ手前でティドボールが差し切って勝利を掴んだ。その結果男子エンデュランスの総合リーダーはビビックが守り、橋本は総合3位から4位に後退した。

女子スクラッチでは最終周回でダニエル・カーンとリリー・ウィリアムズというイギリスの2人が先頭に立ち、優勝はカーンの手に。エリミネーションでも総合リーダーのケイティ・アーチボルド(イギリス)が危なげなく制したため、女子エリミネーションでイギリス勢がその強さを母国ロンドンで披露した。

母国イギリスで女子エリミネーションを制したケイティ・アーチボルド photo:UCI

男子スプリントで総合リーダーの意地を見せたハリー・ラブレイセン(オランダ) photo:UCI
アルカンシエルのケビン・キンテロ(コロンビア)が男子ケイリンで優勝 photo:UCI


男子スプリントの決勝は総合リーダーであるハリー・ラブレイセン(オランダ)と、前ラウンドで勝利したマシュー・リチャードソン(オーストラリア)の戦いとなった。リチャードソンが先行する形で最終ラップの鐘を聴いたものの、最終コーナーで並んだラブレイセンが勝利した。

アルカンシエルを着るケビン・キンテロ(コロンビア)が優勝した男子ケイリン。ラブレイセンとリチャードソンはキンテロの背後を取ったものの、キンテロがその力で2人をねじ伏せた。しかし総合リーダーはラブレイセンがリチャードソンに29ポイントの大差で保持している。

女子ケイリンはマルタ・バヨナ(コロンビア)が制す photo:UCI

アレッサカトリオーナ・プロップスター(ドイツ)と地元イギリスのケイティ・マーチャントが激突した女子スプリントは、前ラウンドのケイリンを制したプロップスターが勝利。ケイリンではマルタ・バヨナ(コロンビア)が総合リーダーであるエレセ・アンドリューズ(ニュージーランド)の背後を上手く利用し、勝利を掴んでいる。

総合リーダーは変わらず、第4ラウンドが終了した photo:UCI
トラックCL第4ラウンド(ロンドン)結果
男子エンデュランス種目
スクラッチ優勝:ロイ・エーフティング(オランダ)
エリミネーション優勝:ウィリアム・ティドボール(イギリス)
総合リーダー:ディラン・ビビック(カナダ)
女子エンデュランス種目
スクラッチ優勝:ダニエル・カーン(イギリス)
エリミネーション優勝:ケイティ・アーチボルド(イギリス)
総合リーダー:ケイティ・アーチボルド(イギリス)
男子スプリント種目
スプリント優勝:ハリー・ラブレイセン(オランダ)
ケイリン優勝:ケビン・キンテロ(コロンビア)
総合リーダー:ハリー・ラブレイセン(オランダ)
女子スプリント種目
スプリント優勝:アレッサカトリオーナ・プロップスター(ドイツ)
ケイリン優勝:マルタ・バヨナ(コロンビア)
総合リーダー:エレセ・アンドリューズ(ニュージーランド)
text:Sotaro.Arakawa
photo:UCI