パリ五輪の舞台でもあるサンカンタン・アン・イヴリーヌで行われたUCIトラック・チャンピオンズリーグ第3ラウンド。男子スプリントでリチャードソンがここまで無敗のラブレイセンを破り、エンデュランス種目で好調の橋本英也は総合首位陥落ながらも3位につけている。



リーダージャージを着用して登場した橋本英也 photo:UCI

2024年パリ五輪のトラック競技の舞台、サンカンタン・アン・イヴリーヌでUCIトラック・チャンピオンズリーグ第3ラウンドが開催された。男子エンデュランスの総合リーダーである橋本英也は青いジャージを身に纏い、大歓声のなか登場。男子スプリントの1回戦より、順次各種目がスタートした。

男子スクラッチでワンツーフィニッシュしたカナダのビビックとギルメット photo:UCI

まず男子スクラッチに臨んだ橋本は、残り1周を告げる鐘を先頭で聴く。しかし大外からエンデュランスの総合2位ディラン・ビビック(カナダ)が追い込み、マティアス・ギルメット(カナダ)とワンツーフィニッシュを達成。橋本は6位と悔しい結果となった。

男子エリミネーションでも優勝したのはビビックだった。スクラッチの雪辱を果たすべく臨んだ橋本だったが16位で終わり、0ポイントでフィニッシュ。総合ではビビックが総合首位(96pts)に立ち、橋本は総合3位(69pts)に後退した。

女子エリミネーションを制し、総合首位を守ったケイティ・アーチボルド(イギリス) photo:UCI

女子スクラッチでもカナダ勢の活躍が目立ち、22歳のサラ・ヴァンダムとマギー・コールズリスター(共にカナダ)がワンツーフィニッシュを達成。しかしエリミネーションでは総合リーダーであるケイティ・アーチボルド(イギリス)がその強さを見せつけ、優勝と共に総合首位を守った。

男子スプリントの決勝に上がったのは、ここまでケイリン共に無敗のハリー・ラブレイセン(オランダ)とそのライバルであるマシュー・リチャードソン(オーストラリア)。先に仕掛けたリチャードソンが最後までラブレイセンに先頭を譲ることなく勝利。しかしケイリンではラブレイセンがリチャードソンらを退け、リーダージャージに相応しい走りを見せつけた。

男子スプリントの決勝でラブレイセンを下したマシュー・リチャードソン(オーストラリア) photo:UCI

女子スプリントで優勝したエレセ・アンドリューズ(ニュージーランド) photo:UCI
女子ケイリンを制したアレッサカトリオーナ・プロップスター(ドイツ) photo:UCI


女子スプリント種目ではエレセ・アンドリューズ(ニュージーランド)が女子スプリントを制したものの、ケイリンで勝利したのはU23のヨーロッパ王者であるアレッサカトリオーナ・プロップスター(ドイツ)。総合首位はアンドリューズがキープしている。

第4ラウンドは11月10日(金)にイギリス・ロンドンで行われ、第5ラウンドは同会場で翌11日(土)に開催される予定。そこで男女エンデュランスとスプリント種目の総合優勝が決定する。

第3ラウンドが終わり、リーダージャージを披露する4名 photo:UCI
トラックCL第3ラウンド(サンカンタン・アン・イヴリーヌ)結果
男子エンデュランス種目
スクラッチ優勝:ディラン・ビビック(カナダ)
エリミネーション優勝:ディラン・ビビック(カナダ)
総合リーダー:ディラン・ビビック(カナダ)
女子エンデュランス種目
スクラッチ優勝:サラ・ヴァンダム(カナダ)
エリミネーション優勝:ケイティ・アーチボルド(イギリス)
総合リーダー:ケイティ・アーチボルド(イギリス)
男子スプリント種目
スプリント優勝:マシュー・リチャードソン(オーストラリア)
ケイリン優勝:ハリー・ラブレイセン(オランダ)
総合リーダー:ハリー・ラブレイセン(オランダ)
女子スプリント種目
スプリント優勝:エレセ・アンドリューズ(ニュージーランド)
ケイリン優勝:アレッサカトリオーナ・プロップスター(ドイツ)
総合リーダー:エレセ・アンドリューズ(ニュージーランド)
text:Sotaro.Arakawa
photo:UCI