今大会初の集団スプリントを制したカーデン・グローブスは「モラノを捉え、追い抜く自信があった」とコメント。惜しくも敗れたモラノや前日の落車について語るエヴェネプールなど、ブエルタ第4ステージを終えた選手のコメントを紹介します。



区間優勝 カーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク)

今季5勝と好調を見せつけたカーデン・グローブス(オーストラリア、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos

DSMと僕らしか逃げを追うチームがおらず、チームから2名が集団牽引を担当した。チームは積極的かつ素晴らしい走りを見せてくれた。それを勝利という結果で報いることができて本当に嬉しいよ。

終盤のレイアウトはとても鋭角なコーナーが設定され、ファンデンベルフとヘイスがコーナーを曲がり切れず落車した。それによりセバス(モラノ)と僕が先頭に立ち、後続との間に差が生まれた。その後セバスがフィニッシュに続く登りの麓、残り350mからスプリントを開始した。幸運にも僕には残り100mで彼に追いつく冷静さと力があった。

彼に追いつき、追い抜ける自信はあった。なぜなら彼は350mもスプリントをしており、あのようなタフなレイアウトでは(フィニッシュまでの距離が)余計長く感じるからね。僕を退けるならば相当なコンディションでないと無理だろう。今年はジロ・デ・イタリアで勝利し、良いシーズンとなっている。また今大会は早い段階で勝利することができた。これが最後(の勝利)とならないよう祈っている。

区間2位 フアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ)

惜しくも敗れたフアン・モラノ(コロンビア、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

今日のようなレイアウトのコースは僕に向いている。だからチームは完璧なサポートをしてくれたのだが、グローブスは強く、上手く背後を利用された。勝利まであと少しのところまで迫ったのだが、それがレースだ。

フィニッシュ手前で落車が発生し、幸運にも避けることができた。脚の調子は良いのでこの後もチャンスがあれば狙いに行きたい。明日のステージも好機と見ている。

区間3位 エドワルト・トゥーンス(ベルギー、リドル・トレック)


この結果には満足だ。今日を踏まえ、より良い順位を狙いに行けるのだからね。大きなレースでスプリントするのが久しぶりだったので少し緊張した。また残り4〜5kmと最終コーナーで落車があるなかで、位置取りすることは容易じゃなかった。

このレースに向け準備を進めてきた。そのためには家での時間を犠牲にするなど精神的にも大変だった。この2ヶ月で4日間しか家に帰ることができていない。その犠牲が結果に繋がり嬉しいよ。だが、更に上の結果を掴みたい。

区間12位&マイヨロホ&ヤングライダー賞 レムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

大会4日目にして早くもマイヨロホを着用したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

厳しい昨日のステージから、今日はチームメイトが脚を休めることができた。終盤に入りピーテル・セリーとカッタネオ、カスパー・ピーダスンが残り3kmから僕を集団前方に引き上げてくれた。ラウンドアバウトが連続して危険なレイアウトだったからね。おかげで問題なくフィニッシュすることができた。

落車の影響は何もない。幸運にも衝撃の全てを頭で吸収したのだろう。自転車に乗っていても違和感などはなく、チームドクターの適切な検査と処置を受けたおかげだろう。

残り4.6km地点で落車したブライアン・コカール(フランス、コフィディス)

優勝候補であったブライアン・コカール(フランス、コフィディス)も巻き込まれた photo:CorVos

この後はシャワーを浴び、身体の具合を調べるため夜は救護室で過ごすことになる。

ウィルコ・ケルデルマンが終盤に落車し、タイムを失ったことについて話すマルク・リーフ監督

落車し、総合タイムを失ったウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos

序盤に3名が飛び出し、先頭集団を形成した。プロトンはその逃げを容認し、風による緊張感が高まるシーンもあったが集団分断は起こらなかった。終始早いペースでレースは進んでいった。彼(ケルデルマン)が総合タイムを失ったことを残念だと思っている。でも幸運にもレースに復帰した。また、プリモリュ(ログリッチ)とヨナス(ヴィンゲゴー)はタイムを失うことなく、安全にフィニッシュすることができた。明日もまた集中して臨みたい。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos