AG2Rシトロエンの下部チームに所属するオスカー・チャンバレン(オーストラリア)が、ロード世界選手権男子ジュニアタイムトライアルを制した。2位にはブラッドリー・ウィギンスの息子であるベンが入った。



トップタイムをマークしたオスカー・チャンバレン(オーストラリア) photo:CorVos

レムコ・エヴェネプールが史上最年少で優勝した男子エリート個人タイムトライアルに先立ち、8月11日(金)に男子ジュニアTTが行われた。コースはスターリングを発着地点とする22.8km(獲得標高差187m)で、ラストは他カテゴリーと同じく距離750m/平均勾配6%の登りを駆け上がる。

72名の選手が出場するなか、トップタイムを叩き出したのは67番目でスタートしたオスカー・チャンバレン(オーストラリア)だった。AG2Rシトロエンの下部チームに所属するチャンバレンは190cmを超える身長を活かし、平均スピード47.817km/hで22.8kmコースを駆け抜けた。

28分29秒のトップタイムを出したオスカー・チャンバレン(オーストラリア) photo:CorVos

3位/34秒差:ルイ・ライダー(ドイツ) photo:CorVos
2025年のユンボ・ヴィスマ加入が決定しているヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー)は4位 photo:CorVos


チャンバレンに25秒及ばなかったベン・ウィギンス(イギリス) photo:CorVos

2012年のツール・ド・フランス覇者であるブラッドリー・ウィギンスの息子ベン・ウィギンス(イギリス)が平均47.128km/hをマークしたものの、チャンバレンのタイムには25秒及ばない。そして最終出走者であるドゥアルテ・マリヴォエ(ベルギー)が7位となる58秒遅れでフィニッシュしたため、チャンバレンの優勝が決定した。

今年1月のオーストラリア選手権ではTTジュニア王者に輝き、4月に行われたパリ〜ルーベ・ジュニアで2位に入ったチャンバレン。初の世界タイトルを「6日前のロードレースで10位という結果がモチベーションに繋がった。僕の夢はプロのプロトンで走り、この結果をエリートでも掴むことだ」と喜ぶ。

「コース前半では向かい風にもかかわらず、選手たちは良いタイムをマークしていた。だが僕も大きなギアでトップタイムに迫り、その焦りが後半に力と変わった。最後の石畳(の登り)を全力で踏み込み、苦しさのあまり自分が止まっていると錯覚するほどだった。そしてフィニッシュし、吉報がやってきたんだ」と、アルカンシエルに袖を通したチャンバレンは語っている。

2位にはウィギンス、3位にはドイツのルイ・ライダー(ドイツ)は入って表彰台に上がっている。

ロード世界選手権2023男子ジュニアタイムトライアル表彰台:2位ウィギンス、1位チャンバレン、3位ライダー photo:CorVos
ロード世界選手権2023男子ジュニアタイムトライアル結果
1位 オスカー・チャンバレン(オーストラリア) 28:29
2位 ベン・ウィギンス(イギリス) +0:25
3位 ルイ・ライダー(ドイツ) +0:34
4位 ヨルゲン・ノルドハーゲン(ノルウェー) +0:38
5位 ジェイコブ・ブッシュ(イギリス) +0:51
6位 ルカ・ジャイミ(イタリア) +0:57
7位 ドゥアルテ・マリヴォエ(ベルギー) +0:58
8位 アダム・ラファーティ(アイルランド)
9位 アンドリー・オーガスト(アメリカ) +1:02
10位 ポール・フィーツケ(ドイツ) +1:10
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos