スーダル・クイックステップは8月9日、アメリカのクリテリウム王者であるルーク・ランパーティ(トリニティレーシング)の獲得を発表した。同選手は今年5月のツアー・オブ・ジャパンで区間3勝を飾った21歳のクラシックレーサーだ。



TOJで初日の個人TTを含め3勝を挙げたルーク・ランパーティ(アメリカ、トリニティレーシング) photo:Satoru Kato

「とても小さい頃からこのチームに憧れていた。だから移籍することに加え、このチームが僕をどこへと連れて行ってくれるのかが本当に楽しみだ。スーダル・クイックステップは若手選手の育成に長けており、それが加入を決める後押しになった。僕にとって最も適したチームだ」と、ルーク・ランパーティ(アメリカ、トリニティレーシング)はプレスリリースでそう語った。

ランパーティはアメリカ・カルフォルニア出身の21歳。2021年にこれまで何人ものワールドツアー選手を輩出するトリニティレーシングに加入し、2022年はツール・ド・台湾で区間1勝とポイント賞を獲得。すると今シーズンは数々のレースで勝利を重ね、5月のツアー・オブ・ジャパン(UCI2.1)では区間3勝とポイント賞を飾り、6月23日に行われたアメリカのクリテリウム選手権の男子エリートで優勝を収めた。

日本のファンの前で圧巻の強さを披露したルーク・ランパーティ(アメリカ、トリニティレーシング) photo:So Isobe

これまで数々のスプリント勝利を挙げてきたランパーティだが、本人が語る脚質はクラシックレーサー。「将来的にはクラシックレースを走り、大好きな石畳のワンデーレースを走りたい」と語り、また「引き続きスペシャライズドのバイクに乗ることができるのも嬉しいこと。ここまで5年連続で同ブランドのバイクに乗っている。同社は僕と同じカリフォルニアを拠点としていることもあり、良い関係を続けることができてとても嬉しい」とコメントした。

来年はエーススプリンターであるファビオ・ヤコブセン(オランダ)がチームを去り、更にレムコ・エヴェネプール(ベルギー)の移籍の噂も浮上しているスーダル・クイックステップ。そんな中、実力とスター性を兼ね揃えるランパーティの加入に対しパトリック・ルフェーブルGMは「我々のチームでプロになってくれることに喜びを感じている。彼はU23カテゴリーで最も才能のある選手の1人。彼は計り知れない潜在能力とクラシックレースへの愛がある。そんな彼にとって我々のチームはベルギーのワンデーレースで実力をつけることのできる最適なチームだ」と語っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos