世界最大の注目度を誇るツール・ド・フランスは、今も昔も新製品発表の場。ここでは各チームが使用している未発表製品、興味深いセッティングをフォトギャラリー形式で紹介します。中編です。



軽量シートポストの使用率増加中

イスラエルが実戦投入するダリモのシートポスト。各選手のメインバイクに装備されている photo:So Isobe

どうしても重量の嵩むエアロ化とディスクブレーキ化、28c当たり前のタイヤとワイドホイール、さらにツール・ド・フランス特有の発信機装着などによって、現在のレースバイクでUCIが定める6.8kg制限を下回るのはまだまだ難しいようだ。そこでUAEチームエミレーツとイスラエル・プレミテック、さらにウノエックス・プロサイクリングはサードパーティーブランドの軽量シートポストを採用し軽さを追い求めている。

UAEチームエミレーツはクライマーのバイクにダリモのシートポストをセット photo:So Isobe

UAEは絶対エースのタデイ・ポガチャル(スロベニア)をはじめ、アダム・イェーツ(イギリス)とラファル・マイカ(ポーランド)など、クライマー勢のコルナゴV4Rsにはダリモのシートポスト(一部クランプ方式が現行モデルとは異なるものも存在)を装備。先に紹介したカーボンチェーンリングやディスクローターなどを組み込むことでバイク重量は6.8kgを達成しているという。

また、イスラエルもファクターのエアロオールラウンドバイクであるOSTRO VAMにダリモ製シートポストをセットアップしていた。両チームのバイクは専用シートポストを使うため、ダリモが供給用にカスタムメイドした製品だと思われる。

トビアス・ヨハンネセンのバイクに取り付けられたAXライトネスの軽量ポスト photo:So Isobe

また、ウノエックス・プロサイクリングは丸シートポストを使うディアーの軽量モデル「MA」にAXライトネスの軽量ポストを装着。こちらは山岳コースでのみ使われるバイクであり、やはり軽さを狙ったセッティングとのこと。



ヴィノクロフのゴールドバイク

アレクサンドル・ヴィノクロフのウィリエール FILANTE SLR photo:So Isobe

見渡す限りゴールド一色 photo:So Isobe
常にメカニックが美しく磨き上げている photo:So Isobe



アスタナ・カザフスタンのパドックの中でも、一際輝きを放っているのがアレクサンドル・ヴィノクロフGMのウィリエールFILANTE SLRだ。これでもかというほどのゴールドは、もちろんロンドンオリンピック金メダルを示すスペシャルペイント。常にサブチームカーのルーフ上に乗せられているが、メカニックによる洗車でいつもピカピカ。休息日のトレーニングライドや、会場内の移動で使っているとのこと。



ランダが駆るヴィジョンの未発表&一体型&軽量ハンドル

ランダのバイクにセットされたヴィジョンの軽量一体型ハンドル photo:So Isobe

非常に低いハンドルポジションを可能にする photo:So Isobe
ステム裏にはLANDAの文字。専用品かと思われる photo:So Isobe



一際ローポジションのハンドルで走るミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:So Isobe

ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・ヴィクトリアス)が駆るバイクに取り付けられているハンドルを取り上げる。ヴィジョンと言えばMETRONシリーズに代表されるエアロ一体型ハンドルが知られているが、ランダの「TEAM SL」ハンドルは明らかに軽さを狙った未発表品。しかもかなりステム角度を下に向けており、ハンドルの低さは今回のツール出場選手中ナンバーワンと言える。ステム裏側には「LANDA」の名前が記されており、低いハンドル位置を好むランダ専用に作られたものかもしれない。



トタルエネルジーのチタンボルト

アントニー・テュルジス(フランス、トタルエネルジー)のバイクにはRISK製のチタンボルトが使われている photo:So Isobe

ブレーキ周辺もチタンボルトに換装 photo:So Isobe

アントニー・テュルジス(フランス、トタルエネルジー)のコンポーネント周りに違和感あり。よく見ればボルトというボルトがほぼ全てレインボーカラーのチタンボルトに変更されていた。聞けばRISKというサードパーティーブランドの製品で、サガンのバイクにも一部使用されていた。変更した理由は分からないとのこと。

text&photo:So Isobe