アメリカ・ノースカロライナを拠点にブレーキやサスペンションなどを研究開発するケーンクリーク。3Dチタンプリントによる軽量・高剛性クランクのラインアップにE-MTB向け"Electric Wings"を加えた。オフロード走行時のペダルヒットで破損しにくい耐久性と、カーボンクランク級の軽量性を実現したモデルだ。



ケーンクリーク Electric Wings (c)Cane Creek

早くからチタンの3Dプリント成形に目をつけ、その技術を活かしたクランクとして“eeWings”を展開していたアメリカのパーツブランド、ケーンクリーク。ロードやマウンテンバイク用の3Dチタンクランクの次にケーンクリークが同様の製法で作り出したのはE-BIKEモデルだった。特にE-MTBのために設計が行われており、優れた耐久性と軽量性の両立を果たしていることが特徴だ。

マウンテンバイクで岩や倒木などを乗り越える際はペダルを打ちつけてしまうことはしばしばある。アシストパワーが加わっているE-BIKEでペダルをヒットさせてしまうと、踏む力以上のパワーで岩を踏み越えてしまう。またジャンプの着地でもクランクに力が加わる上、車体重量が重いE-MTBのクランクへの負担は大きく、破損の原因となり得ていた。

ケーンクリーク Electric Wings (c)Cane Creek

クランク先端が非常に薄く作られている (c)Cane Creek

ケーンクリークがeeWingsで培ってきた3Dチタンプリントの高度な積層技術と知見がElectric Wingsの性能を高め、カーボンクランクと同等の383gという重量と同時に、アルミクランクと同等の耐久性を備えた。特に内部のハニカム構造がその高性能に貢献しており、耐久性についてはISO基準の2倍のテストをクリアする性能を実現しているという。

さらにペダルを固定するネジとクランクの先端までの距離が3.7mmと非常に狭く(競合は10mm)、クランク自体が路面にヒットするリスクを低減している。溶接にはない滑らかなルックスもチタン3Dプリントらしく所有欲を満たしてくれる。

対応するスピンドルのインターフェイスはISISで、E-BIKEユニットではボッシュやヤマハ、パナソニック、バーファン、ブローゼ、ファズア、TQに対応する。ラインアップされるクランク長は165mmのみ。価格は217,800円(税込)。

ペダルヒットなどで破損しにくい耐久性を備えている (c)Cane Creek



ケーンクリーク Electric Wings
重量:383g
素材:3D-Printed 6/4 Titanium
長さ:165mm
スピンドルインターフェイス:ISIS
対応モーター:Bafang, Bosch, Brose, Fazua, Panasonic, TQ, Yamaha
価格:217,800円(税込)
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